トレーディングというのは、心理的なタフさが、要求される仕事だ。
少々の荒波にもメゲズ、淡々と自分のペースで事を運ばなければならない。
トレーディングフロアでも、自分だけがマイナスで、他の人が軒並み成績がいいと状況は、よく起こること。
大事なのは、そこでどう考えるかだ。
結果を受け止め、原因を突き止め、その対策を立てて実行しなければならない。
書くと簡単だが、これを実際に実行できる人というのは、非常に少ないのが現実。
昨夜のマーケットは、難しい展開だったが、その中で素晴らしい成果を出されたトレーダーが出現。
彼は27才。フロアでは最年少なのだが、最近伸び悩んでいたところへこの快挙。
エントリーと手仕舞いがすべてグリーンの、「オールグリーン」を達成したわけだ。
投手でええばノーヒット・ノーラン。
意味がよくわからない方のために補足すると、完璧な待ち伏せ作戦が成功した証拠がこのオールグリーン、ということになる。
事前にこの銘柄をここでエントリーしよう、あるいは手仕舞いしようと待ち受けていなければ、1分単位でのジャストから15秒以内に執行することはできないのだ。
昨年の12月に3銘柄にエントリーしてダメな銘柄を入れ替えるという訓練について書いたが、当然このオールグリーンで、できなければダメ。
伸び悩んでいる人は、こうした大事な技術が身につかないままで、次のステップへ進んでいる可能性が非常に高いと思っていいだろう。
執行はオールグリーン。
3銘柄同時ホールドしながら、ダメな銘柄を切り、候補銘柄と入れ替える。
やるべきことはこれだけ。
これができれば、成績は必ず向上するのだ。
トレードフロアのトレーダー達が、身をもって証明してくれている事実を、過小評価してはならない。
長い間続けていると、知らず知らずのうちに、余計なことに気を取られたり、気が散ってしまい、本来やるべきことを、おろそかにしてしまっていることが多いのだ。