ウォルト・ディズニーは10月30日、映画監督のジョージ・ルーカス氏(68)が率いる映画会社、ルーカスフィルムを40億5000万ドル(約3240億円)で買収すると発表。
「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」などの売り上げや、キャラクター商品・ゲームソフト、テーマパークのアトラクションなど幅広い分野から高い収益を期待しての買収のようだ。
ディズニーは、スター・ウォーズの新たなシリーズ3部作の第1作目を2015年に公開する予定だという。
また、東京ディズニーランドなどの新アトラクションに採り入れたりする権利も獲得。
ルーカスフィルムオーナーのルーカス氏は買収額のうち半分を現金、残りを約4000万株のディズニー株で受け取るという。
同氏のディズニーへの出資比率は2.2%程度となり、機関投資家を除いて2位の株主。
1位は2006年にピクサーをディズニーに売却した米アップル共同創業者故スティーブ・ジョブズ氏の信託基金。
スター・ウォーズの全世界での興行収入は45億4000万ドル(3632億円)でワーナー・ブラザーズの「ハリー・ポッター」に続く2位。
インディ・ジョーンズの興行収入は19億5000万ドル。
ディズニーは06年にピクサーを70億ドルで買収。
「スパイダーマン」などのコミックで知られるマーベル・エンターテインメントも09年に42億ドル(3360億円)で買収。
ディズニーはスポーツチャンネルのESPNやABCテレビなどを多数抱えている。
マーベルのキャラクターを実写映画化した「アベンジャーズ」は今年の映画で世界1位の興行収入となり、15億1000万ドル(1200億円)を記録している。
創業以来の株価
今年の年頭にロバート・アイガー最高経営責任者(CEO)が言及した事業は2015年開業予定の上海ディズニーランド。
ディズニーの中国戦略は、多角的で「アイアンマン3」を中国製作会社との合作を決定している。
中国のネット大手テンセントとは、映像コンテンツのネット配信で合意。
ディズニー・ブランドを生かした英語教育事業も順調に伸びている。
中国以外でも、インドでの映画事業を強化。
テレビのディズニーチャンネルは、ロシア、トルコが新たに加わり、今や100チャンネルを超えている。
月足チャート
金融危機の影響で経済環境に厳しい過去4年間、果敢に設備投資を繰り返し、コンテンツの魅力を高めてきたのディズニーの実力は、株価に表れている。
米インターブランド社による2011年の「ベスト・グローバル・ブランド」のランキング上位10社は、ディズニーを含めてすべて米国企業だ。
11番目にようやく日本のトヨタ自動車が入っている。
買収を繰り返すディズニーは、まさに映画界のフォルクスワーゲンだ!(笑)
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