原発事故の放射能ダダ漏れが続く限り、いまどうなっているのかについては、常に監視を続けなければならないと考えています。
テレビや紙媒体のメディアは速報性の問題に加え、広告主の意向で何らかのバイアスがかかっているため、あてにできないからです。
私の場合ネット上の情報で判断していますが、その場合「真偽のほどを推測する」いわゆる「目利き」の能力が必要になります。
多すぎる情報はかえって混乱するうえ、何を大きなリスクとして考えるかの線引きが個人によって違うため、ハナシはややこしくなるわけです。
私の場合を例に挙げると、高濃度の放射能を間近で浴びなければ、5年あるいは10年先に発生するかもしれない「癌発生などのリスク」は、現在の年齢を考えると、それほど大きくないと考えています。
それよりも「凝り」を放置することで、躓いて転び骨を折ったり、思考力の低下で経済的な基盤が緩んでしまうリスクを避ける方が重要なのです。
一方でこれから結婚して、子供を作ろうと考えている男女は、放射能を浴ることで、子供への遺伝的な障害が発生するリスクというのは、私より大きく感じるはずです。
自分は子供を作らないという人なら、自分だけの心配をすればいいわけです。
このように生活をしていれば、放射能のリスク以外に、喫煙・交通事故・食事の質などの様々なリスクへの対処も、本当は普段から考えておかなければならないのです。
そうはいっても、放射能が及ぼす影響、という経験したことのないものへの不安が消えるわけではありません。
そこで今日は、私が常に監視しているいくつかのサイトをご紹介しておきます。
まず「都道府県別環境放射能水準調査結果」
このPDFファイルを時折チェックして、自分の住んでいるところの放射能濃度を見ています。
東京に住んでいる娘のため、「都内の環境放射線量調査1日単位の測定結果」もチェックしています。
射性物質の飛散シミュレーション(オーストリア気象庁)
http://www.zamg.ac.at/pict/aktuell/20110405_fuku_I-131.gif
これはリンク先にある 20110405 の数字を変更すれば、翌日以降のものも見ることができるようです。
気象庁もこのようなシミュレーションを公表することにしたようですが、日本政府はこういう対応が遅いので、遅いこと自体がストレスになります。(笑)
いつ公表するのかのアナウンスくらい、WEBへ掲載すればいいのに、どうしてそんなに時間がかかるのでしょう。全くねえ。
大事なのはこうした情報を、どう読み、どう考えるのか?なのではないでしょうか。
今日のシミュレーションマップ見ましたら、九州沖縄もまるのみしてぐるっと日本海側~北海道のほうへも伸びて回る感じなのですね。。
今のところ、8(金)の天気予報が雨になっていますが、ちょうど放射性物質を含んだ雨の可能性もあるのか、、と危惧してしまいますね。
7日、8日は外出しないでおこうかしら?と考えてしまいます。(ふだん徒歩or自転車オンリーなので…)
このシミュレーション通りになってしまうという事を考えると残念でなりません。
また、これの影響などについて、お分かりでしたらお教え下さいませ。どうか宜しくお願いしますm(__)m
というコメントをいただきましたが、参考までにいくつかの点について補足をしておきます。
以下は様々な専門家の受け売りなので悪しからず。(笑)
チェルノブイリでは放射能の漏れは爆発的だったため、漏れたのは一瞬でした。
ですが現在の福島の原発問題では、今まで誰も経験したことがない状態の放射能の漏れ方をしているのです。
さらにまずいことに、日本政府は、今まで専門家が守り続けてきた「放射線障害防止の法律や国際的な規制」を一気に緩めてしまったのです。
それなのに「大丈夫だ、安全だ」というだけです。
これから長い間、被曝せざるを得ない子供たちのことを考えると、かなり悲観的にならざるを得ません。
ただむやみに怖がる必要はないと思います。
人間の細胞はもともとが放射線に対する防御性能は優れているため、そう簡単にやられないようになっています。
ただし、そのためには「免疫力が強く、栄養のバランスがとれて、休養が十分」という条件があってのことなのです。
私ががマッサージや指圧へ、頻繁に行き体のコンディションを最良の状態に保とうとしているのは、こうした免疫力を強くする効果があるからです。
でうからこの条件を満たしていない人や、赤ちゃんや病気がちの人は、規制値は低く見積もる必要があるのです。
人の体はまさに千差万別。
ですから「オレが大丈夫だから、あんたも大丈夫」ということにはならないのです。
強い放射線を浴びても、病気になりにくい人もいますからね。
NHKの総合テレビで「汚された大地で~チェルノブイリ 20年後の真実~」という番組へのリンクを貼ってておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=PHeq8TfSRBM ( 1- 5 )
http://www.youtube.com/watch?v=8hXmoNuJHKs&feature=related ( 2 - 5 )
http://www.youtube.com/watch?v=Fgx1mcUgHnA&feature=related ( 3 - 5 )
http://www.youtube.com/watch?v=BiFTMaApEpw&feature=related ( 4 - 5 )
http://www.youtube.com/watch?v=ZK7T6BDiB1c&feature=related ( 5- 5 )
NHKは、「史上最悪の原発事故からこの4月で20年、人々の苦しみは続いている。というよりむしろ悪化している。ウクライナにある、放射線を浴びた人々が集まって暮らすアパートでは、がんなどの重病患者が増加、毎週のように死者が出ている。さらに大量の放射性物質がまき散らされたベラルーシでは、ヒロシマ・ナガサキでは否定された「遺伝的影響」が報告された。
「いまだわからないことばかり」とも言われる放射線の人体への影響。広島の医師や研究者も加わって、暗中模索の事実解明、因果関係の究明が続けられている。」
これが現状です。
ですが福島原発の事故後、 NHK は「このくらいの放射線なら大丈夫だ」という放送を繰り返しています。
政府のコメントだけではなく、アナウンサーが自らが「安全です」を繰り返してきたのです。
特に地方の年配の方は、自分が受信料を払っている NHK のアナウンサーは自分の味方で本当のことを言うと思っているはずです。
ですがNHKは原発の近くの海から規制値の何万倍の放射性要素が計測されても「健康に影響はありません」というだけです。
高濃度の放射性要素がどのように健康に影響を及ぼすかについては、一切報道しないのです。
片方では「チェルノブイリの放射性障害が考えていたよりもはるかに大きい」と言いながら、片方で「福島原発の放射性障害はほとんどない」と言っているのです。
しかし、海外では今回の福島原発の事故は、チェルノブイリに匹敵するような放射性物質をすでに出していると、認識しているのです。
しかもNHK はチェルノブイリについては「放射線による人体への影響はまだわからないことばかり」と放送しながら、福島原発では「安全です」という確定的なことを言い続けているのです。
風評被害
風評被害というのは「情報を伝えないこと」によって起こります。
人間は本能的に自分の身を守ろうと考えるため、情報が不完全だと、余計に不安になって慎重な行動になります。
風評被害というのは「悪いことでも異常なこともなく」、情報が不足した時に起こる「正常な人間の社会活動」なのです。
ですから風評被害をなくすためには、人間が自分を守りたいという「本能に適した正確な情報を提供する」ことが大事になります。
NHKをはじめとしたTVの放送を見ていると、福島県の野菜を売りたいと思っている農家の人が、トラックに新鮮な野菜を積んで東京に運び、そこで割安に野菜を売っている映像などを流しながら、農家もTVやNHK も「この野菜は安全です」ということばかりを強調しています。
ですがこのような放送こそが、福島県の野菜に対する風評を強くして、野菜が決定的に売れなくなってしまうことに、放送しているTV局自身が気づいていないのです。
人は情報に基づいて自分の身や自分の子供の事を守ろうと考えます。
福島原発から出た放射性物質は、空中にあたかも花粉や黄砂のように飛び、それが地上に落ちます。
地上に落ちたり、壁についた放射性物質から被爆します。
つまりこういう事態では、野菜には放射性物質が付着していると考えるのが「常識」なのです。
そうなると、規制値と比べてどのぐらい低いのかということが、最も大切なことで、最も消費者が知りたいことなのです。
仮に規制値が300ベクレルの時に、野菜についている放射性物質が200ベクレルなら、多くの人は買わないでしょう。
20ベクレルなら買うかも知れません。
ですが数値がなければ、こうしたことが判断できないのです。
また、普通の時ならば、周りに放射性物質がないので、あるいは規制値以下であれば野菜を購入する人もいるかもしれません。
ですが現在では、空間からの放射線、自分が吸い込んだ放射性物質、水食品等の汚染があるのですから、よけいに慎重になります。
このような時に自分や自分の家族を守ろうとしたら、「放射性物質がついている野菜よりも、放射性物質がついてないものを買いたい」と思うのは自然なことです。
農家の人は「この野菜は規制値の何分の1の放射性物質がついています。もしもそれで良いなら買ってください」という方法で売るのが筋なのです。
人の口に入るものに対しては、十分に情報を出して信頼を得ないと、風評被害はさらに拡大することになるのです。
ですから「風評」は情報操作などによって発生する正しい社会の反応なのです。
TVの嘘を認識して自分で計算することが大事
放射性物質で自分や自分の家族がどのぐらい被曝し、移動したらどのぐらいになるかの計算ができないのは、テレビの放送で「足し算」をしないからです。
原則として、汚染は「足し算」が基本で、神戸や大阪のように汚染されていない地域は足し算をしなくて良いのです。
福島原発から漏れている「危険な放射性物質」はヨウ素だけではありません。
最低でも、ヨウ素(半減期8日)、セシウム(同30年)、ストロンチウム(同30年)が含まれています。
最も配すべきプルトニウム(2万年以上という長い半減期)があります。
それらをすべて足して計算しなければならないのです。
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放射能が自分の体に入るには4つのルートがあります。
放射能が含まれた空気を吸い込む・着ているものに着く・水・野菜や魚など、という4つのルートです。
ですから福島の人は全部なので4倍で計算し、神戸や大阪の人はそのままの数値で計算します。
テレビ「ウソ」を言います。
そのために混乱するのです。
海に汚染水を放出すると「たいした事はない。魚を食べ続けてもヨウ素は0.6ミリシーベルトにしかならないので、一般人の限度1ミリシーベルトより小さいため安全」と言うのです。
これは真っ赤なウソです。
なぜなら次の足し算がないからです。(福島県の人)
空間からのヨウ素・空間からのセシウム・空間からのストロンチウム被曝
体の中のヨウ素の・体の中のセシウム・体の中のストロンチウム被曝
水からのヨウ素・水からのセシウム・水からのストロンチウム摂取
野菜魚からのヨウ素・野菜魚からのセシウム・野菜魚からのストロンチウム摂取
TVや専門家は、(プルトニウムを除外するとしても)最低でも12の数字を足さなくてはならないのに、意図的に0.6だけを言うのです。
福島に住んでいる人で空間から放射線を受けず、息をせず、食物を食べない人はいるでしょうか?
数値はそのときに発表した一つだけのことしか言わず、数字を小さく見せようとしているのです。
空気も野菜も魚も水も汚染しているときには、一つの値は0.6ミリシーベルトでも、それを12倍した7.2ミリシーベルトの値で被曝することになるのです。