昨夜の米国マーケットは、開始早々から下げはじめ、わかりやすい展開だったが、朝起きてみると、後半でさらに下げたようだ。
原因はスペインの景気後退は来年まで長引くとの見解や、スペイン自治州の財政懸念の台頭によるもの。
ギリシャをはじめとしたユーロ圏の財務危機は、ローテションのごとく順繰りにやってきて、こんどはスペインの当番。(笑)
こうした金融危機はF1の世界にも波及している。
今週はホッケンハイムでのドイツGPだが、今回の開催地ホッケンハイムはニュルブルクリンクと交互に開催されている。
赤字続きのニュルブルクリンクは、現地のラインラント・プファルツ州から多額の資金援助を受けている。
だが経済危機に喘ぐラインラント・プファルツ州は国や欧州連合に支援を求めたが、拒否されたという。
サーキットを運営するニュルブルクリンクGmbHはラインラント・プファルツの銀行に対し、2009年の再開発に伴う約289億円の返済義務があるという。
金利返済のためにEU委員会に対して約12億3,000万円の緊急融資を申請したが、これは承認されない見込みだという。
州知事によると、ニュルブルクリンクGmbHは「今月末には破産する可能性が高い」 と発言しているという。
日本では基本的に開発車両の公道テストは許可されていない。
もちろん面倒な手続きを取れば可能で、時には日本でも実施されているようだが、それは極まれに行われているだけだ。
だが、ドイツでは開発中の車両に専用ナンバーを付ければいつでも気楽に公道を走れる仕組みになっている。
そのため、日本の開発メーカーの評価ドライバー達は、今のままじゃメルセデスやBMWには絶対追いつけない、と嘆くわけだ。
ポルシェをはじめとするドイツ車、のハンドリングのすごさと日本車との違いは、こうした開発環境によるものでもあるわけだ。
ニュルがなくなると、日本車は燃費がいいだけで、走りの魅力はさらに薄まってしまうのではないだろうか?
ニュルは日産のGTRがテスト走行を繰り返して開発されたことで、一般的にもかなり有名になった。
だが、もし破産してニュルがなくなったら、GTRはどこを走るのだろう?
12億3,000万円くらいの緊急融資なら、あるとき払いの催促なしで、日産が貸してやればいいのではないだろうか。(笑)
日産のカルロス・ゴーン社長の2012年3月期の役員報酬は9億8700万円。
カルロス・ゴーンの年俸を何年分か下げれば、簡単にできる話だろう。
カルロス、貸してやれよ。(笑)