衝撃的な体験だった。いやあ、試乗できてホント良かったと思う。
C6が、2006-2007年インポートカーオブザイヤーを受賞した際、丸ビルで受賞車両が一挙に展示してあったのを、たまたま目にする機会があったのだけれど、そこで見た C6 は実に魅力的だった。
エレガントなデザインとそのオリジナルな造形を見て以来、強い印象を持ち続けていたのだけれど、いつか試乗してみたいなと思っていたところ、たまたまショールームで出くわしたというわけだ。
こちらにwebCGのインプレッションがあるが、試乗の体験と照らし合わせると、なるほど・・
一応カミサンも座り心地を体験。
車内の色調と質感は、ゆったりとくつろぐことができるよう配慮され、またデザインされていることが伝わってくる、本当の上品さと高級感を備えたインテリアだ。
駐車場の試乗車。
無理矢理の増感で荒れた写真になって申し訳ない。
ステアリングは軽く、ブレーキの踏み始めから効き出すまでのストロークが短いため、最初はちょっと慣れが必要だが、試乗中すぐに気にならなくなり、なかなかいいフィールだと思うようになってくる。
慣れると印象が大きく変わる車だ。
ライトオンのテールランプの形状は独特で、なおかつ美しい。
何と言っても衝撃を受けたのは、その乗り心地だった。
私はどういうわけか堅い乗り心地の車が好きなようで、今のミニクーパーSもかなり堅めだが、全く気にならない。
フワフワのサスは好きじゃないのだろう。
ボクスターSも堅めだが、フラットな姿勢を保つため、実はとても乗り心地のいい車なのだ。
けれどこのC6は、まさに「次元の違う乗り心地」といっていいだろう。
メルセデスの乗り心地ともまた違う種類なのだ。
まさにタイアと道路の間に一枚カーペットを敷いたという形容は、まさにこの車のためにあるようなもので、それでいて車はフラットに姿勢を保とうとする感覚が加わるのだから堪らない。
いままで味わったことのない類のもので、それでいて、路面のインフォメーションは、きちんと伝わってくる。
こうした異次元のトータルでの乗り味に、最初はちょっと戸惑ってしまったほどだが、試乗するにつれ、その乗り心地の心地良さに、すっかり虜となってしまったというわけだ。
この独特の乗り心地については、雑誌などで「好き嫌いがかなりある」というようなことが書いてあったので、フワフワするなら合わないかも知れないなあ、と思っていたのだ。
だが決して船のように揺れるわけではなく、乗り味のベースの部分は安定して、しっかりしている。
だから、いわゆる「車に酔うような動き」をするわけではない。
そして、目の前の前面ガラスに投影されるデジタル表示のスピードを見ながら、ショックが少なくスムースなATでゆったりと走っていると、急いで走ろうとは思わなくなるのが不思議だ。
ダッシュボードは結構ぶっきらぼうで、運転者に媚びない?デザイン。
光る液晶をメインとしたタコメーターや、デジタル表示の速度計は、なんとなくアナログっぽく感じるのが面白い。
3リッターV6エンジンは215psだというが、試乗のペースでは必要にして十分。
そもそもがスペックとかそういうことを全く意識することなく、車とつきあえるのがこの車の持ち味なのかもしれない。
つまり飛ばそうという気が、全く起きない車で、これは実に不思議だ。
免許証の点数が少ない人には、絶対にお勧めの車です。(笑)
試乗後車庫へ入れる、エンスー営業マンのK氏。
助手席のカミサンも、眠くなるほど乗り心地がいいと、かなり気に入っていたのだが、ただ自分で運転するとなると、サイズが大きすぎるという。
たしかに、かなりの長い車なので、日本の毎日の足としては、慣れないと気になるサイズかもしれない。
メルセデスSクラスとEクラスの中間ほどの長さがあるという。
何しろ普段彼女が運転しているのは、ミニだからね。(笑)
でも私の中では、ボクスターの次は、この車以外考えられないほど、気に入ってしまった。
その独特の乗り味に、思わずボクスターを売って、即買い換えようと思ったほど。
エンスーなK氏によると、ポルシェからの乗り換えも、少なからずいるらしいが、何となく「そうだろうな」と納得できるものがある。
これでボディーサイズがもう少し小さければ、即買い換えるのになあ。
普段は一人か二人でしか乗らないので、こういう大きな車は今まで買ったことがないんだけどね。
だからといって、いくら何でも、車3台はいらないからね。
いやあ、参りました。
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