バックシャンなジャガーのXJを街中で見かけることはとても少ない。
試乗記をざっと見て回ると、なかなかの出来のようだ。
ただし、値段は1000万円を軽く超えるわけで、そうなると意外にライバルが多いクラスでもあるのだ。
XJ ポートフォリオ(FR/6AT)1320万円 CG試乗記
さすがにこのクラスになると、性能や居住性は文句のつけようがないわけだが、なぜ余り見かけないのか?
最近のジャガーは、インドのタタに買収されてしまった。
「インドのタタ」が親会社というのは、ブランドイメージ的にはマイナス以外の何物でもないわけだ。
ディーラーも少ないうえ、ブランドイメージをアップさせるような販促を一切見かけないのも、問題だろう。
そのうえ、ドイツ御三家と比べ、何となく際だった個性がなく、印象が薄いのだ。
これは私の独断と偏見かも知れないが、リアのナイスなデザインに比べ、フロントが弱い。
このヒップを見て想像する顔つきよりも、実際のフロントフェイスの印象は明らかに弱いのだ。
それは個性のないラジエターグリルの形状に加え、ヘッドライト周りのデザインもユルいからではないだろうか。
人間と同じで、目元や目つき、が魅力的かどうか、というのはクルマでも同じで、とても大事な点なのだ。
最近のジャガーはどのクルマも、目つきがキリっとしていなくて、何となく「どんより」とした印象を受けてしまう。
こういうクラスの車を買う人は、どこかで「どうだ!」と、威張ることができる部分を車に求めたいものなのだ。
こうした見地から見るとジャガーは、いわゆる「眼力」が弱いのだと思う。
残念なり。