チャートを読むときに欠かせないが、人間の心理だ。
マーケットに参加すると、誰もが欲と恐怖に支配されることになる。
そのため、ある一線を越えると、時代や人種を問わず、パニックが起こるわけだ。
ではどのようにしてパニックが起こるのだろうか?
以下は4月最後の米国ナスダックマーケットのネットエイドで最初に指示した銘柄でのサンプルだ。
2013-04-30 22:31:30 はっち ONXX S
ONXX +480ドル
上のチャートから、参加者の様々な心理の動きを、素早く読み取ることができる人は、安定した利益を出すことができるはず。
下はあるトレーダーの売買記録だが、8トレード目の ONXX で最大の利益を出されている。
上の理想的なエントリーポイントよりゲインが大きいのは、さらに上の位置でショートを仕掛けているからだ。
だがチャートを見る限り、とても運が良かったケースだと言っていいだろう。
何故か?
理由は下のチャートだ。
彼はこの長い上ひげを付けた短い陰線の次のアタマでショートを仕掛けている。
だがこの時点では、単なるプルバックなのか、それともパニックが起こっているのかはわからないはずだ。
どちらかわからないのに仕掛けるということは、ギャンブルの要素が高いエントリーだということになるのではないだろうか?
今回は運良く下げたわけだが、確率的には反対に動く可能性も同じように高いパターンだと言っていいだろう。
つまり、こうしたケースでも「勝てる確率の高いエントリー」ができるようになれば、さらに安定した成績になるはずだ。
もう一本待って、陰線が出てからのショートだと、パニックを見据えてからのエントリーとなるわけだ。
下のチャートがその根拠だ。
上のチャートでは陽線2本分を、陰線2本が呑み込んでいる。
その時点で買っている連中は、大きな損を出す前にカットロスで逃げ出そうとするわけだ。
下のチャートを見ると、パニック売りのため、その前の陰線2本を合計したより長い、非常に長い陰線が形成されている。
この長い陰線が形成された時点で、3本の陽線は全て呑み込まれてしまっている。
つまり長い陰線が形成された時点で、買い手は全て居なくなってしまったというわけだ。
そのため、ここから下がる可能性は非常に少なくなるであろうということは容易に推測できるだろう。
つまり、このあとがショートのあとの買い戻しで、手仕舞う絶好のタイミングとなるはずだ。
結局短めの陽線が出た後が手仕舞いの位置となったわけだ。
もちろん抵抗線を切れば、再びショートの可能性はあるわけだ。
だが再びショートを仕掛けるのなら、このあたりでは買い手がほとんど居ない、ということを頭に入れて置くべきだ。
なぜならこのあたりでは、サポートを切っても、買い手が居ないため、買い手がパニックを起こすということが起こらないのだ。
上のチャートでも、赤い水平線のサポートラインを、そのあとで一旦切ったわけだが、結局は大きく下がらずに戻ってしまっている。
つまりパニックが起こらないポイントなので、アマチュアの連中がショートを仕掛けただけで終わってしまっているのだ。
プロは、ここでショートを仕掛けたりはしない。
なぜなら、パニックの起こりようがない抵抗線だからだ。
トレードでは抵抗線を切るかどうかを、しっかり見極めることは大事だ。
だが、パニックを起こす連中が居るかどうかをチェックすることの方が、より大事だということが、今日の解説でおわかりいただけたはず。
つまりその方向へ伸びるためには、反対方向へ一旦 「しゃがみこむ」 必要があるのだ。
こうした動きを常に意識する習慣を身につけることで、トレードの成績は大きく改善されるはず。
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