娘からこういうメールが送られてきた。
パパへ
結婚式に出席してくれたみんなに送付する御礼カードに記載する文章を作成したけど、
日本語として何か不自然なところがあると恥ずかしいので、
修正してもらえるとうれしいです。
よろしくおねがいします。↓
拝啓
昨年10月6日は私達の結婚式にご出席いただきありがとうございました。
皆様に祝福され、無事式をすませることができ、本当に嬉しく思っております。
また、過分なお心遣いをいただき、夫婦ともども感謝しております。
さて、大変遅くなり申し訳ありませんが、当日撮影しました写真が出来上がりましたので、
同封させていただきます。
未熟な2人ですが、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
敬具
昔、文例集を制作販売していたので、こういうのはお手のもの。(笑)
拝啓
厳しい寒さが続く昨今ですが、お元気でお過ごしのことと存じます。
昨年10月6日の結婚式には、ご多忙にもかかわらずご出席いただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、滞りなく無事に式をすませることができました。
二人での門出を、幸せな心持ちで始めることができましたのも、ひとえに皆様方の暖かいお心遣いの賜と存じます。
また、過分なお心遣いもいただき、夫婦ともども、心から感謝しております。
つきましては、当日の式場における写真ができあがりました。
大変遅くなり誠に恐縮ですが、同封させていただきましたので、ご笑納ください。
まだまだ未熟な2人ですが、今後とも末永く、どうぞよろしくお願いいたします。
最後に本年のより一層のご活躍を、心よりお祈り申しあげ、お礼の言葉とさせていただきます。
敬具
独断と偏見解説(笑)
厳しい寒さが続く昨今ですが、お元気でお過ごしのことと存じます。
こういう定型の手紙の冒頭には、季節の挨拶を入れるのがお約束。
中身がどうのというものではないので、紋切り型でOK。
あると自然だけど、ないと物足りないので、捻る必要はなし。
昨年10月6日は私達の結婚式にご出席いただきありがとうございました。
↓
昨年10月6日の結婚式には、ご多忙にもかかわらずご出席いただき、誠にありがとうございました。
句読点なしの一気書きはちょっとね。
「ご多忙にもかかわらず」を入れる事で、参加していただいた感をアップすることができる。
「誠に」を入れる事で、感謝の気持ちは2割増しで伝わる。
皆様に祝福され、無事式をすませることができ、本当に嬉しく思っております。
↓
おかげさまで、滞りなく無事に式をすませることができました。
二人での門出を、幸せな心持ちで始めることができましたのも、ひとえに皆様方の暖かいお心遣いの賜と存じます。
式を済ませることができたことと、祝福して貰った嬉しさの、2つのポイントは分けた方がわかりやすい。
式を済ませることができたという報告をまず書く。
そして二人の心情を絡ませながら、皆さまのおかげであることを感謝する気持ちを、客観的な視点で記述する。
ここではあえて、心情を「ありがたい」とか「感謝している」という直接的な言葉で書かないのがポイント。
その前のセンテンスの最後で、出席に対し「ありがとうございました」と書いているので、重複することを避けたわけだ。
さて、大変遅くなり申し訳ありませんが、当日撮影しました写真が出来上がりましたので、同封させていただきます。
↓
つきましては、当日の式場における写真ができあがりました。
大変遅くなり誠に恐縮ですが、同封させていただきましたので、ご笑納ください。
これも写真ができあがったことと、遅くなったが同封したことを分けて書く方が、文としてわかりやすくなる。
「ご笑納ください」はこういうときに使える必殺定型句。
誰が考えたかは知らないけど、便利だよね。(笑)
最後に本年のより一層のご活躍を、心よりお祈り申しあげ、お礼の言葉とさせていただきます。
季語を入れた締めだと、差出人である二人の年齢を考えると、冒頭の季語とあいまって、ちょっとくどくなるからね。
超能力者的に、あなたのお幸せを祈っています、という「お約束定型句」でフィニッシュ。
イントロとエンディングは、差出人の年代によって、調節することができる、と覚えておくといいでしょう。
文章自体のリライトは、元文があるので、返信ボタンを押すまで15分くらい。
こうして仕組みをバラすと、ありがたみが薄れるよなあ・・
手品と文例は種明かしをしないのが、お約束なんですけどね。(笑)
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