4枚ドアの乗り降りのしやすい車選び

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ここだけのハナシの続きであります。

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週末二日は楽しみにしていたプライベート大試乗会。(笑)

ウィークエンドなので、試乗できる時間を見計らいできるだけ早い時間に出撃。

条件は4枚ドアで乗り心地が良いという2点だけなのだが、もちろん運転して楽しい車であることは必須条件だ。

自分で運転するわけだから、4枚ドアといえどもドライビングを楽しめる操縦性が備わっていなければ話にならない。

回ったディーラーはすべて2号線沿いで、神戸というのはディーラーを回るには凄く便利な場所だということになる。

東京だと、こうはいかないからね。

移動時間が節約できるため、数多くの試乗ができるというわけだ。
 

最初は、最新のGC1月号で150万円台クラス第一位となったホンダフィットハイブリッド

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こちらにも試乗記あり。お値段は159万円から210万円。

CVTだけど、とにかく信号で止まると、すぐにエンジンがストップする。

これだけ止めればガソリンは食わないよなあ、というほど止まるうえに、再始動も実用上問題ないレベル。

実用燃費はどう転んでもリッター15キロは走るそうだ。

 

交差点で止まるととにかくすぐにエンジンが止まり、いきなり静寂が訪れる。

そうなると、エンジンがかかって走る出したときの音が、相対的に印象的に耳に入ってくることになる。

そのギャップがあまりにも大きいので、「そこまでしてガソリンを節約しながら走りたくはないよなあ・・」って気になってしまった。

 

というのはその走行中のエンジン音、足回りからの音などがとにかく安っぽいのだ。

路面のデコボコが車体に共振する低周波などモロモロの音が、容赦なく侵入してくるから、走っている間中、気になってしまう。

「ものすごく安い車に乗っている」という感覚が常につきまとうため、ノイローゼになりそうだった。(笑)

  

おまけに、回生システムのせいかどうかはわからないが、サーボの効き方が不自然なブレーキのフィールが駄目押し。

試乗コースが短めだったのが幸い、というようではねえ・・

早々にディーラーへ戻り、カタログも辞退して、セールスの方にお礼を言って早々に退散。

 

というわけで、次は300万円以下クラスのC3

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ディーラーは2号線の東灘区役所の前にある、セブンスター。

向かいにあるミニのディーラーは、ここと同じ経営なのだという。

斜め前にはポルシェのディーラーがあったのだが、そこは別の会社。

 

1階にはレンジローバーが展示されていたが、ドイツ車御三家のショールームに比べると、かなり狭いのは販売台数の違いによるものだろう。

試乗車が用意される間に、ざっと見て回ったところ、今まで馴染みも興味もなかったので知らなかったのだが、今やレンジローバーは300万円台から、1500万円クラスまで、5タイプも揃っているのだった。

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そして螺旋階段を上がった2階がシトロエンの展示場だ。

展示車のC3はブルーと水色。イマイチ好みではない色だが・・

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内装は黒でシートを含めたインテリアは、なかなかお洒落。

下はピカソの運転席。上のC3と比べると、値段相応に豪華だ。

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ただ運転席に座ると、とても前が見にくかった。それに7人乗りはいらないしね。

 

で、肝心のC3はどうだったのか?

値段相応というか、フィットより遙かに良かったが、やはり足回りからの振動などがボディーに共鳴する音が気になってボツ。

考えられる理由としては、今のミニに慣れてしまっているからか?

ミニはカブリオレのため、適度な「いなし」でショックが逃げるうえ、音も逃げるから籠らずなのだが、クーペボディーだとそうはゆかないからね。

何となく複雑な気分。

   

というわけで、次はアンダー500万円クラス。

まずは三宮へ戻り、三宮BMWで320iに試乗。

結論はランフラットタイア独特の路面からのアタリというか乗り心地が洗練されていなかったためパス。

セールスマンからは乗り心地は悪くないはず、というニュアンスの返事が返ってくるだけ。

あとダッシュボード周りのデザインが、ちょっと古く感じた。

シトロエンのモダンな内装を見たあとだったからだろうか?

3シリーズは、たしか2012年あたりにフルモデルチェンジだったはず。

そのため、今のモデルの設計年次の古さが、ダッシュボードのデザインにも現れているのかも知れない。

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これが次期3シリーズ。

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もう一点、ブレーキのフィールが私のミニに劣っていたのも、ちょっとガッカリだった。

一番の問題はランフラットタイア。

市街地をウロウロしている速度域では、乗り心地がザラっとして、意外に細かい突き上げも伝わってくる。

ランフラットタイアがいまだに履きこなせていないのか?

セールス氏いわく、3シリーズはこんなものです。 

この車が照準としている速度域はが80キロ以上のレンジなのかも知れない。

というわけで、3シリーズもも却下。

 

で次はアウディ。この順番は、2号線を三宮から近い順に回ったから。(笑)

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アウディA4 1.8はベーシックなセダン。

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アウディは新車の匂いがイマイチ。

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ダッシュ周りはモダンで品質が高い。

だけどエアコンの吹き出し口のデザインで、VW系列だということがわかってしまうのが・・

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メータの針は真下から始まるタイプ。

試乗コースもよく考えられていて、ポートアイランド経由のSモードフル加速も体験させるという、なかなか気合いの入ったものだった。

乗り心地は、足回りからの振動などがボディーに共鳴する音が、完全に消し切れていないため、気になる。

それと少し速度を上げて大きめのうねりに遭遇すると、フワフワとダンピングの押さえ込みが不足した挙動を示す。

それとフロントが、ちょっと重いという感じが最後まで常につきまとっていたのも、マイナスポイント。

セールスマン曰く、トルクが太いモデルだと、ノーズの重さは解消されるという。 

 

じゃあスポーツパッケージはどうでしょうか、というセールスマンのお薦めで・・

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A5の2.0クワトロを試乗。

スポーツパッケージになると、A4と同じコースで大きめのうねりに遭遇しても、ダンピングが効いて煽られないのだが、反面かなり堅い足回りで、ハッキリ言って私のミニより乗り心地が悪かった。

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車高を押さえたデザインのため、後席のヘッドクリアランスはA4より狭い。

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横から見ると、低く見せるデザインのため、ウィンドウ部分がかなり薄いことがよくわかる。

ただブレーキのタッチがメルセデスやアウディと比べるとイマイチ。

止まる前にサーボが強く効くセッティングのようで、かなり神経を使う。

これはA4もA5も同じ傾向で、踏み始めも何となくオーバーサーボ気味。

変速機は最新のダブルクラッチのオートマ。

VWではDSGと呼んでいる例のアレで、Sモードにすると、シフトダウン時に自動でブリッピングをするなど、なかなか芸の細かいことをやってくれる。

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そのかわり、オプションをつけると637万円、つまり乗り出しでは700万円近くになるわけだ。

それでいて、この堅すぎる足回りはないよなあ・・というわけでパス。

だがセールスマンは、A4のサス周りが調節できる仕様だと、ダンピングが効いて煽られないかもしれないと、食い下がってくれた。

ただし、そのオプションは40万円ほどで、さらにシートヒーターをつけるとなると、革張りしか選択できず、結局乗り出しで600万オーバーになるという。

だけど試乗車がないのではねえ。

何となく、あちら立てれば、こちら立たずモードで、これだというのが見つからず。

で最後は、ドイツ御三家で最も三宮から遠い、メルセデスのディーラーへ。

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セールスは気安い感じの若い兄ちゃん。

アウディの試乗コースはよく考えられていたと言ったので、通常のコースを延長して、ポートアイランドを適当にドライブさせてくれた。

C200の試乗車はエレガントがなかったので、アバンギャルド。

BMWからの乗り換え組は、ほとんどがアバンギャルドを選択するのだという。

正面に見えるダッシュボード周りのいわゆるインパネの黒い内装の質感がイマイチ安っぽいのが気になったが、まあそれはさておいて、肝心の乗り心地はどうだったのか。

 

路面からのノイズは、よく抑えられ、走行状況に応じて減衰力を自動調整する「セレクティブダンピングシステム」がつているというだけあって、乗り心地は今までの車で一番良かった。

だが、路面からの少し大きめのうねりというか突き上げがあると、意外な挙動を示すことがあって、それがちょっと気になったのだが、セールスマン氏によると、エレガンスだと、タイアはインチダウンで、足回りも少し柔らかいため、もっと乗り心地はよくなるという。

だが残念ながら、試乗車はなかった。

乗り心地も足回りの音も、BMW、アウディより少なく、全体にソツなくバランスよくまとまった車だった。

ただブレーキのタッチは、私のミニには遠く及ばない。

アウディーよりもいいが、BMWと同じ程度。

ブレーキと言えば、パーキングブレーキが足踏み式という、いまどき信じられない仕様に仰天。

右側にリリースレバーがあって引っ張るわけで、止まるたびに、これをやるのかと思うと脱力感高し。

リアビューカメラとかがついて517万円。乗り出しで560万円ほど。

だが一番大きな問題だったのは、運転をしていて面白くないというか、楽しさが感じられないという点だった。

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今回の試乗で意外だったのは、今乗っているミニの楽しさを再認識できたという点だろうか。

まず、ミニのステアリングというのは、意外と重いということに少し驚いた。

ドイツ車御三家の4ドアセダンの各社の車に比べると、圧倒的に重い。

言い換えれば、それだけ4ドアセダンの各車のステアリングは、軽かったということになるのだが。

ミニに乗り換えると、ハンドリングそのものが楽しいことがよくわかる。

さらに動き出しからの加速が俊敏で、動き出しがトロかった4ドアセダンから乗り換えると、まさに生き返った気がする。

いやあこんなに新鮮な体験に遭遇することになろうとは・・

  

それにボディーがカブリオレのため、適度な「いなし」がショックを和らげ「こもる」はずの音も幌から逃げ、足回りからの音も籠らないのが、トータルで大きな利点となっているようなのだ。

これもちょっとショックだった。 

ミニだけに乗っていると慣れてしまっているため、あまり感じなかったのだろうが、この日の試乗を通じて、このことがよくわかったのは全くの予想外。

今回試乗したBMW・アウディ・メルセデスともに屋根ありのクーペボディーだったため、どうしても、どこかの周波数の共鳴音がつきまとうのは、仕方ないことなのかも知れない。

 

さらに私のミニの足回りのも予想外に「しなやか」だったという事実は、たぶんコニのFSDの効果によるものだろう。

それに、「剛性アップ作戦」で書いた、ストラットバーなどによるボディーの補強が、カブリオレの適度な「いなし」とうまくマッチし、いつの間にか快適な乗り心地となって、それにカラダが慣れてしまっていたのかも知れない。

そうでなければ、今回の3車の乗り心地と、足回りからの音が気になる、という点を説明できないのだ。

 

ミニクーパーSといえば、一般的には乗り心地が悪いとされているわけだが、私のミニに関していえば、「ネコ足化」でも書いたように、今回の3車とも全く勝負にならないほど、ミニの方が乗り心地は良かった。

それとブレーキも、ミニがブッチギリのナイスなフィールだったという現実にも少し驚いた次第。


5年4万キロ」で書いたように、ディスクとパッドを変えてからは、かなりポルシェボクスターSに近いフィールに近づいていたから、今回の3車のようなメーカー製のブレーキでは、分が悪かったのかも知れない。

こうしてドイツ御三家のディーラーを回り、代表的な3車を試乗したあとだというのに、割り切れない複雑な気分だけが残ることになってしまった。

せっかく新しい車を買おうと試乗に行ったのに、ディーラーを回るため自分のミニを運転すると、その圧倒的な乗り心地の良さと、ブレーキのタッチの良さに感激するわけだからね。

というわけで、最後は三宮から最も遠い東灘のエリアにあるシトロエンのディーラーへ再び向かうことにした。

続く・・

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