魚資源の乱獲を止めるには?

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最後にウナギを食べたのはいつだったろうか・・というほど最近はご無沙汰している。

だが、事態はかなり深刻だ。

原因は乱獲とウナギ資源管理の無策さ。

日本の商社は売れるものなら節操なく集め、我々消費者も、今おいしく食べられればそれでいい、という姿勢がモロ原因となっているわけだ。

60年台には年間3千400トンの漁獲量は現在200トン。

2011年の日本国内のウナギ消費量は成魚換算で約5万6千トン。

  

持続性無視の消費を続けたしっぺ返しだ。

乱食ストップし、食べ尽くさないようにする知恵が必要なのだが・・

 

日本国内のウナギ生産量は60年代後半まで年間4万トン程度で推移。

これに台湾からの輸入が2万5千から多い時で4万トン程度加わるわけだ。

そこへ中国が参入し、安い労働力を利用した加工品の輸入が急増し、2000年には中国、台湾あわせた国内の流通量は過去最高の16万トン近くに達したわけだ。

 

つまり15年ほどで、2倍近くに増加し、価格が暴落したわけだ。

そうなると主流はコンビニなどでの弁当、あるいはスーパーでパック詰めにされた加工済みのかば焼きばかりになり、専門店での消費は全体の約3割程度。

  

「天然ウナギ」は全消費量の0.5パーセント以下なので、ほとんど全ては国内外の養殖池育ちの「養殖ウナギ」ということになる。

だが養殖ウナギといっても、天然のシラスウナギを捕獲し、池の中で餌を与えて育てるだけ。

その稚魚が激減すればどうなるのか?

   

0420dinner01.jpg

ある日のうちの夕食だが、基本的にこの路線。

放射能の問題もあるため、ウチでは肉や魚類はできるだけ避けるようにしている。

  

だが日本にはウナギの資源量や漁獲量などに関する信頼できるデータがほとんどないのだ。

データがなければ適正な漁獲量などが分かるはずもない。

資源管理も一部の県を除いてないに等しいのが現実。

 

だがこれほどまでに資源が悪化し、ウナギ価格が高騰しても「夏の土用の丑(うし)の日」に向け、コンビニやスーパーは依然として、安いウナギ製品の消費を煽っている。

中には値下げまでして「薄利多売」を続けようとしているわけだ。

 

現在の成魚のウナギ価格は2千円を超えるが、昔は1800円超で取り引きされていたわけだから、決して「高騰」という水準ではないのだ。

このままでは資源の減少はさらに深刻化し、質の悪い製品を食べさせられる消費者のウナギ離れに拍車がかかるわけだ。

そしてウナギ業界全体の収益が悪化しさらに地盤沈下が加速されるという三重苦の悪循環がいつまでも続くことになる。

 

バブルがきっかけの「質より量」が定着したウナギビジネスを「量より質」のビジネスに転換させることができるのか?

「安ければいい」という日本の消費者による、発想の転換は可能なのだろうか?

これはウナギだけではなく、マグロにも言えることなのだ。

 

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