検証!なぜ人は46歳が一番不幸なのか 。という妙に具体的な、ちょっと考えさせられる記事を見つけました。
これまでは、金銭的に豊かになれば人生の満足度も高くなると考えられてきたらしいのですが、最近の調査では、人間の幸福度は年齢に相関するというのです。
記事によると、自己評価では平均して46歳の頃が一番不幸だと感じるというのですが・・
幸福度の年齢との相関関係では、20代、30代と年齢を経るにつれ幸福感は薄れてゆき、40代半ばで底打ち。(笑)
その後は緩やかに回復するというのが、アメリカだけではなく、世界的に共通する傾向だというのです。
では、なぜ46歳がいちばん不幸に感じるのか。
この年代になるとさまざまな現実に直面するわけで、家庭内でのトラブルに加え、健康面でも生活習慣病や老眼といった不安が出てくる時期でもあるわけです。
さらには家庭や健康面だけでなく、仕事でも先が見えてくるため、昇進組と子会社出向組に別れ、転職でのキャリアアップんぼ可否などというように、二極化が始まる時期でもあります。
この二極化は、終身雇用制や年功序列が崩壊してからは、ますます顕著になってきているようだというのです。
高度経済成長期には誰もが上昇トレンドに乗り、年齢と共に給料も上がることが期待できたため、不満があっても我慢して働くことができたわけです。
ですが90年代以降、日本のGDPの成長が止まってからは、誰かの収入が上がれば他の誰かの収入は下がるというように、横並びの状態ではなくなってしまったのです。
ここで問題なのは、諸外国では46歳を境に幸福感が増してゆくのに、日本ではそうした回復が見られない点です。
一人あたりのGDPが高いほど自殺率が低下するのが世界的な傾向なのですが、日本では一人あたりのGDPが高いにもかかわらず、自殺率も高くなっています。
諸外国でU字回復が見られるのは、40代半ばでさまざまな現実に直面した後、柔軟な思考によってその現実を受け入れられるようになるからではないかということらしいのです。
つまり、自分の夢に現実が追いつかない20代、30代は幸福度が下がってゆくが、ある時点で目標に変化が生じ、現実と理想のギャップを埋めることができるというわけです。
この価値観の転換点が40代半ばなのではないかということなのですが、日本では価値観の転換がうまく行かないことが多いというのです。
日本での40代半ばといえばバブル世代。
いまだに右肩上がりの感覚や生活習慣を忘れられない人が多く、「自分はこのままでいいのだろうか」という漠然とした不安を感じながらも、何をどう変えればいいのかわからないため問題は先送り。
これが、年齢とともに幸福度が下がり続ける理由なのではないかというわけです。
それでは、こうした不幸スパイラルから抜け出すにはどうすればいいのか。
記事では「人生の棚卸し」と「人生設計」を始めるといいということなのですが、そのためには、「35歳くらいで郊外に一戸建てを買う」とか、「老後は田舎に引っ越して蕎麦を打つ」といったマスコミによってつくられたステレオタイプな考え方から脱却しなければならないのです。
横並びの思考停止状態では不幸になるばかり。
そもそもバブル世代の人たちは、人生設計をしたことのない人がほとんど。
将来に対する不安を感じているなら、何が問題なのかを明らかにすることで、どうすれば幸せになれるのかという目標設定ができるはずなのにです。
お金の使い方についても同じです。
円の定期預金が一番安全だと思い込んでいる人は多いようですが、定期預金にして、生命保険に入って、年金もちゃんと支払っていれば将来は万全なのでしょうか。
それは大いに疑問です。
預金や保険、年金として預けられたお金は、多かれ少なかれ国債で運用されていることを考えると、結果的に国債に投資しているのと同じ。
日本の財政赤字が世界的な問題になり、日本の国債は格付けも引き下げられてしまったのです。
ですから、何も考えずにお金を一カ所に集中させるのは危険なことなのです。
何が起こるかわからない世の中だからこそ、分散投資するなどの戦略で、お金を運用する必要があるのではないでしょうか。
では幸福とは、どのような状態のときに感じるものなのでしょう。
「自分が好きなことができる選択肢があること」なのではないでしょうか。
46歳といっても、まだ先は長いのです。
これからの30年、40年をどう過ごすのか?
いまいくつであろうと、これは他人事ではない、誰にとってもかなり切実な問題なのではないでしょうか?
記事を読んでいてふとそう思ったわけですが、さて皆さんはどうお考えですか?
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