銀行系シンクタンクの共立総合研究所が2010年6月24日に発表した「新入社員から探る若者のクルマ観 2010」では、愛知・岐阜・三重・滋賀各県の、高校・大学・専門学校卒で新入社員の999人からのアンケートを取っている。
アンケートの回答者の9割は免許取得済み。そして6割がクルマを所有。
つまり平均年齢21歳の今の日本の若者が「クルマ」をどう見ているのか?がよくわかるという、なかなか興味深いアンケートだ。
地下鉄などが整備され渋滞がひどく、駐車料金も高い都心部を除けば、日本のほとんどの地方の若者は、働き始めれば8割が自分のクルマを持つことがわかる。
つまりクルマは「日常生活を送る上で欠かせない」ものだということになる。
マスコミは車が売れない理由を、若者のクルマ離れ、などと書いているが、そうではないことが、このレポートからよくわかる。
ただ、昔と違ってクルマを社会的地位の象徴とは捉える度合いは少なく「ツール」として見ているのだ。
最近話題のハイブリッド車やEVについては、2割が興味なし、2割がわからないという。
「クルマに最も求めるもの」という質問で「環境への配慮」をトップとしたのは1割に満たない。
「ハイブリッド車やEVに乗りたいか」という質問に対しては・・ 10.5%は乗りたくない、41.7%はわからないという。
つまりハイブリッド車は、しょせん流行りもの、単に「燃費がいいからガソリン代が助かる」程度として考えているようだ。
クルマを購入するなら150万円以下という割合が圧倒的。
だが一方で200万円以上という人は15%、さらに300万円以上という人が5%。
またすでにクルマを持っている人の買い替えの場合は、300万円以上という答えが10%を超えている。
つまり、21歳の若者の20人に1人が300万円以上のクルマを買いたいと思っているのだ。
乗り換えでは10人に1人が300万円以上出すつもりがあるという。
つまり、いいクルマなら多少高くても、まだまだ売れる可能性があるということだ。
クルマに最も求めるものという質問では・・
デザイン・機能:38.4%
安全:21.8%
利便性:12.4%
つまりは、デザインが良くて機能性が高いクルマが欲しいというわけだ。
だが国産車は機能性は高いものの、特にエクステリアデザイン、つまり外観がイマイチだからねえ。