トレードは正しい位置で手仕舞いできるかどうかが、成否を大きく分ける要因となる。
だが多くのトレーダーは、この単純で最も重要なアクションを、確実に実行するための訓練ができていないことが多い。
これに関連して、昨夜の米国マーケットで、トレードフロアでは、実に興味深い出来事があった。
彼は毎朝トレードフロアへやってきて、日本株のトレーニングも積んでいるトレーダーだ。
下はその彼の昨夜のトレードの損益表。
まず最初のトレードだが・・
エントリーと手仕舞いは理想的な位置だ。
そして2番目のトレード。
最初のめいがをホールド中で、含み益は伸びている状態だった。
この銘柄を誰かホールドしているかと聞いたとき、彼がホールドしているという。
しかも利益が出ている状態で、もう1銘柄を保有していた。
じゃあルール通りにしっかりホールドをしろ、と指示をしたわけだが・・
だが彼は最初のプルバックで出ようとしたのだ。
そのとき私は、下のようにCQGのレンジアベレージ表示のスタディーを表示したチャートを見ていた。
レンジアベレージがサポートになっているため、プルバックで陽線が呑み込まれなければ、反転するだろうと推測。
慌てて出るなと指示したわけだ。
案の定そこから反転。
そして、ルール通り陰線2本の後での手仕舞いを指示したというわけだ。
彼はその前の日本株のトレードで、こういう我慢ができずに手仕舞いしてしまっていた。
そのときにも何故そこで出るのか?
と、問い詰めたばかりだった。
こうした体験を通じて、トレードが、大きく変わることは、よくあること。
この例でもわかるように、マーケットが動いているときには、意外に正しい判断ができなくなることが多い。
だかれこそチェックリストを付け、損益で△が二つ並ぶまではホールドするようにする訓練が必要なのだ。