カットロスをしなければならないときというのは、心理的にも不利な状態になっているわけです。
そのため損益がマイナスになっていると、どうしても慌てることになります。
そういうときこそ、迷うことのない明確なルールで素早く判断し、しかるべきタイミングで実行しなければなりません。
今回は下記のご質問をいただきました。
早速、ご回答頂きましてありがとうございました。
自分なりの解釈かもしれませんが、脱出同様、エントリーも、足・ひげの判断+抵抗線等の読み取りが重要で、寄付きは必要な場合の判断要素に過ぎないと解しました。
例外を認めるルールの中で、あまりにギャップだけに依存して、一連の足の流れを軽視していたと思います。
さらに、ハッチ先生が繰り返し説かれている、エントリーには必ずストップをつけるということも、今まで軽視しており、抵抗線等を意識するからこそ、ストップを引く必然性が生れるのだと腑に落ちた気がします。
そんなに深く考えたことはなかったのですが、現在、エントリーはマイナス領域脱出としているので、エントリーラインに自動的にストップが引かれ、確定利益がある場合は、マイナス領域、判定×で脱出なので、-50ドルにストップが引かれていることに気が付きました。
なるほど、初心者用の設定だ。
複雑なことをやると、ペースが乱れるので、無理に現在のルール以外のストップを引くことはまだしないつもりですが、以前からストップの脱出に関して解らないことがありましたので、大変お手数ではございますが、再度ご質問させてください。
例えばロング銘柄で、ある3分足で下落し、ストップをきってしまった場合、脱出の判断は3分足確定時でよいと思いますが、宜しいでしょうか?
次の足の寄付きで判断、あるいはストップをきったその瞬間で判断とも、考えることはできますが?
また、この判断するタイミングは、もし利益が伸びてローバンドを基準にホールドしていた場合に脱出を判断するタイミングと同じでしょうか。
(話が少々異なりますが。。これも以前から気になっておりましたので。)
お忙しいところ、恐縮ではございますが、何卒、宜しくお願いいします。
判断は、常にローソク足が確定してからです。
執行は寄りつき。
この基本をしっかり頭に叩き込んでください。
ストップを切ってしまっても、確定してみると、そこはヒゲだった・・というのは、非常に多いパターンです。
ローソク足の寄りつきで判断したり、ストップを切ったその瞬間に判断することはありません。
ワンクリックシミュレーションをやってみればわかりますが、常にローソク足が終わった状態で判定するわけです。
日足のスイングトレードでは、次の足の位置で判断しますが、イントラデイの分足の場合は、状況が違います。
複数銘柄での保有の場合、相対的な比較の評価でチェックシートをつけます。
これは○×△というわかりやすい記号でチェックシートへ記入することで、判断を迷いにくくするためです。
ですがその銘柄がマイナスなら、損益は×という、絶対評価をしなければなりません。
これを混同しないことです。
ですが×がつけば、必ず次の足でカットロスというわけではないのです。
複数銘柄で構成されるそのユニットのトータルがプラス150ドル、あるいはもっと大きなプラスになっている場合、そのユニットの中の一銘柄の損益が、150ドル前後のマイナスならカットロスをしないケースもあるわけです。
つまり×がついても、カットロスをしないということが起こります。
そして次に入れ替える候補銘柄がなければ、カットロスをしない方へ判断は傾くはずです。
ですが次に、絶好のエントリーパターンの銘柄がある場合、カットロスをして入れ替えるという判断に傾くでしょう。
これに保有しているユニットの複数銘柄のトータルでの損益の度合いが加わるわけです。
これをリアルタイムのマーケットで、素早く判断し、その判断を間違いなく実行するには、かなりの場数が必要になります。
ですから、正しい方法での訓練が大事になるわけです。
これだけでも大変なのに判断のタイミングをローソク足の終値か始値かを、ケースバイケースで変えるとどうなるでしょうか?
もしそういうことをやれば、アタマの中は大混乱に陥るはずです。(笑)
判断のタイミングがローソク足の終値か始値かという判断を、ケースバイケースで変えることは、イントラデイでの複数銘柄保有でのトレーディングでは、やってはならないことなのです。
集中力を何にどう使うのか?
これを間違わないことです。