日記を書くときに必要な要素というのはどういうものなのだろう?
そうした要素を細分化して羅列すれば、何が必要で何が重要かを推定することができるかもしれない。
あるいは、今まで見えなかった何かが見えてくるかもしない。
というわけで、そうしたいわゆるアイテムを並べて、多分こうだろう、こうしたほうがうまく行くだろうという決定に繋げて見ようと思う。
こうした能力というのは、仕事をこなすうえでも十分に役に立つはずだからね。
このような作業は別の言い方をすると「雑務能力」と言うことになるのかもしれない。
だが雑務能力をバカにしてはいけない。
仕事のできる人というのは、えてしてこういう能力に長けているケースが多いのだ。
雑無能力と言うと、そういうのって「秘書の仕事」じゃないかと思われるかもしれない。
だが、そういう秘書の仕事内容を吟味しながら、秘書が行う事柄の取捨選択や時間配分などのバランスがよいかどうかを決定し次のステップへ進めるためには、やはり、ボスの決定が必要になるのだ。
たとえばミーティングを行う場合には、場所の設定、予約、資料の用意、案内の作成と配布、郵送、手配、確認などのさまざまな要素がある。
その按配や出来具合は、最終的にボスが調査し、推定しながら、最終的にそれでよいのかどうかを見通すチカラに依存することになる。
だがこうした能力は、日記を書くときにも大いに役立つはず。
クリスボッティーの魅力の例で説明すると、まず動画を一通り試聴し、どれが自分にとって魅力だったかを特定する。
この日記では、ここが一番大事で、日記では大半を、このリンクする動画の選択がポイントとなっている。
さらに日記を長くしたいのなら、その楽器についての説明はあったほうがいいだろうし、その楽器の特性についても触れることができれば、よりその魅力について深く伝えることができるわけだ。
そのためにはその楽器のことを、よく知っている必要がある。
アレンジを勉強したことがある人なら、その楽器の音域や、可能なフレージングなどについても知っているはずだから、そうした点について触れることができるだろう。
そして、主役となるクリス・ボッティーだけではなく、サポートをするミュージシャンやゲストが、過去にどういう経歴を持ち、どんなアルバムを出しているかなどといった点について触れようとするならば、あらからじめそうしたCDあるいはDVDを聴いている必要があるはずだ。
もしそうでなければ、資料を調べておく。
だがそうして集めた資料を客観的にただ並べるだけなら、誰にでもできるだろうし、それだけで面白い日記が書けるわけではない。
その日記が面白くなるかどうかは、DVDを見て自分が感じたことを表現するために、そうした資料をどのように使い、どの程度記述すればいいのかを決めるプロセス委ねられることになる。
つまりここの匙加減をどのようにするかによって、クドいものになったり、物足りなくて面白くなくなったり、通り一遍で個性のないものになったりするわけだ。
どの程度のものなら、それを読んだり話を聴いたりした人が、面白いと思うのか、また興味を抱くのかという、フィードバックを体験したりあるいは自らすすんで経験した人であれば、そうした按配を決めることは造作もないはずだ。
だがそうした体験もない、いいかえればデータベース化された情報を自分で持っていなければ、そうした匙加減をどうすればよいかはわからないことになり、えてして的外れであったり、あるいはギャンブル的な成功確率に終始することになるだろう。
自分が持っている感覚的な部分を、客観的に表現するために必要な資料をどのように配置し、どの程度の分量があればいいのかということは、優れたサンプルを分析することでもある程度はそのノウハウを得ることができるだろう。
ノウハウ本が売れる理由は、どの分野であっても、「こうした部分」を知りたいというニーズが、とても強いからなのだと思う。