米債務上限を2.1兆ドルに上げ オバマ大統領が「不履行回避」
債務上限問題 上限上げ合意、デフォルト回避へ 2段階2.5兆ドル赤字削減
アメリカでは、政府は議会が承認した上限までしか借り入れを増やすことができない。
上限は14兆2940億ドル(約1100兆円)だったが、この上限にはすでに5月16日に到達。
財務省は8月2日までの資金繰りを確保していたため、それがタイムリミットとなっていたわけだ。
だが、デフォルトが回避された今、我々にとっての問題は今の円高傾向がどうなるかだ。
円高で一番被害を受けるのは、輸出で競争に晒されている日本の企業で、続々と関連会社は円高対応のため海外へ移転している。
だがこうした流れが続けば、国内の雇用はさらに減少することになる。
つまり円高は、全体として日本経済にマイナスを与えるのだ。
そこで日本政府はどう対応しているのかだ。
唯一行っているのが財務省の為替介入。
だが介入の効果というのは数日だけで、よくて数週間。
結局は介入した分の為替差損が発生して、国民負担が残るだけ。
確かに昔の固定相場では、介入して相場を固定させるためのものなので効果はあったのだ。
だが今のような変動相場制では相場を自由に任せるのが原則。
外為の資金というものは、為替の変動の乱高下防止が目的で国債を発行し、外貨債を購入するものだ。
これが100兆円もあるのは、これまで巨額の介入をしてきたためなのだが、それでも円安にはならず、円高のため含み損が30兆円程度発生している。
これはすべて国民負担なのだ。
財務省は法律上の権限があるため、この利権は決して手放さないだろう。
情けないのは無為無策でやってきた日銀だ。
では為替介入以外に対策はあるのだろうか?
今民主党で復興増税が議論されている復興予算規模は20兆円程度だ。
今年度予算を見ると、借換債の日銀引受枠がまだ18兆円余っている。
それを使い復興債18兆円分を市中消化すればいいわけだ。
日銀引き受けが18兆円増えるだけで、復興財源問題は解決するのだ。
日銀引き受け分の国債の利払いは、日銀からの納付金でほぼ相殺されるため財政負担にはならない。
それにすでに国会議決した予算なのだから日銀総裁が反対できる話でも何でもないのだ。
政府さえ決断すれば、円高も復興財源問題も一気に解決する方法だ。
やらない手はないと思うのだが、やらなければ、円高と復興増税が待ち受けている。
やらなければ!というか、これができなければ、人災以外の何物でもないという証明になるわけだが・・
さて菅総理にこれができるかどうかだが・・
総理を続けたければ、これは絶好のチャンスなのだ!
さてこれからの政府のお手並みを拝見。