5月の連休後のシーズンになると、街の緑が目にも鮮やかになって、いい季節だなあと思う。
日本の家とアメリカの家の、大きく違う点が庭だ。
何と言っても日本の家と比べると、庭も広いし、家の間取りも圧倒的に広く、おまけに機能的にもとても住みやすくできている。
写真はシアトルで散髪をしてもらいに通っていたシャミーの家だが、家の前はそれほどでもないのだけれど、裏庭は結構広い。
いわゆる一般的なアメリカ郊外の家の典型的な例だが、土地が広いから庭が広いのは当然だけれど、どの家もマメに手入れをしている。
だがアメリカでも昔に比べると、傾向としては庭が狭くなってきている。
私のように、手入れを面倒だと思うヒトも多いからだろう。
写真は書斎というか、私のコンピュータなどが置いてあった部屋からの眺めだが、きれいな庭はいいものだ。
ウチは、純アメリカスタイルの庭ではなく、日米のミックススタイル。
何が違うかというと、植えてある木の種類が少し違う。
休みになると、庭を見ながら、のんびり過ごしていたが、ただ、庭いじりや手入れといった趣味がないのが残念だが、仕方ない。
春を迎えると、大体お隣さんは、庭をきれいに する機会が増えることになり、必然的にこちらも庭を手入れしなければならなくなる。
下の写真で、向こうに見える家が、シアトルで最後に買った家のお隣さん。
境界は、植木だけだからパッと見ると、どちらの庭も非常に広く見えるというメリットがあり、これもこの家を買った理由のひとつなのだけれど・・
こうして写真で見るとまさに、隣の芝生は青く見える。(笑)
アメリカでは家の境界を明確に分けるというタイプの家は、よほどの大都会の近くへ行かないとあまりお目に掛かることはない。
一方日本では庭が狭いにもかかわらず、塀などで仕切り、余計に狭く見えることになってしまっているのが不思議だ。
上の写真の手前がウチの家だったのだが、 写真で撮るととても美しく見える。
これは家の回りがきれいに手入れされているからで、家の前の中央分離帯の木や芝生は市が、定期的に業者に頼んで手入れをしているのだけれど、この費用はもちろん我々住民に請求される。
各家庭に頭割りで、水道光熱費下水代と一緒に請求書が送られてくる。
もちろんこれは、住むエリアによって違うから、こういう費用を払いたくなければ、手入れの要らないエリアを選んで住めばいいのだ。
よい環境には、お金がかかるということだ。
アメリカでは、あまり庭が汚いというか手入れを怠っていると、周りから苦情が来ることがある。
周りの家も大体同じようにきれいに手入れをしているから、何もしないでいると相対的に汚くなってきて 、みすぼらしく見えてしまう。
家の価値というのは、保守と維持の状態によって変わってくるため、日ごろからの手入れが大事。
日本のように、持っているだけで地価が上がるという比重よりも、その家のコンディションによる部分が大きく、そのコンディションによって値段が大きく変わってくるのだ。
もちろん長い間持っていれば値段は上がってはくるが、あくまでも家と一体での価値であって、土地の値段の比重は少ない。
私は残念ながら家や庭いじりの趣味がないし、どちらかというと面倒がるタイプなので、庭をいじることはほとんどない。
前は芝刈りだけはやっていたが、それ以外はガーデナー という、いわゆるプロに手入れをしてもらっていた。
費用は、ウチの場合で確か一ヶ月250ドルくらいだった。
時々バークという樹皮を細かく砕いたものを、土の部分を覆うようにして、撒いてもら わなければならないのだけれど、庭が広いと4トントラック一杯分くらいが必要になる。
上の写真で見るとよく分かるが、歩道のキワまで、バークが積まれている。
2年ごとにこれをやるのだけれど、費用は大体1回が2000ドル少し。
ウチは左右に庭があって、広さがハーフエーカー、つまり約500坪ほどあったので、普通より高くつくが、それでも一ヶ月に80ドル見当だから、それほど高いものではない。
手前の門灯も、家を買ったときに自分で付け替えた。
まあこれくらいはやらないとね。
上の写真は玄関の飾りとして購入したペリカン君。
魚をくわえているが、 このペリカン君は確か100ドル前後だったかな。
こういうデコレーションも、いろいろな種類があ るのだが、 鳥やクマなどの動物が多いようだ。
こうしたことが楽しい人は、趣味が高じて嵌り、家を自分で建てる人も多い。
だから、家を買うと、誰もが一軒建てることができるだけの、あらゆる家のパーツを売っているHome Depotなどの店へ行くことになる。
日本のホームセンターは、趣味程度の「日曜大工・文具・雑貨・カー用品」などしか売っていないが、こうした店では家一軒を建てることができる、あらゆる部材を買うことができるのだ。
ホームセンターとは規模というかスケールが全く違う わけだが、こういう店では毎日日替わりで、家の建て方について無料で教えるサービスをやっている。
だからやる気さえあれば、自分の家をコツコツとリニューアルし、あたかも新しい家のように改装することもできるのだ。
私の知り合いにも、自分の家だけでは飽きたらず、自分の親や親戚の家も改装して高く売り、また安い家を探してはリニューアルするという風にして、すっかり自分の仕事にしてしまう人もいたが、こういう才能がある人は、会社に縛られること無く自分の生き方ができるというわけだ。
プロに頼むと四季にあわせて、いろいろな花が年中咲くように木や草花を植えてくれるので、私のような庭オンチでも結構楽むことができる。
プロに頼むと、こういうのはホント上手にやってくれる。
アメリカでは普通、子供が小さいうちに家を買って、子供が独立する20歳くらいになると、買ったときの少なくとも倍くらいの値段で売れるというのが普通だ。
子供は日本より親離れをして独立する割合が高く、またその時期が比較的早いから、子供がいなくなると、大きな家は必要なくなるわけだ。
そこで、夫婦2人で十分な大きさの小さな家か、コンドミニアム、日本でいるマンションかアパートに移るというのが一般的なライフスタイルとなっている。
すると、手元には少なくとも2-3千万円のキャッシュが残るから、そのお金を何かのカタチで運用して、老後を過ごすことになる。
そのためこうしたお金が、また株式市場に流れ込むことになるというわけだ。