ロンドンオリンピックが始まった。
オリンピックパークの建設風景や完成した会場をダイナミックなヴァーチャルツアーで楽しめるストリートビュー
今回はどの国が最も多くのメダルを獲得するだろうか?
前回は中国が金メダルの獲得数では米国を抜いて首位に立った。
だが、今回も同じように首位に立てるだろうか?
ウォールストリートジャーナルは、今回のトップは米国だと予想している。
また、メダル総獲得数でも、5大会連続で米国がトップに立つだろうと予測されている。
だが、強敵は最近台頭してきている中国だ。
中国は広大な国土と13億人の人口に加え政府が後ろ盾を行うトレーニング制度に支えられ、前回のオリンピックでは好成績を残している。
そのため、今回も再び中国が金メダルと全体のメダル数でトップに立つと予想されていた。
米国の530人による選手団がロンドンで獲得する金メダルは40個、メダルは108個。
それぞれ38個、92個と予想されている中国を上回っっている。
中国のメダル獲得数作戦は何故成功したのか?
それは、純粋なアスリートの才能よりも、国を挙げての集中的なトレーニングによるものだ。
そのため、ひたすら練習に取り組めば成績が伸びる種目で好成績を挙げている。
中国が多くのメダルを獲得すると予想されている競技は、重量上げ(8個)や飛び込み(9個)、卓球(6個)。
中国は前回に、バドミントンと射撃で合わせて16個のメダルを獲得したが、競泳と陸上ではわずか2個だった。
では日本はどうなのか?
日本オリンピック委員会は「金メダル数で世界5位以上」の目標を掲げている。
金メダルが9個に終わった前回北京大会を上回るには、メダル候補の実力者の活躍と、新星の誕生にかかっているわけだ。
日本のメダル獲得総数の予想は28個。
国別では8位が予想されている。
派遣選手団の総数が少ないにも関わらず、成績が良い、いわゆるメダル獲得効率の良い国は、ジャマイカだ。
ジャマイカの人口わずか290万人!
だが地球最速の男、ウサイン・ボルトを擁している世界トップの短距離チームが中心となって、金メダル4つを含めた10数個のメダルを獲得すると予想されている。
米国が何故強いのか?
それは人材発掘制度が非常に優れているからだ。
米国の選手育成制度は、資金と機会を最大限幅広い選手層にまでに行き渡らせることができるシステムになっている。
そのため、米国にはクラブやコーチ、学校が一丸となって競い合いながら、才能ある人材を発掘することができるとわけだ。
ただしトレーニングは、中国のように国が中心で行うのではなく、アスリート本人に任されている。
そのためアスリートとその親は、優秀な指導者探しやトレーニングの資金集めにどん欲にならざるを得ない。
つまり事業と同じように、起業家精神が求められる仕組みになっている。
こうした目に見えない、システム構築は、米国は得意中の得意な種目だ。
その結果、ウィンドウズのマイクロソフト、検索システムのグーグル、さらにはフェイスブックのような、優れた選手が輩出することになるわけだ。
以上のような点を総合すると、日本は経済力の割にメダル数が少ないのは、こうした強力なシステムがないためでは、ないだろうか?
日本の大学件研究所の予測を見ても、アメリカの予測システムの正確さが際立っている。
日本の経済力にふさわしい選手達の活躍を見たいのなら、こうした優秀な選手育成システムをまず構築することではないだろうか。
日本オリンピック委員会は過去の五輪で活躍した選手達が役員として構成されている。
だが彼らは優秀な選手ではあっても、選手育成システムのエキスパートではない。
メダルの数を増やしたいのなら、米国のような優れたシステムの構築が、不可欠だと思う。
米国のような起業精神に溢れたシステムを構築できるようになるのは、果たしていつの日になるのだろうか?
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