トレーディングで勝つためにはルールを守る必要がある。
トレードの最中のが終わった後で、「マーケットが動いているときに、実際にできるのかどうか」を検証するときも同じだ。
つまり検証の方法にもルールがあるのだ。
実際の例を挙げて、陥りやすいパターンを説明してみよう。
以下はあるトレーダーの検証だ。
◆総評
・オープニングである程度勝てたので、残りはノートレード。最近は負けが続いたので手堅くいった。
週末に先週1週間のトレードを分析したが、勝てない理由は大きく2つ。
まず、オープニングで勝ちトレードを獲れていない。
これはオープニングのエントリー数を積極的にすることで対応する。確立論なので、あまり深くは考えず、エントリーすることを目標とする。
もう一点は、負けトレードが多いこと。
検証すると、同色4本目以降にエントリーしてプルバックで脱出というトレードが多いので、今週はこのパタンを減らせるようにしていきたい。
さてみなさんは、このチャートを見ただけで問題点がわかるだろうか
下は私の分析チャートだ。
損益 ○ ヒゲ ○
39分にエントリーして、42分に手仕舞いしている。
損益とヒゲが ○ なのに何故手仕舞いしているのか。
損益 × ヒゲ △
損益とヒゲをADSKと比べれば、この銘柄をここで手仕舞いするのは正しいことがわかる。
ADSKをルール通りに処理するのであれば、少なくとも次の陰線が終わってからだ。
そうすれば1000ドル近く獲れていたのだ。
損益とヒゲが ○ なのに何故手仕舞いしているのか。
ここが問題だ。
彼の判断基準は、チャートの下に「ある程度長いローソク足が出たので確定」と書かれている。
「ある程度長い」という、一瞬では判断できない曖昧な判定基準で評価すること自体問題ではないだろうか。
このように、多くのトレーダーはマイ・オウン・ルールを勝手に設定し、それをもとにトレードをしているのだ。
検証のルール
チャートとチェックシートを必ず併記する。
複数銘柄を保有している場合は、比較をしてどこの判断を間違ったのかが明確にわかるようなチャートを掲載する。
彼の掲載しているADSKのチャートでは、勝敗が何ドルなのかがわからない。
チェックシートの記載がないので、どういう判断をしたのかがわからない。
まず肝心の3分足で明確に原因がわかるようなチャートを載せるべきだろう。
チェックシートの判断基準が併記されていなければ、検証することができないのだ。
こうした正しい検証のサンプルは以前にも、このコラムで書いているはず。
1分足チャートを併記するなら、複数銘柄の1分足同士で比較できるチャートにするべきだろう。
さらに彼のチャートは、トレードが終わった後の3分足チャートをかなり長期間掲載しているが、何の意味があるのだろうか。
彼が掲載している他の2銘柄の比較も同じ形式のチャートだ。
エントリーと脱出の位置が正しい位かどうかの部分さえ明確にわかれば、終わった後の部分のチャートは不要なのだ。
本人が気がつかないうちに、軌道を外れ検証システムが機能しなくなる。
これはここで取り上げた彼の例だけではなく、多くのトレーダーが陥りやすいポイントなのだ。
ご注意あれ。