フォード・フォーカス

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素晴らしい車なのに、日本ではほとんど見かけることがない車。

その一つが、フォード・フォーカス。

AUTO CAR JAPAN 誌では、フォード・フォーカスSTのように高い評価を受けている。

だが日本では何故かほとんど知られていない。

CGでは フォード・フォーカスST や 新時代の幕開けもフォーカスを高く評価している。

RESPONSE Cセグメントの標準を押し上げた も五つ星。

    

VWは日本で莫大な広告宣伝費を投入している。

当然のことながら、ゴルフ評では、問題点があっても、正面切って取り上げる評論家はいない。

だがゴルフIVのシャシの評価は、実は低次元エンターテイメントと、揶揄されているのだ。

  

もちろん、作り手のVWは、当然周知していたわけだ。

そこで初代フォーカスが登場する。

当然のことながら、VWの技術者達は、その素晴らしさに、ブチのめされてしまうことになる。

  

危機感を募らせたVWは、フォードフォーカスのシャシー技術者を引き抜き、ゴルフVのシャシー設計に充てることにしたわけだ。

その結果として、ゴルフⅥは高い評価を受けることになったことは、知る人ぞ知る事実。

言い換えれば、フォード・フォーカスという、ゴルフの先を走るランナーの登場がなければ、今のゴルフVという名車は生まれなかったかも知れないのだ。

   

それほどまでに素晴らしいフォードが何故人気がないのか?

まず、日本ではVWのように広告宣伝費を投入していないのだ。

さらにフォーカスは欧州車にも関わらず、フォードイコールアメリカと認識されてしまっているのも、ブランドイメージ的に痛い点だ。

ブランドに弱い日本人は、なおさらこういう傾向に拍車がかかってしまうからね。

そして数少ないディーラーのため、街中で目にする機会はまずないわけで、知名度が低ければ誰も買わないということになる。

 

ドライビングがまともにできて、シャーシーの味までわかる一般のユーザーというのは1割もいればいい方だろう。

ほとんどの人の車選びは、車雑誌に書かれている評価を読み、絞り込むわけだ。

メジャーな雑誌の評論を読むと、最近はどの車もよくなってきて、どれを買っても違いがないように錯覚してしまうだろう。

だが事実は小説より奇なり。

 

たとえば、中小型車、大手各社の成長を左右 という日経新聞の記事では、「日本はセダンの市場が縮小し新車販売の7割を軽・小型車が占める“小型車先進国”。このため日本車各社は小型車の開発で一日の長があった。」と書かれている。

だが本当だろうか?

さらに記事では「独フォルクスワーゲンは全面刷新する「ゴルフ」と一回り小さな戦略小型車「up!(アップ)」を軸に、世界の中小型車市場で販売増を目指す。」と書かれている。

 

実はアップというのは、恐るべき出来の車なのだ。

トヨタの新型オーリスの試乗会でトヨタの技術者いわく、トヨタ社内ではアップ旋風が吹き荒れたという。

話題のアップを買い込みバラして調べたところ、彼らは仰天したという。

  

「車雑誌の光と影」で書いたように、本当のことを知りたければ、スポンサーのつかないメディアを読むことだ。

読者の購読料だけで成り立っているモータージャーナルというメルマガは、本屋で売っている雑誌では絶対に読むことができない情報を知ることができる。

車好きなら、試しに一ヶ月だけでも購読しても損はないはず。

 

Focus ST Sessions: What makes an ST an ST?

ははは。

 

 

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