投資信託の光と影

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皆さんは、お金を増やしたいときにはどうしているだろうか?

銀行は借りてくれる会社が少ないため、そのお金で日本国債を買っている。

国債の利回りは1%前後と低いかわりに手堅いことになっている。(笑)

mutualfund.jpg

そのため銀行は国債を現在でも買い続けているわけだが、こうした理由で銀行に預けても、利子は雀の涙。

一方、投資信託はリスクをとって運用している。そのため運が良ければ利回りは銀行よりよいことがあるというわけだ。

だがリスクをとっている以上、投資信託には元本保証がない。

 

こちらにモーニングスターのファンドランキングが掲載されている。

現時点で成績の良いものは、商品先物取引所で取引されている商品で、金と連動しているものばかりだ。

一方株式はまさに壊滅状態。(笑)

  

だが大事なのは、その投資信託をいつ解約するかなのだ。

たとえば弱いマーケットでは、空売り主体のベアファンドの成績がよくなるわけだが、マーケットが上昇し始めれば、成績は落ちてくる。

なのにいつまでも持っていると、せっかくの利回りがパーになってしまう。

というわけで、どちらにしても扱っているもののチャートを見る必要があるのだ。

だから、その投資信託の主要な構成商品のトレンドが反転してきたら、即解約すること。

だが、ほとんどの人は持っているだけ。(笑)

  

欧米の投資信託の運用会社の多くは億単位の費用をかけ、プログラミング売買によるシステムを開発している。

ロングサイドへエントリーしても、必ずヘッジをかけて反対売買を組み合わせるという、超石橋を叩いて渡る方式?も採り入れている。

また、8割は銀行に預け、あとの2割を超高リスクで運用して一攫千金を狙う、なんていうものもあるわけで、みんなそれなりに知恵を絞ってはいるわけだけどね。

 

一つ覚えておいた方がいいことがある。

それは機械的な処理による「どんなマーケットでも勝てるシステム」というものは世の中に存在しないという事実を、よくアタマに入れておくということ。

あるとすれば、それは詐欺。(笑)

  

現在はこうしたデータは入手できないが、珍しくこの頃は米国のミューチュアルファンド、つまり日本でいうところの投資信託のファンドマネージャーの成績一覧が公表されていた。

Performance.gif

もし2001年のダウ指数を買っていたら成績は -5.4%、ナスダックなら -20.8% 。

ファンドマネージャーの平均成績は約マイナス12%。

もしあなたが、この年にマイナス12%以上の成績を残せたのなら、大いに威張っていいということになる。(笑)

つまりそれだけ投資信託での運用というのは難しいものなのだ。

  

反面、人の資金だから負けても自分の懐は痛まないのだから、仕事としてのプレッシャーはあっても、個人トレーダーのような心理的なプレッシャーは少ないことになる。

さらに少なくとも何十億以上という豊富な投資金額なら、下がった銘柄を買い足してコストを下げるという、いわゆるナンピンはやり放題なのだから 、こうした面からはとてもラクだともいえる。

それでもナスダック指数より成績の悪いファンドマネージャーがこれだけいるということは、指数と連動したもの買って、塩漬けになっていた方が、まだましだというケースがかなりあるということになる。(笑)

  

トップの Cappiello 氏の成績は 17.37%。

個人が、2万5千ドルの資金でデイトレードをして、このトップファンドマネージャーを上回る年間18% で回そうとしたら、年間4500ドルの利益を出せばいいことになる。

一ヶ月で375ドルだけプラスになればいいのだ。

一日に換算すると、18.75ドルの利益を出せばいいのだ。

これくらいだったら楽勝だよね?(笑)

  

きちんとしたメソッドを身につけ、自分でチャートを見ながら、ルールを守ってイントラデイでトレードをすれば、ファンドマネージャーなんて問題にはならないパフォーマンスを残すことができる時代になっているのだ。

今の時代は、いろいろなことが早いスピードで変化している。

いつの時代にも変化についてゆけないものは、恐竜のように滅びるものだと相場は決まっている。

そのため臨機応変にマーケットに合わせたトレードができなければ、 コンスタントに利益を出し続けることはできないわけだ。

  

デイトレードでリスクリワード比が最高のプレイというのは、エントリーしてローソク足1本分待っても動かなければ、手数料だけのロス、またはブレイクイーブンですぐに出てしまうというものだ。

ただこればかりだと、手数料負けしてしまうけどね。(笑)

そのためトレンドに沿った条件を組み合わせるわけだ。

個人のトレードでは基本になるルールを組み合わせ、人間の持つ 素晴らしい能力であるパターン認識力を磨いて判定できるように訓練するのがベスト。

   

リスク管理にしても、時にはトレードをしないという方法が、最も有効なリスク軽減方法になることもあるからだ。

トレードという世界では、数字による計算だけで勝つことはできない。

なぜなら、マーケットは毎日変化しているからだ。

トレードは、株価チャートという人間心理のパターンを理解し、ルールを守れば勝てるようになっているのだ。

これって何だか人生と似ている気がするのは、私だけだろうか。(笑)

 

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