The Dream / Ryan Kisor
ライアン・カイザーという、JAZZトランペット吹きのアルバム。
17才で、1990年のモンク・コンペティションに優勝。
その後リンカーン・センター・ジャズ・オーケストラ、カーネギー・ホール・ジャズ・バンド、マンハッタン・ジャズ・オーケストラなどのビッグ・バンドトランペッターとして活躍してきた経歴を持つ。
「カイザー」というクリフォード・ブラウンの作品を吹いているワンホーンのアルバムもよかったけれど、こちらはもう少しストレートアヘッドな演奏。
このアルバムでは、いわゆる典型的なトランペットによるジャズを楽しむことができる。
彼はあまり味が濃くないというか、破天荒な目を剥くような演奏をするというタイプではない。
逆に言えば、トランペットのストレードジャズというのは、かなりツウ向けの、難解な曲の多いアルバムなら、たくさんあるあるわけで、こういうアルバムを探すのは結構大変なのだ。
Chris Botti と比べると、クリスのほうが、音色がコントロールされ、サウンドももう少しポップぽい色合い。
ライアン・カイザーは、ジャズらしさという点での味が濃いといえばわかりやすいだろう。
ジャズ喫茶でかかっている、ああいう雰囲気を楽しみたいなら迷わず、ライアン・カイザーだ。
このアルバムは、こうしたストレートなジャズにしては、非常にテンポの早いものは2曲くらいしかないので、聞きやすさという点からも、こういうジャンルにあまり馴染みのない人にはお勧めです。
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