東京証券取引所は東日本大震災に伴う節電協力で延期していた取引時間の拡大が今日から実施される。
現物株の午前の終了時間は30分延長されて11時30分までとなり、一日の取引時間は計5時間になる。ただし後場は東証、大証ともに変更なし。
大阪証券取引所と名古屋証券取引所も東証と同様に延長されるが、取引時間の延長は1991年以来、20年ぶりとなる。
世界の主な取引所の売買時間は東証より長いところが多く、昼休みなしで連続で取引が可能となっている。
昼休みなどの休憩がないため、米国のニューヨーク証券取引所やナスダックなどの取引所は6時間半。
ロンドン証券取引所は8時間35分。
東証と同じように昼休みのあるアジア市場も、今年に入り取引時間を相次いで拡大している。
シンガポールは8月に、1時間半の昼休みを廃止し、香港も3月から昼休みを30分短縮している。
指数先物・オプション取引は、前場の取引終了時刻が11時30分に、後場の取引開始時刻を11時45分に変更している。
さらに、イブニング・セッションの取引時間(現行16時30分~19時)も23時30分までと大幅に延長されることになった。
大証は2011年7月19日に先物・オプションのイブニング・セッションを翌日の午前3時まで延長している。
では、今回の東証の時間延長にはどういうメリットがあるのだろうか?
時間が延長されると取引量は当然増えるが、参加者が増えないと、時間単位の取引密度が減少するわけだ。
そのため、いわゆる保有時間の短いデイトレーダーにとっては、メリットはなく、逆にデメリットが増えることになる。
ただ東京マーケットは、アジアマーケットの影響を受けるため、韓国、中国などのマーケットと重なる時間帯が増えるわけだ。
韓国は午前9時から午後3時まで休憩なし。
中国・上海は日本と同じ前・後場制で、前場じゃ9時30分から午前11時30分までで、後場は午後1時から午後3時だが、時差があるため注意が必要だ。
そのため上海の午前の取引時間は日本時間に換算すると午前10時30分から午後12時30分となる。
つまり、今回の東証の時間延長は上海マーケットの動向の影響を受ける度合いが高くなることになるわけだが・・
さて、どうなるか?
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