トレードでしかるべき利益が出ないときというのは、必ずどこかに問題があるわけだ。
その原因探しのためには、必ず自分のトレードのエントリーと脱出ポイントをチャートの上で確認することだ。
そしてチェックシートと見比べながら、どこに問題があったのかを探すわけだ。
問題点を探すときは、シンプルに考えることが大事。
エントリーポイントと脱出ポイントは正しい位置で、ルール違反をしていないか?
複数銘柄でエントリーしているか?
入れ替えるべき銘柄を見逃していないか?
これらはすぐにわかるはずだ。
トレーダーの仕事は利益を出すことなのだ。
つまりトータルでの損益を考えながらトレードをしているかどうかなのだ。
例を挙げておこう。
下はあるトレーダーの4月12日の記録だ。
AMGN が最も大きなロスを出している。
最初のユニットで BIDU BRCM とエントリーしてトータルでマイナスになっている。
チャートで見ると BIDU はストップが浅すぎるのではないだろうか?
プラス236の緑のラインまでは我慢だろう。
とても良い位置でエントリーしているのだが・・
2013-04-12 22:33:13 はっち BIDU
BIDU +830ドル
これを逃してしまったのは勿体なかった。
エントリーポイントは良かったのだが、ストップが浅すぎたのが敗因だろう。
最初のユニットの後は、45分にAMGNにエントリーしている・・
赤い部分がロス。
最初の陽線3本が非常に長いということは、多くの買い手がいるわけだ。
そのため、その後少しでも上がると、利益確定の売りを浴びることになる。
つまり、このエントリーポイントというのは、株価が上がりにくい位置なのだ。
このチャートでは、フィボナッチのレンジアベレージがわかるガイドラインを表示している。
エントリーポイントは陽線一本のあと。
だが、このゾーンはリスクの高いゾーンでもあるのだ。
最初のユニットで大きくゲインを伸ばしているのなら、この位置でリスクを取ってエントリーするのもありかもしれない。
だがトータルがマイナスとなっているときは、もっと安全な位置でのエントリーを狙うべきではないだろうか?
おまけにサポートの位置で手仕舞いしている。
ストップがマイナス195ドルの位置では、ロスが大きすぎるからだろう。
ストップの位置から言えることは、安全な利益を出せる可能性が低いエントリーポイントだったということになってしまうわけだ。
この銘柄の狙うポイントはここしかないはず。
では他にもっと「よい銘柄」はなかったのだろうか?
下は AMGN の代わりにエントリーできる銘柄だ。
最初のユニットで、BIDU を12分、BRCM を15分間ホールドしている。
ということは、エントリーを狙う時間帯にはまだ利益が出ていないわけだ。
そういうときはエントリーポイントの位置が、リスクの少ない銘柄を選ぶべきなのだ。
2013-04-12 22:42:24 はっち TSLA
640ドル
最初の陽線3本のトータルの長さが、AMGNほど長くはない点に注意。
しかもこの銘柄のエントリーポイントとしては、ここしかないという絶好のエントリーポイントだ。
2013-04-12 22:31:16 はっち ESRX S
450ドル
わかりやすい抵抗線ブレイクパターン。
240ドル
マイナス236に近いためリスクの少ない銘柄だ。
2013-04-12 22:36:03 はっち GPOR S
1220ドル
これもマイナス236に近いためリスクの少ない銘柄。
アタマで揉み合っているが、一度抵抗線を破ると大きく下げている。
彼は2月に基礎セミナーを受講されたばかりなので、まだ2カ月くらい。
なので、上で書いたレベルまで、注意すべき点が頭に浮かぶようにはなっていないはず。
つまり、今の彼にこのレベルを要求するのは、無理を承知で書いたわけだ。
彼に今足りないことは、毎日のトレードの記録をつけて公開することではないだろうか?
もちろん自分で記録されているのかも知れない。
だが、WEBで公開しなければ、第三者の目から見て、それが正しいのかどうかを知る術はないのだ。
正しければ、毎日しかるべき利益が出ているはず。
解決方法は簡単だ。
うまくゆかなかったトレードの原因を探すため、必ず自分のトレードのエントリーと脱出ポイントをチャートの上で確認する。
そしてチェックシートと見比べながら、どこに問題があったのかという現時点での問題点を洗い出し、それを自分でしっかりと認識することだ。
大事なのは、その結果を公開し、誰かからのアドバイスを受けることができる環境を構築することではないだろうか。
彼は経験値を考えると、かなりのペースで高いレベルのトレードができるようになってきている、いわゆるポテンシャルトレーダーだ。
だからこそ、成功して欲しいと思う。
壁にぶつかったときこそ、自分以外の目線によるアドバイスに効果が生まれ、それが大きな飛躍へと繋がるチャンスなのだ。
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