「強」にしてもファンの音は、パソコンの音ほど気にならないのが不思議だ。音というかノイズレベルが大きくても、その効果として「十分に涼しい」からかもしれない。
パソコンだと、「ノイズと引き換えの恩恵」というのは直接カラダには感じないから、この空調服のファンの音よりも絶対的なノイズレベルが低くても、うるさく感じるのだろうと思う。
人間は、「現金」にできているということなのか?(笑)
室内で空調服を使用するメリットというか、向いている人は・・
エアコンの設定温度が低いままで長時間過ごすと体調が悪くなる人
エアコンの設定温度を少し高くして電気代を節約したい人
ということになると思うが、汗をよく吸う素材の下着をつけて、水分の補給は忘れずこまめにというのがポイントだろう。
次はいよいよ本来の用途としての屋外での使用だ。
外は暑いため基本的にスイッチは「強」出の使用となる。
まずはエレベーターの中。
よほど大きなオフィスビルでない限り、エレベーターの中にエアコンはついていないのが普通だ。
だから外が暑い時に、屋外からエレベーターに乗るというケースでは、さらに暑くなり非常に不快になるのだが、空調服だと風が常に吹き込むからとても快適だ。
だが問題は音。
エレベーターの中というのは、かなり静かなのだ。
あなたが空調服を着た状態で最上階などから一人だけ乗っているとしよう。
途中の階で誰も乗って来なければいいのだが、もし誰かが乗って来た場合どうなるか?
最初から音がしているわけだから、途中で乗ってきた人は、気がつかないかもしれない。
だがそうだとしても、あなたが先に降りると、その時点でエレベーターの中は一気に静かになる。
つまりよほど耳の悪い人以外「あの音はアイツだったんだ・・」とわかってしまうことになる。
2つのファンがついていることがあからさまにわかる後姿とあいまって、怪しさ満点の評価を受けるだろう。
対策として、エレベーターが止まって誰かが乗ってくるとわかった時点でファンのスイッチを弱にする。
これでほとんどわからないノイズレベルになる。
人がどう思っているかということを普段から気にし過ぎる人は、この空調服を着ると、あらゆる場面で、周りに対して気を使わなくてはならなくなってしまう。
ある意味でつらい人生だな。(笑)
私はそんなことは気にしないタチなので、堂々とうるさいままで乗っているけどね。
それと体臭が強い人は、体臭をファンで撒き散らすことになるから、コロンをつけるとかして気をつけた方がいいと思う。
あとは、もっとデザインや色のバリエーションを増やして欲しい。
娘やカミサンからは「作業員みたい」と評判はイマイチだったからね。
だが一歩外へ出ると、音に関しては全く気にならなくなる。
空調服を着たことで「屋外というのは結構うるさいものだ」ということを、改めて認識した次第。
まずは、自転車での使用例。
外に出て外気温が室内より高い場合、スイッチが「強」だと、高い外気温がファンで送られてくることになる。
そのため、汗をかいていない、つまり涼しい室内から外へ出た場合、最初は何だかちょっと暑く感じるが、5分ほど我慢していると、だんだんと涼しくなってくる。
もちろんすでに暑いところでカラダが慣れている場合は、全く問題なく涼しく感じるはずだ。
もともと自転車というのは走っている限り、ある程度風を顔に受けるので、歩くよりは暑さは感じないのだが、問題は止まった時だ。
一気に暑さ感が上昇する。
まあ考えてみれば当然のことで、それまでの運動で体内がヒートアップしているから止まって風が当たらなくなると「汗がダラダラ」という状態になりやすい わけだ。
だから夏は余り頑張って漕がないことにしているのだが、空調服を着用していると、止まったあとの最もツライ時に、その恩恵を最大限に享受することができる。
さらに効果的なのは、一旦銀行やコンビニなどの涼しいところへ退避した場合だ。
エアコンでよく冷えた空気が、ファンから体へ直接送られるわけだから、涼しくないわけがない。
まさに冷えたビールを飲んだ時のような爽快感が、カラダ中をファンから送られる空気と共に駆け巡ることになる。
そのため、あまりの気持ちよさのために恍惚となって、ヨダレを流したりしないように注意をする必要がある。
そして汗が適度に引っ込んだ状態になったら、また外へ出る。
このパターンがお勧めだ。
だがここで一つ問題が発生した。
私は自転車で出かける時にはバックパックを背負っているのだが、これが微妙にファンの外側に当たるのだ。
こうなるとバックパックをハンドルの前部にセットするしかない。
ということで適当な金具を探しに、クソ暑い中、バイクで新宿のハンズまで行くことにした。
もちろん空調服のテストのためだ。
そうでなきゃあ、こんな暑い日中にバイクで出かけたりはしないよね。
バイクに乗っている方はよくお分かりになると思うが、フルフェイスのヘルメットというのは、夏はとにかく暑いのだ。
体の熱さが全部頭部に集まってくる暑さといえばいいだろうか・・
空調服を着てスピードファイト2という100ccスクーターで、新宿へ向かっていざ出発。
走行中は特別に涼しいといった感じはない。
自転車よりも風が強く当たるうえに、バイク独特の様々な刺激があるためだろう。
空調服は風をあまり通さないので、半そでのTシャツ1枚で走っている250ccに乗るフュージョンのアンチャンの方が、涼しそうに見える。
だけど半袖だと腕だけが異常に日焼けするから、私は必ず長袖を着ている。
いわゆるバイク便のソクハイなど大手のライダーは、すべて袖つきを着ているが、安全を考えれば当然のことだろう。
だがだからといって決して暑いわけではない。でも非常に涼しいというわけでもない。
ちょっと不思議な感じだ。
空調服は汗が出てくるとその汗にファンの風が当たることによって、体温を下げて涼しく感じさせるという仕組みのため、ジワッと汗ばんでくるとその時点から、涼しく感じ始めるというわけだ。
空調服を着ていると、交差点で止まった時や渋滞時に天使が舞い降りてくる。
これはいい!
普通バイクは止まってしまうと、それまで当たっていた風がなくなるうえに、直射日光を受けて体温がジリジリと上がり、みぞおちなどから汗が流れ落ちることになる。
同時にヘルメットの中も外からの熱で暑くなってくるから、まさにダブルパンチを喰らうわけだ。
だが、空調服を着ていると、みぞおちや脇の下などに汗がジワっと出始めると、そのあたりがスースーと涼しくなり始めるのだ。
じわりじわりと、暑さが止まり始めると言えばいいだろうか。
カラダを動かして空調服の前部に寄ると、背中部分に風が流れて背中の部分が涼しくなり、空調服の後部へ寄ると、前部に風が流れて「みぞおち」あたりがスースーとし始めるのだ。
もちろん袖口からも空気が出てゆくから、両手を腰に当てて、「エヘン」という姿勢をとるのが全体のバランスとして最も涼しい。(笑)
だがこれだけではない。
空調服の後部へ寄ると、前部に風が流れてみぞおちあたりを通って前部の首辺りから上へ逃げることになる。
つまりは、風がヘルメットの中へ流れ込むことになる。
これがどういう意味を持つかは、バイクに乗っている方ならよくお分かりのはず。
フルフェイスは交差点や渋滞で止まると、透明なシールド部分を少し上げて、隙間を作らないと、暑くてたまらないのだが、空調服を着ていると、閉めたままでもOK。
もちろん開けると、そこから空気が逃げるから首から口あたりまでは涼しくなるが、シールド部分を閉じたままだとヘルメットの頭部へ流れ込むのだ。
もしヘルメットにファンをつけたら、もっと涼しくなるだろうなあ・・
後ろに排出用ファンで、前へ吸入ファン。
どこかのシャチョーさん、作ってくださーい!
この日は強い直射日光ではなかったが、薄日が差す天気でかなり暑かったのだけれど、新宿まではほとんど汗をかくこともなく到着。
で一旦ハンズの中へ入るとまさに極楽。
よく冷えた空気は、ファンによって容赦なく体へ吹き付けられるため、余りの涼しさの快感で、思わずニヤケてしまうほどだ。
速攻でパーツを見つけ、カミサンとランチに出かけるため、昼前には銀座へ戻る。
昼食後はさらに暑くなってきたので、テストのため青山と六本木へ秋物の服をチェックに出かけることにした。
空調服がなければ、とてもじゃないが、そういう気にはならなかったはずで、これだけでも、如何に暑さに対して有効かがお分かりになるはずだ。
残念ながら午後は、強い直射日光がなかったので、これ以上の効果は不明。
なわけで、日を改めて、さらに暑い直射日光ガンガンの時に、テストしてみようと思う。
って、もっと暑くなるのを待つなんてちょっと変?(笑)
しかしこれだけ効果があると、もっと強い風が欲しくなってくる。
制御ボックス用のポケットは左右にあるので、もう一着購入して、適当な位置へさらにファン2個分の穴を開け、2つのファンをセットすれば、4つのファン付が出来るはず。
風量は倍増するわけだ。
宅配バイク用に4つのファンをつけたものを売り出せば、結構売れると思う。
だが現状でも、夏のバイクライドには欠かせないアイテムだと思う。
普段常用するうえでの問題点は、見た目が「暑そう」という点だけだろう。
みんなが半袖のTシャツ一枚の時に、この空調服を着ていると暑そうに見えるため、逆にファンを隠さずに、「新しいもの」としてアピールするという手もあるが、下手するとねえ。(笑)
まずはデザインと色のバリエーションがもっと増えればと思う。
記事によるとこの部分は、今後期待できそうだ。
それとサイズは小さめだ。
私は165cm 48kg でMがぴったり。
体型はごく普通なので、太目の方は L がお勧め。
しかし見た目と効果のギャップがこれほど大きな商品というのは、ちょっと珍しい。(笑)