「クラッシュテストから学ぶリカバリー手法」というPDFのテキストにまつわるエピソードその2。
クラッシュテスト19トレードの内訳の勝敗は6勝13敗。
勝率で言えば32%を切るという何だかなあ・・という数字だが、最終的にはプラス。
AMZNだけで言えば7トレード中2勝5敗でブレイクイーブン。
このテキストからは、こうした一般的に言われている数字で、トレードやその手法を検証するというのは、意味がないことがわかるはず。
では何故こんな数字でもプラスになったのか?
それはロスを出したトレードのロス幅が少なかったからだ。
このことからも、思惑が外れたら直ぐ手仕舞いをしてロスを少なくするかが、どれだけ重要かがよくわかるだろう。
損の穴埋めは、一般的に二倍の労力がかかると言われているしね。?
また、これはテキスト中で説明していることだが、ネットエイドの時間中のトレードを省けば、圧倒的なプラスの数字となる。
トレードの世界で「大きく勝つケース」の勝因というのは何だろう?
理由は意外に単純だ。
自分の予想以上にその方向へ株価が動いたからだ。
これはある程度コンスタントにトレードを続けていれば、頻度の違いはあれ、誰もが遭遇することは皆さんもよくご存じのはず。
こういうときのトレードというのは、難しく感じることはなく、意外と「簡単」に勝てたという感触だけが残るだろう。
何故ならマーケットが「たまたま」後押ししてくれたその結果であり、言い方を変えると、その方向へ、トレンドの力が作用したからだ。
だが通常はマーケットの「気まぐれ」に遭遇することの方が多い。
これが現実だ。
そしてこの現実から、デイトレードでは、回数だけでいえば、カットロスが多くなることも、現実として受け入れる必要があるというわけだ。
別の言い方をすると、運が良いときというのは、「たまたまマーケットの気まぐれに逢わなかったから」ということになる。
ではこうした逃れられない「気まぐれ込み」で勝つにはどうすればいいのだろうか?
それはトレンドに逆らわないことだ。
ここでの19トレードの銘柄の日足トレンドを見ると、すべてが順方向。
つまり大きなトレンドに逆らってエントリーしたトレードは皆無だという点だ。
このように、クラッシュテストだからといって、デタラメなトレードをしたわけではない。
基本に忠実にトレードすることの重要性も、このクラッシュテストから学べるだろう。