トレーディングでは、周到に計画された制約によって、売買のタイミングを的確にコントロールすることができます。
しかも、マーケットが混沌とした状況であればあるほど、効果を発揮します。
あたかも自由奔放さから必要なエッセンスを抽出し、濃縮したかのように、マーケットから必要な利益を生み出すことが可能になるのです。
昨日の日記で書いたように、トレードではある一定の制約を設け、ある範囲から逸脱しないように訓練することで、安定した利益を出すことができます。
マーケットは予測できないがゆえ、定めたコースに来るまで待ち構え、狙い通りの球が来たら素早く確実にアクションを起こす能力が必要になります。
こうした理由で、トレーディングの時間は1時間、使うローソク足は3分足、などといったルールを定め、トレーニングを繰り返しているのです。
そのため、プラン通りに事が運べるかどうかが、トレーディングの成否を決めるのです。
裏打ちされたプランもなく、ランダムに感情の赴くままトレーディングをすれば、まさにネギしょった鴨。
誘惑の多い動くマーケットでは、プラン通り冷静に事が運べるかどうかが、命運を左右します。
プラン通りに何故事が運べたのか、どの部分がプラン通りにできなかったのか?
トレーディングでは、このように自分の軌跡を知ることから始まるのです。
記録をWEBで公開し、問いかけることで、逃げ場のない状態へ、自分を追い込み、結果と向き合う。
これにはある種の勇気と、コンスタントに続ける努力が必要です。
こうした取り組みを続けることで、あなたの能力は鍛えられ、研ぎ澄まされ、精神的な強さ逞しさが備わるのです。
ですが、それは決して平坦な道ではありません。
コンスタントに利益を出せるトレーダーを目指す人にとって必要な能力は、意外な部分にあります。
トレードで生き残るには、トレードの訓練を通じて学び、自分を常に向上させる努力を、続けることができるかどうかです。
自分を客観的に見ることができず、自分に甘い人に対しては、マーケットから容赦のない厳しい判定が下されます。
トレーダーを目指し、実際のマーケットでトレーディングを始めると、あることに気づきます。
「知っていることと、できることとは、全く別の能力であり、訓練なしに身につけることはできない」
このことを、毎日いやというほど思い知らされるのです。
挫折し更新の途絶えたWEBサイトの痕跡は、このことを何よりも雄弁に物語っています。
私はあるとき、自分が思っているほど、自分に厳しくできないという、本当の自分の姿を知りました。
マーケットという鏡を通して映る自分の姿から、決して目をそらしてはなりません。
時間はかかりましたが、あることがきっかけで、本当の自分を認めることにしたのです。
ではどうすればいいのか?
ここからが本当の始まりでした。
素直に認めると、訓練の持つ意味と必要性が理解できるようになり、真の理解は、内から湧き上がる静かな情熱となり、積極的に取り組むチカラが生まれていることが自覚できるようになります。
人生が望む方向へ動き始めていることを自覚できる機会は、誰にでも平等に用意されているのです。
人生は我々に期待どおりのものをくれるが、それは意外なところで、意外な方法で、意外な時に行われる - A・ファーブル・リュス
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