昨夜の日本時間の午前3時に、FOMC議事録が公開されました。
内容は、「景気急回復しないようなので早い持期に追加の金融緩和をしますよ」というものでした。
ジリ下げだった米国株式市場は、午後3時から急騰。
当然ドル円の為替は円高に振れました。
円高つまりドル安方向へ大きく動いたわけです。
FOMCとは、アメリカの連邦公開市場委員会。
日本でいう日銀の金融政策決定会合に相当する委員会。
現在の景況判断と公開市場操作(政策金利の上げ下げや為替レートの誘導目標)の方針が発表され、アメリカの株式市場や為替レート、引いては世界の金融マーケットに大きな影響を与えています。
FOMCは、FRBの理事7名と5人の地区連銀総裁の計12名で構成されています。
アメリカの政策金利などを決定する、金融の最高意思決定機関。
FOMCの議長はFRBの議長が務めるのが通常で、現在のベン・バーナンキ氏も、先代のアラン・グリーンスパン氏もFRB議長。
FOMCは年に8回・6週間ごとに行われています。
2007年度は1月31日、3月21日、5月9日、6月28日、8月7日、9月18日、10月31日、12月11日に行われます。
日経は午前7時現在マーケットのジャンルで全く記載なし。
大きな出来事なのに速報にもニュースは影もカタチもなし。
日本の金融報道は、のんびりしてるよなあ。(笑)
金融緩和というのは、おカネの融通をしやすくして景気をサポートする政策。
2007年後半から2008年にサブプライム不況、リーマン危機などで、アメリカは金利をほぼゼロパーセントまで引き下げました。
これは景気を下支えするための金融緩和策でしたが、その効果で徐々に景気回復したわけですが、まだ不安定。
しかし、ゼロ金利はこれ以上は引き下げられないので、他の金融緩和策を検討・実施しているというわけです。
金融緩和は通貨下落、金融引締は通貨上昇につながります。
アメリカが金融緩和すればドル安、円高、日本が金融緩和すれば円安というわけです。
さらに日本は金融量的緩和をしてもその資金が市中に回らないため、米国やユーロ圏に比べ実質的な金融量的緩和ができず「円高」になっています。
金融量的緩和が「効かない」状態ですが、米国はまだ効いているわけです。
これが日米の金融当局の手腕の違いなのですね。^^:
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