予備知識なしで見たので、クリント・イーストウッドが監督の作品だというのは、エンドロールを見て知った作品。
DVDなので30分くらい見たら止め、他の用事をしてからと見始めたら最後まで見てしまった。
なのでその後の予定は全く変わってしまったのだが。(笑)
とにかく見終わったアトの「心が幸せ・満たされた気分」になる映画だ。
展開は無関係な3つのドラマが同時進行するという作り。
臨死体験をしたパリ在住の女性テレビキャスター。
アメリカに住むマット・デイモン演じる、見えてしまう事実から逃げたい本物の霊能力者。
兄に降りかかった運命にひとり立ち向かうロンドンに住む双子の少年。
この3つが絡み合うわけだが、最後のオチまでのサスペンス具合が見る者の心を鷲づかみで引きつけて離さない作り。
わざとちょっと遅くジラせる、などという緩急の付方で、あまり展開を早くし過ぎないのも流石。
で最後に感動の津波に呑み込まれる、という仕掛け。
この映画の脚本に感銘を受けたスピルバーグは、「誰が監督するべきか、それははっきりしている。イーストウッドだ」と自信たっぷりに宣言したという。
製作総指揮がスティーヴン・スピルバーグだというのは、パニック超大作なみの冒頭のスペクタクルシーンを見て納得。
クリント・イーストウッドは愛する者の死について、そのあとも毎日を生きなければならない者のために、作ったのだろう。
今も多くの戦死者を出しているアメリカで作られた作品だ。
だが毎年の自殺者が3万人を越える今の日本。
そうした現実に住む我々日本人のために作られた映画ではないのか?
見終わって、ふとそう思った。