2011年04月10日 のCoolに過ごそう
校庭の放射線量、1648か所の速報値が8日に発表されました。
子供の身長を考え、地面から高さ1メートルの地点で測定されています。
浪江町の3か所で 23.0 から 18.8マイクロ・シーベルトが観測されていますが、県は結果をもとに子供たちの屋外活動の可否を判断する方針で、現状では基準がないため、国に基準を示すよう求めているようです。
国が基準を示すには時間がかかりそうなので、武田教授の情報を元に、仮に20マイクロとして、信頼できる武田教授の計算方法で、計算してみました。
事故が起こる前まで文科省は「被曝は外部と内部を合計すること」と指導していたのですが、事故が起こってからは「外部だけ」を発表しています。
外部被曝と内部被曝の比率は公的発表値だと、自然放射線では、外部被曝の2倍が内部被曝です。
武田教授が計測したチェルノブイリの時は、ほぼ同じでした。
そのため、内部被曝を外部被曝と同じとして計算します。
空間からの被曝=外部20マイクロ+内部20マイクロ=40マイクロ
報道では紛らわしい情報が伝えられています。
たとえば、ホウレンソウですが、「一年にホウレンソウを食べ続ければ・・」と言い、「1日100グラムのホウレンソウを1年間、食べ続けると」と報道されるため、親は「そんなには食べないから大丈夫」と錯覚しがちです。
ですが汚染される時にはホウレンソウも、小松菜も野菜やその他の食材も、同じように汚染されるのです。
その場合は、「ホウレンソウの汚染=食材の汚染」となりますので、お子さんがおかずを一日300グラム食べるとすると、逆にホウレンソウの値を3倍にしなければなりません。
東電が発表した魚の汚染も同じでした。
実に不誠実な発表で「大丈夫です」というのは、その魚しか食べず、息もせず、水も飲まず、空高く浮いている人の場合という前提なのです。
水についても同じで、水に含まれる放射性物質は空気中のものが川に落下するのですから、これも同じような量になります。
ですが現在では少し減っていますので「環境から」ということで、水・衣服・道具などを合計します。
食材などは現在、ヨウ素、セシウムを計測していますが、ストロンチウムなどがまだ未測定なので、原理的には食材からの被曝は 20 の 1.5 倍、つまり 30 になります。
ですがここでは、外部(20)+内部(20)+食材(20)+水など(20)=80 で計算を進めます。
この20マイクロの値の小学校に通う子供は1時間に80マイクロの被曝を受けます。
すでに事故から1ヶ月になりますから、最初の1ヶ月は80×30日×24時間=57.6ミリ
国際勧告や法律の線量限度は1年に1ミリなので、すでにその50倍以上を被曝した可能性があります。
また政府が引き上げた被曝限度の20ミリからみても3倍近い値です。
普通なら最初の1ヶ月でかなり放射線は減るのですが、福島原発の場合、まだ漏れているので、これから3ヶ月は2分の1、それから10分の1になるとすると、
3ヶ月 57.6×3÷2=86.4ミリ
8ヶ月 57.6×8÷10=46.1ミリ
で最初からの合計の被曝量は、190.10ミリになります。
これは非常時の作業員の被曝限度(福島原発の前は100ミリ、その後250ミリに変更)の上限ですから、大人でも急性白血球減少が見られる領域になります。
つまり、福島県で線量率が20マイクロぐらいの値の出ている小学校では、児童を福島原発の作業をさせているのと同じ被曝をしていると考えることです。
大人なら自分で食材を選べますが、子供は出されるものを食べるしかないので、すべては保護者の責任となるのです。