本日の朝10時ちょうどに、政府日銀は円売りの介入。
そのため、ドル円は急激に円安へ振れたわけだ。
下はドル円の30分チャート。
左側の縦のラインが、今日の朝9時ちょうどの時間で、右の縦のラインが今日の夕方5時半。
では株価はどう反応したのか?
下は日経平均の30分チャート。
株価への効果は30分足で6本分、つまり3時間で終了。
市場の介入への効果に対する評価は、その程度のものだったというわけだ。
前回の2010年9月15日の介入時に「遅すぎた介入」という日記で書いたように、やるならタイミングが大事。
週足で見ると、左側の黄色いマークが2010年9月15日の円売り介入。
そのあとを見ると、全く効果がなかったことがよくわかる。
右端の黄色いマークが今回の介入。
円安方向へのトレンドラインが下向きの時、つまり円高が進行しているときに介入をしても効果はない。
円安になりかけるタイミングを見つけて、仕掛けるのが最も効果的なのだ。
資金が無限にあって上のチャートの右端が上に上がるまで毎日介入できれば話は別だけどね。
介入するなら下のような円安方向へのアップトレンドのタイミングがベスト。
すると下のようになるかも。
でも現実はそこで介入できなかったので、下のようになったというわけだ。
「デフォルトは回避」で書いたように、円売り介入の効果というのは数日だけで、よくて数週間。
結局は介入した分の為替差損が発生して、国民負担が残るだけ。
確かに昔の固定相場では、介入して相場を固定させるためのものなので効果はあったのだ。
だが今のような変動相場制では相場を自由に任せるのが原則。
外為の資金というものは、為替の変動の乱高下防止が目的で国債を発行し、外貨債を購入するものだ。
これが100兆円もあるのは、これまで巨額の介入をしてきたためなのだが、それでも円安にはならず、円高のため含み損が30兆円程度発生している。
これらの対策はすべて国民負担というツケとなって回ってくるというわけだ。