80対20

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経済学者のパレートが発見した経験に基づいた「80対20の法則」をご存じだろうか?

みつばちを例に挙げると、よく働くのが2割、働かないのが8割に分類されるという話のこと。

面白いのが、よく働く2割を取り除いても、またこの割合に別れるという。

一方で、80対20の法則を覆す ロングテールの法則というものがあるらしい。

 

 

これは米Wired誌の編集長であるクリス・アンダーソン (Chris Anderson) によって提唱されたインターネットの特性を最大限に利用したマーケティング手法のこと。

オフラインでは特定分野の売上げは、上位の2割が全体の8割を占めるため、マーケティングでは上位2割に注力するというのが定石だったという。

だが、ネットによる効率性の飛躍的な向上により、見過ごされてきた80%からも利益を得ることができるという新たなビジネスモデルが生まれてきたというわけだ。

ただこうした関連本が出版されてから5ヶ月もするとオーバチュアのシステムが変わり、キーワードアドバイスツールが使えなくなってしまったなどと、なんだかなあ状態。(笑)

 

こうした法則は言ってみれば「経験則」のたぐいに分類されるものだろう。

世の中の自然現象や社会現象には、当然ばらつきや偏りが存在するわけだ。

そしてそれを集約すると一部が全体に大きな影響を持っていることが多い、というごく当たり前の現象をパレートの法則の名を借りて補強している場合が少なくない。

 

80対20の法則例を具体的に列記すると・・

   

物事の本質の8割は、2割を見ればわかる。

全体の2割が優れた設計なら、実用上8割の状況で優れた能力を発揮する。

離婚件数の8割を離婚経験者2割が占めている。

2割の優秀な社員の売上げが全売上げの8割を占める。

全所得の8割は、人口の2割の富裕層が持つ。

仕事の成果の8割は、費やした時間の2割から生まれる。

所得税の8割は、課税対象者の2割が担っている。

試験問題の8割が、その学科に関する2割の知識で十分に答えられる。

文章で使われる単語の8割は、全単語数の2割に当たる頻出単語である

都市の交通量の8割は、都市全体の道路の2割に集中している。

スクロールせずに見ることができるコンテンツに8割の時間を割き、スクロールしないと見られないコンテンツには2割の時間しか割かない。

ソフトウェア利用者のうち8割は、全機能のうち2割しか使わない。

 

たとえばトレードの世界だと「2割の銘柄が、指数の動きの8割を決定している」

などといくらでもでっち上げることができるよなあ。(笑)

言うだけなら簡単。

じゃあこれで勝てるようになるかというと、それはまた別のハナシではないだろうか。

8割の人は、2割しか役に立たない物に手を出す。(笑)

   

そのため、私はこうして続々出版される多くのビジネス書には、全く興味がない。

なぜなら、こうしたビジネス書を実際に応用して効果を得ようとしても、ばらつきや偏りがどれくらいかを定量化したうえで正確に分析しないと、役に立たないからだ。

仮に自分が目標とする対象についての法則がわかったとしても、知っていることと、それを応用して実際に出来ることとは、全く違うわけだしね。

ただ、あたり前の現象をこうしたわかりやすい数字で表現すると、面白味が増す。

くらいの効果しかないだろう。

ハッキリ言えば、いわゆる時間つぶしというか、読んだだけで満足してしまい、出来るような気分になるだけの自己満足の世界だと思う。

 

たとえば正しい文章の書き方を学び、今まで知らなかった知識を知ったからといって、いきなり沢山の文章が書けるようになるだろうか?

普段から量を書いていない人は、いくら知識があっても書くことはできない。

そんな本を読む暇があったら、その間にどんどん書いた方が、よほどチカラがつくというものではないだろうか。

ご注意あれ!

 

 

 

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