運用資産約1250億ドル(約9兆7000億円)という世界最大規模を誇るヘッジファンドをご存じだろうか。
その名は ブリッジウォーター・アソシエイツ (Bridgewater Associates )。
世界の中の株式、債券、為替などあらゆる資産へ投資することで、2010年が約45%、1011年も24%という利益を叩き出している。
本社はニューヨークの喧噪から遠く離れた米東部コネティカット州のウエストポートの森に囲まれた環境に居を構えている。
高い収益を誇る手法はユニークなもので、担当社員がグループ内でお互いに展開する論理の欠点や不備を指摘しあい、ブラッシュアップしてゆくというやり方だ。
こうした内容はすべて録音され、入社したての社員を含めた全員に、すべての会合の録音にアクセスできる権利が与えられている。
「エゴを取り除く」ため、社内での情報の遮断が起きないような工夫をしているわけだ。
創業者のレイ・ダリオは1975年に自宅のアパートでブリッジウォーターを立ち上げたという。
以来今年で創業35年を迎える。
「市場に打ち勝つには、独立した立場から思考することが重要」と語る彼は、自分の信念を曲げず市場に向き合うことで、運用成績が向上し、その結果として顧客もついてくる、という考えを徹底したわけだ。
創業者のレイ・ダリオは今の世界をどう見ているのか?
巨額の借金を抱えた欧米の先進国。
圧倒的な債権者である新興国。
先進国の信用収縮は長期間続き、パワーバランスはやがて新興国にシフトする。
世界の国内総生産(GDP)に占める今の新興国の比率は5割弱。
だが15から20年後には7割に達すると予想している。
ヘッジファンドのカリスマ投資家ダリオは、IT界の巨星スティーブ・ジョブズと共通する点が少なくないという。
思考力と創造性を徹底的に磨き上げ、厳しい戦いを生き抜く。
これってオレと同じではないか?(笑)