放射能に関連した報道で最後に必ず付け加えられる「健康に影響のあるレベルではない」というのは、ほとんどのケースで嘘だということを、頭に入れて置くべきだ。
放射能は、1時間あたりどれだけ放出され、どれだけ体内へ吸収されるのかが問題になる。
何時間照射され続けたかを、かけ算で計算した値が、蓄積されることを忘れてはならない。
では実際に例を挙げてみよう。
首都圏の放射線量わずかに上昇 雨と風向きの影響か
平常値に戻りつつあった首都圏の放射線量が、2011年3月21日朝はわずかに高い数値となった。雨や風向きの影響と見られている。
茨城県北茨城市では、20日の放射線量は1時間当たり0.734~0.878マイクロシーベルトで推移していたが、21日7時時点で1マイクロシーベルトを超え、8時10分に1.24マイクロシーベルトを記録。12時時点では0.985マイクロシーベルトとなっている。
東京都新宿区では、20日は1時間当たり0.048~0.051マイクロシーベルトと平常値の範囲内で推移していたが、21日の11時から12時にかけて最大0.120マイクロシーベルトと約2倍上昇している。
埼玉県さいたま市は12時時点で0.087、千葉県市原市は0.070、神奈川県茅ヶ崎市は9時時点で0.073マイクロシーベルト。いずれも平常値よりわずかだが高い数値だ。
甲府市は平常値を保持、群馬県前橋市は20日18~19時に0.103マイクロシーベルトを観測し、21日12時には0.066マイクロシーベルトまで減少。栃木県宇都宮市は19日から21日12時まで0.133~0.166マイクロシーベルトのまま。
山梨県甲府市は、9時時点では平常値を保っている。
多くの場所で平常値よりもやや高い数値を記録しているが、これらの放射線を1時間浴びても、胃のX線健診で受ける1回の放射線量の約500分の1から9000分の1程度とされており、各都県ともに「健康に影響のあるレベルではない」としている。2011年3月21日 13時26分 発表
レントゲンといういわゆるエックス撮影線の場合、1年間浴び続けて1回のエックス線写真の被爆量になるには、0.01から0.03マイクロシーベルトまでが1時間に浴びてよい許容量になるわけだ。
東京都新宿区では、20日は1時間当たり0.048~0.051マイクロシーベルトと平常値の範囲内で推移していたが、21日の11時から12時にかけて最大0.120マイクロシーベルトと約2倍上昇している。
ということは0.120マイクロシーベルトの新宿区で1年過ごせば、1年に12回レントゲン撮影したのと同じ放射線を浴びることになる。
ニュースの内容を話すキャスターは、自分で考えた意見を言うわけではなく、台本通りに喋るだけなのだ。
そのため見ている側は、自分の頭で考え、真偽のほどを検証しなければならない。
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