次のようなリクエストをいただきました。
突然のメッセージ失礼致します。はっちさんの日記を毎回楽しく読ませて頂いています。はっちさんのおかげで、最近教養が身についてきたような気がします。
あの、はっちさんに是非書いて頂きたく…と申しますか、是非教えて頂きたいのですが、英語の学習についてです。
現在、自分は大学1年生なのですが、どうにも今自分が行っている英語学習が方向性として良いものなのかわかりません。
(基本的に教材を読み書きし、CDを通学中に聞くようにしています。)
そこで、よろしければ、はっちさんに、英語学習について日記を書いて頂けないかと…お時間やご都合など合いましたら、よろしくお願い致します。それでは、失礼します。
というわけで今日は英語の勉強?についてなのですが、実は私にとっては余り気の進まないテーマです。(笑)
というのは、実を言うと英語は余り堪能ではないからです。
アメリカに10年ほど住んでいたので、日常会話位は大丈夫ですが、もちろんネイティブのようにはいきません。
電話での押し売りを断るとか、夜中にロンドンに電話して、チャートソフトの不具合をサポートへ連絡して対処方法を聞く、なとどいったことくらいはできます。
娘はアメリカの高校、大学で勉強していたので問題ないのですが、私はそういう論文を書くとかのチカラ技で鍛えた英語ではないので、難しい単語が出てくるとお手上げです。^^
ですが、コミュニケーションを取るという意味では、それほど困ったことはありません。
よくあるハナシで、ビジネスでの英語は問題なく進むのだけれど、そのあとでのディナーや飲みに行った先でのハナシが苦手という人は結構多いのです。
これは純粋に英語を話す技術の問題というよりも、どういう話題で進めれば、相手とのコミュニケーションがより深くなるのかといった部分の問題になります。
ですから私はどちかというと、ビジネスのハナシより、飲みに行くなどの時の方がよく通じていたようです。(笑)
渡米する前、3年ほどアメリカ人と週一回、マンツーマンで一緒に食事に行ったりして1時間ほど過ごすという形で、英語を習っていたことがあります。
これは純粋な英会話学習というよりも、英語で話す人たちの考え方というか文化の違いに興味があったからです。
習うより慣れろという部分では効果はありましたが、渡米すると全くダメでしたね。
というのは、日本で英会話学校へ通っていたとしても、先生も商売ですから、わかりやすい言い方でゆっくり目に喋ってくれるわけです。
ですがアメリカでは私が堪能であるなしにかかわらず、理解できるという前提で話してくることに加え、とにかく喋る速度が速いわけです。
それにアメリカ人といっても、出身地によっては訛があるうえ、全員が正しい英語を喋っているワケではないのです。
ですから、最初はカタコトで日本語を喋ることができるアメリカの友人に、おんぶに抱っこ状態。
なわけで、彼には一日に一カ所だけおかしいところがあったら指摘して欲しいと頼み、話の途中でも「それはこういう言い方をした方がいいよ」などといったアドバイスを受けることにしたのです。
これはずいぶん勉強になりました。
シアーズへ扇風機を買いに行った時のことです。
どこにおいてあるかを店員に聞いても、どうも通じていないようなのです。
「ファンを探している」という言い方の発音が悪く、店員には「何か楽しいものを探している」というように聞こえていたんですね。
「フェアーン」とクチを大きく開けて発音しないと、扇風機の意味には聞こえなかったというわけです。
会話というのは、英語だけに限らず、相手の言うことがわかるだけではなく、こちらの言いたいことが伝わらないとダメなので、教材を聞くだけだと、自己満足に終わる可能性が高くなります。
神戸では、ときどき観光客が地図を見ながら途方に暮れ手いることがよくあるので、そういうときは May I help You ? と声をかけることがあります。
相手は大体が観光のために来ているので、基本的に暇ですから、話の展開によっては、かなり長い立ち話をすることになったりもします。
基本的にアメリカ人というかガイジン?は、初対面の知らない者同士でも気軽に話しかけるのが普通なので、日本人に声をかけるより、話しかけやすいのです。
前に一度、同じマンションの建物にある歯医者で、歯が痛いので駆け込んだ外人が全く日本語がダメなため、通訳をすることになったことがあります。
あとで歯医者さんから、菓子折を貰いました。(笑)
ただ医療関係になると、専門用語がわからないからねえ。
そういえば、CD等を聞き流すだけで、自由に外国人とコミュニケーションが取れ、喋ることができるようになるという、とんでもな教材を相変わらずアチコチで見かけます。
ということはアレを信じて買う人が、根強く存在するということなんでしょう。
そりゃあ聴かないより聴いた方が・・という微妙な心理状態へのつけ込み商法。
ですが決められたシーンだけで、想定内の会話だけを繰り返し聞き、それでもってコミュニケーションを図ることができるようになる、などというのは夢のまた夢。
ああいうCMに出ているタレントやプロゴルファーって、カネのためならというメンタリティーを、公言しているのと同じ事で、いやはや。
ご愁傷様です。(笑)