スターチャンネルで放映していたマイレージマイライフ
原題とはかなり違うタイトルだが、邦題はまんまのモノと、思いっきり変えたものとがあるがこれは後者。
原題の Up in The Air だと「宙ぶらりん」と言う意味でもあるわけだが、このタイトルじゃあねえ。(笑)
見るのは確か3回目くらかな?
だが、細かいところは結構忘れているものだ。
最後のオチも全く覚えていなかった。(笑)
2010年に制作費2500万ドルで制作され、興行収入が1億6300万ドルという大ヒット作。
私も昔、といっても1992年頃から一年以上毎月アメリカと日本を往復していたことがあるので、懐かしい風景のオンパレード。
そうした空港やホテルが舞台となっている。
しかも本物の失業経験者(一般人)が大勢登場してちょっと話題になった映画だ。
主人公のジョージクルー扮するライアンは、リストラ対象者へクビを言い渡す仕事で、全米を飛び回っているという設定だ。
主人公のライアンは、スーツケースに入らないものは、荷物はおろか家族も恋人も持たないポリシー。
その彼がアナ・ケンドリック分する女性新入社員のおかげで失業の危機に直面したり、空港でのヴェラ・ファーミガ扮する女性との出会いなどで、2時間を飽きないよう、手堅くまとめられている。
しかも、観客は主人公のような生活とは無縁のため、風変わりな主人公の生活が疑似体験できるという意味では、結構面白く楽しめる作りになっている。
ただ最後の方で、ヒロインの彼女が亭主と子供持ちでショックを受けるというのが、主人公の考え方やポリシーとちょっとチグハグに感じたのは私だけではないだろう。
そしてこれがきっかけで、エンディングへ繋がるわけだが・・
この作品の難点は、ラスト前の進行が早すぎるため、登場人物の心理描写が不足し「そうだよねえ」という共感が薄れてしまっている点ではないだろうか。
とはいっても、ジョージクルーファンには文句なくお勧めの映画だ。
余談だが、冒頭で飛行機から地上を写したシーンがある。
アメリカの都市は上から見ると、この映画のように、都市計画とはこうあるべき、という見本のような風景を楽しむことができる。
特にシアトルは自然に囲まれ、息を呑むような美しさだった。
だが日本へ戻るフライトで最後に眺める風景は、まるで異次元の世界。
まるで、おもちゃ箱をひっくり返したかのように雑然として、都市計画なんぞとは一切無縁の町並みを眺めることになるわけだ。
といって、何とかできるものでもないわけで、着陸前には一気にテンションが下がってしまうのだった。(笑)