今日から東証のシステムがアローヘッドという新しいシステムに変わったのですが、ではどう変わったのか?エグゼキューショナートレーニングでは、日本株の場合、多くのトレーダーがクリック証券のレーザートレーダーを使っています。その理由は手数料が安いからなのですが、このプラットフォームでもかなり早くなったようです。
アバウトな表現でいえば、指し値注文は大体1秒くらいで約定されます。じゃあ米国ナスダックマーケットよりより早いかというと、そこまでは早くないのです。ようやく、世界のレベルに追いついたということだと思います。
ですが、いわゆるデイトレーダーにとって、今回のシステムのリニューアルでは、実は執行速度が早くなった以上に、大きなメリットがあるのです。
下は監視対象としている銘柄のリストなのですが、これはアローヘッドに変わる前のリスト。
下は今日からの銘柄リスト。
黄色い部分は株価が2000円台の銘柄なのですが、以前は5円刻みだったものが、1円刻みとなっています。
これだけ選択肢が増えたというわけです。
しかも100株単位ですので、購買力つまり最低単位のバイイングパワーは28万円単位。
信用取引なら100株一発9万円で撃てるわけです。
500株だと45万円の資金でOK。1000株でも90万円。
今日のネットエイドでも指示した6銘柄のウチの4銘柄は2000円台の銘柄でした。
2010-01-04 09:03:26 はっち 東京電力(9501)
2010-01-04 09:03:50 はっち ソフトバンク(9984)
2010-01-04 09:03:30 はっち 三菱商事(8058)
2010-01-04 09:08:47 はっち スズキ(7269)
三菱商事(8058)+2
東京電力(9501)+20
ソフトバンク(9984)+5
スズキ(7269)+10
というわけで4銘柄だけで+37ティック。
この4銘柄がなければ2銘柄だけだったわけです。
このように値刻みの変更が今回の新システムのもう一つの大きな目玉となったわけです。
東証の斉藤惇社長は「きょうから世界のどの市場とも互角以上に戦える新システムで船出する。何としても世界の金融センターの一員たる地位を確保すべく全力を挙げる」と意気込みを語った。ということなのですが、では「互角以上か?」というと、どうなんでしょうか・・
トレードとしてのシステム全体として見た場合、購買力の即時回復や、値刻みをもっとわかりやすく細かくする、外国の個人投資家も日本の証券会社で口座開設ができるようにするなど、世界の水準へ追いつくには、まだまだ課題は多いのです。
そしてこれはあらかじめ予想されていたことですが、いくら執行速度が早くなっても、マーケットの参加者が少なければ、実際のトレードでは、それほど大きなメリットとはならないわけですしね。