ハイローバンドギャッププレイは、日足を使い、複数銘柄を保有することで下落のリスクを低減しています。
ですが数日間保有したり、その日の前場や後場の引け成り決済などをしてもあまり成績が思わしくないことがあります。
ではどれくらいの時間、保有すればいいのでしょうか?
こういう判断をするときに欠かせないのが、タイムフレーム。
タイムフレーム、つまりどの「長さの時間軸」でチャートを見るのかが大事になります。
タイムフレームには、代表的なものとして、週足・日足・30分足・5分足などがあります。
ハイローバンドギャッププレイでは、この4つを組み合わせてトレンドを判定し、どれくらいの時間保有すればいいのかを決めるのです。
4つのタイムフレームがあれば、手仕舞いのタイミングも、4つあると考えてください。
その4つの手仕舞いのタイミングというのは、数日間保有する、その日の終値、前場の終値、トレンドラインをガイドにするより短い保有時間、などと、大きく分けると4パターンあります。
では実際の例でいわゆる「マルチタイムフレーム」という「複数の単位時間を組み合わせる考え方」を説明しておきましょう。
東京マーケットの2011年05月12日(木)の表示銘柄は・・
◆9時5分の表示銘柄
コード 銘柄名 株価
6367 ダイキン工業 2,636 買
下はダイキン工業(6367)の日足チャート。
ハイローバンドギャッププレイのパターンですが、2ヶ月間の高値を超えた位置から始まっています。
3640円というのは、下値を支える抵抗線という株価が下がるのを防ぐための「サポート」となっています。
ここで大事なことは、一回り大きなタイムフレームをチェックしておくことです。
つまりより大きなトレンドを見ておくのです。
大きなトレンドが「アップトレンド」ならもっけの幸いというわけです。
大事なことは下の相関関係をしっかりとアタマに入れておくことです。
大きなトレンド < 週足・日足・30分足・5分足 > 小さなトレンド
というわけで、一回り大きなタイムフレームをチェックしておくということは、日足より大きなトレンドを見ることになります。
つまり週足を見ておけばいいのです。
週足チャートが良ければ、数日間保有する作戦の成功率が高くなります。
下の週足パターンを見て、どれくらい保有すればいいのかを決めるというわけです。
どうでしょうか?
緑の移動平均線(20週移動平均線)から頭を出したところですね。
上のチャートは、ハイローバンドギャッププレイの移動平均線を使って週足を表示したものです。
日足を週足に置き換えると、ハイローバンドギャッププレイ的に言えば「まだ」ということになります。
この日はこの銘柄1銘柄なので複数銘柄でのリスク分散ができません。
それに週足が「まだ」なのです。
この条件から言えることは・・
「数日間ホールドするより、5分のレンジを超えたところで買って、5分足でのトレンドラインをガイドにしたより短い保有時間でトレードする」方がリスクが少ないという事になります。
5分足を使ったデイトレード。
◆9時5分の表示銘柄
コード 銘柄名 株価
6367 ダイキン工業 2,636 買
水平線が 2636円です。
下は2分足。
2分足は5分足より小さなタイムフレームです。
つまりエントリーと脱出のより細かい判定が可能になります。
長いローソク足が出て、上ヒゲがついていますから、次の陰線の始値で脱出です。
下は30分足チャートですが、水色の四角いのが、日足のローソク足本体だと思って見てください。
5分足チャートを使ったトレードでは66円の利益ですから、、後場や前場の終値での手仕舞いより、利益幅が大きくなっています。
さらに保有時間はたったの30分ほど。
仕事としての拘束時間も短くて済むという一石二鳥の効果もあるというわけです。
信用取引なら1000株89万円の資金で6万6千円の利益ということは・・
資金に対する利回りは月で148%、単純年利回でいえば 1776%。
このように、タイムフレームを組み合わせることで、保有時間を臨機応変に組み合わせることができます。
たとえば週足が良ければ、資金の半分を数日間ホールドする手法でトレードして、残りの資金で5分足のデイトレードを組み合わせる、ということもできるのです。
マルチタイムフレームをうまく使えば、柔軟にリスクコントロールが可能になるというわけです。