トレーディングのチャートというのは、株価の動きを表すものなのですが、ただそれだけではありません。
たとえば、何人かが、みんなCQGというチャートソフトを使っているとします。
そこで3分チャートという同じタイムフレームで、でいろいろな銘柄を表示させると、それぞれは、みんな違ったチャートになるのです。
たとえばチャートの外枠の大きさをすべて500ピクセルで統一したとしても、やはりみんな違ったチャートになるのです。
これはとても面白い現象です。
何故そうなるのか?
それは自分が見ているものが、チャートにあらわれているからです。
つまりアタマの中で観ているモノをチャートというカタチで表しているのです。
2008年のチャートはこちらにありますが、今と比べると、ほとんど変わっていません。
下は2008年1月の時点のチャート。
というか全く同じです。
違いは、今は移動平均線はほとんど使っていないということくらいでしょうか。
2007年は、使っているOSが違うので、見た目は少し変わっていますが。
下は2005年のチャート。
ローソク足の太さは下の現在のものと同じで、ローソク足の縦横比も今と同じものです。
下は2013年4月の昨日のチャート。
下は2008年のチャート。
このように表示するチャートの大きさは違っていても、ローソク足同士の相対的な長さと太さの割合はすべて同じになっています。
実は、これはとても大事なことなのです。
実際のマーケットでの実トレードでは、この小さなサイズの大きさと同じチャーでトレードをするわけです。
たとえば神風ギャッププレイのように、レンジアベレージの50%あたりまで伸びていたらエントリーするというケースでは、一瞥しただけでイケルかどうかを判断することになります。
チャートを見るときは、ギャップの大きさや、ローソク足の長さなどの相対的な割合で、そのローソク足が普通の長さなのか、長すぎるのかを判断するわけです。
それが常に同じ割合であれば、チャートの枠の大きさが大きくても小さくても、ローソク足やギャップの割合が常に一定であれば、同じ基準で判断することができるのです。
こうしたことを意識してトレードをしているかどうかは、時間の経過と共に、大きな変化をもたらすのです。
判定基準は同じままで、脳内のデータベースに蓄積されてゆく「チャートの見た目データ」は、5年10年と続けていると膨大な量となるわけです。
するとチャートを見た瞬間、一瞬で「これはどうなのか?」が頭に閃くようになるのです。
エントリーポイントに目が吸い寄せられるように、見えるようになる。
ということが勃発し始めるのです。
下は2002年1月にCOOLへ掲載したリアルティックのチャート。
これはガットボトムプレイですね。
つまりこのトレード手法は、10年前にはすでに出来上がっていたというわけです。
2013年の今のチャートと同じ比率のローソク足を、すでに使っていたというわけです。
つまり10年前にはすでにチャートを見る、基本的な部分は確立されていたことになります。
この近辺を見ていたら、2002年の2月(10年以上前)に、なかなかいいことを書いていたので、「おまけ」として、最後に引用しておきます。
書いたことは、すっかり忘れていましたが。(笑)
トレードを通じて私が身につけたものを、何か一つあげるとすれば、「ありのままの姿を、ありのままに見る習慣を身につけることができた」ということになるだろうか。
目に映っている、いわゆる現象そのものがありのままどうかはよく考えなければならないけれど、すべてのものは移り変わるということを前提に考えなければならない。
トレードは、まさにその典型的な例だといっていいだろう。
マーケットは一秒ごとに変化しているうえに、全く同じ動きをするということはありえない。
だからエントリーを迷ったり、エントリーしてから苦しんだりすることになる。
ではそこから利益を出すためには、どうすればいいのだろうか?
複雑な動きの中から大きなある一定した動きを見つけ、それがどういうケースで発生するのかということを、検証する必要がある。
そして、そのパターンを見つけたら、自分がどういうときに、どう関わるのかという具体的なルールを決め、そしてそれをどれだけ守る ことができるかが勝負となる。
エントリーの迷いや、エントリーしてからの苦しみを、歓喜や、そこから生まれる心の安らぎに変えるためには、「具体的にどうすればいいのか」をまず決めることだ。
「本当に役立つ智慧」を身につければ、永遠にその恩恵を享受できることになるし、生きること自体を楽しく、そして、意味のあるものへと変えることだってできるはず 。
そのためには、自分の感覚を大事にし、変化を恐れず、勇気を持ってまずアクションを起こすことだ。
保証がないことをやるのだから、自分を信じるしかない。
普段からこうしたことを実行している人は、周りから見ればいとも簡単にアクションを起こしているように見えるだろう。
だが、自分からアクションを起こしたことがない人は、手ごたえと感触がわからないから、どうしても不安になり、悪い結果を想像しがちだ。
ありもしない心配を始め、それがアクションを遅らせることになり、はっきりしていた目的さえもあいまいなものへと変えてしまう。
特に「物」に対して必要以上にこだわる人は、今あるものを失うかもしれないアクションに対して、必要以上に大きな恐怖心を抱くため、ますますアクションを起こすことができなくなる。
計画を立てれば、後はアクションを起こす勇気を持つことだろう。
だが慌ててはいけない。
優先順位を間違えないように、そしてそれが今の自分にとって本当に必要かどうかをよく考えることだ。
そして本当に必要と決めたなら、Do it Now だ !