飛ぶ鳥を落とす勢いのフォルクスワーゲングループは、アウディの最小モデルに特別限定車を設定。
本家4WDシステム開発メーカーでもあるアウディーは、A1クワトロ世界限定モデルとして333台を製作。
すべて左ハンドル仕様で、ボディカラーはスノーホワイトのみ。
お値段は日本円で500万円を軽く超えるレンジだ。
英国ではすでに19台が完売したという。
このアウディの実力をテストするため、オートカーが選んだのは、GTR。
オプションを装着したモデルで、英国での販売価格は邦貨換算約1200万円のサーキット走行専用マシーン。
対するアウディはいくらレアなモデルといっても、しょせん255馬力。
電子制御式トルクスリット4WDで550馬力のパワーを持つGTRと比べれば、半分にも満たないパワーだ。
というわけでオートカーではウェットハンドリングのテストコースを選択。
ウオームアップラップの1周目、アウデイA1をドライブするのは、オートカーのロードテスト史上で初の女性テスター ヴィッキー・パロット。
スティーブ・サトクリフがそのやや後方からGT-Rでスタートする。
馬力に勝る速いクルマが後方からスタートするこのやり方は、こうしたテストでは通例となっているお約束。
ウオームアップを終えて2周目の本番に突入した直後、A1はサトクリフの視界から瞬時に消えてしまったという。
その素早さたるや、まさに時空間移動でもしてしまったかのようなレベル。
遙か後方に取り残されたサトクリフは必死で追走するが、報われることのない試みで終始したという。
A1の手に負えないような速さを前に、サトクリフはドライビングスキルを疑わざるを得ない状況に追い込まれたというわけだ。(笑)
ならばということで、今度はクルマを交換。
その再挑戦で、サトクリフは納得することができたという。
A1は、ずぶ濡れのサーキットではいかなるコーナーでもGTR以上に強力なグリップを発揮。
ストレートでもまるで引けを取らない加速を絞り出して見せたのだ。
A1はあのGTRを、文字どおり「完卿」なまでに''打ちのめしたのだ。
その後、2台のクルマでそれぞれラップタイムを計測したサトクリフはさらなる鷲樗の事実を目にすることになる。
なんとアウディA1のラップタイムは、1周わずか1.5キロほどのコースで、GTRに4.5秒もの大差をつけていたのだった。
Nissan GT-R vs Audi A1 quattro - autocar.co.uk
アウディA1クワトロ vs 日産GT-R
GTRは、サーキット走行専用マシーンなのだ。
だがウェット路面では、アウディA1に全く歯が立たなかったのだ。
日産の開発陣はたぶん誰ひとりとしてこういう事態になるとは想定していなかっただろう。
オーマイガッ!
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