一日の出来事を、ずーっと並べて書きたくなったら、どれか一番印象に残ったことに絞って書くことです。 WEBやブログでは、字数に制限がありませんから、たった一行だけでも、逆に1000行でも、あなたの思うがままに書けます。
このように制約がないのがとても自由でよい点なのですが、逆に制約がないと「まとまり」という点で、「読み物」としての印象が薄くなります。
本などの紙媒体では必ず字数に制約があり、さらに編集者のフィルターを通して文体や、誤字脱字のチェックが入り、初めて読者の目に触れることになります。
ブログでは、あまり厳密にこうしたフィルターをかけると、感じてから表現するまでのスピード感やフレッシュさが失われてしまいます。
ですが文字数の制約は自分である程度つけたほうが、文としてまとまります。
このまとまりという点からいえば、取り上げる出来事を、一つだけに絞ったほうが、密度が濃く面白いものに仕上げやすいのです。
つまり、紙媒体の「いいところ」を、ちょっといただくというわけです。
次に文体をガラっと変える方法です。
自分から見た視点ではなく、自分を第三者から見たように書いてから、そのあとで、自分から見た視点で少し書く。
こういう練習をしてみてください。
自分を第三者から見たように書くには、「感情を表わす語句をできるだけ省く」ことでかなり、違った印象になります。
サンプルを書いてみます。
A
今日は雨なので外へ出たくなくて家でボケーとしてました。勉強でもしようかと思ったけど、なんとなく勉強する気がなくて、ダラダラとテレビを見ていました。サッカーで日本が勝ったので凄く嬉しかった。
そのあと彼女に電話で長話。
(話した内容や想いや感想)
明日は晴れるかな~
B
雨と湿気のため、出かける気力も、勉強する意欲も湿り気味で火がつかず。一日中つけていたテレビの明かりくらいでは、心の湿り気は乾かなかったけど、日本がサッカーに勝った一瞬、乾いた南風が吹きぬけた。
そうだ、彼女に電話をしておこう。
(話した内容や想いや感想)
明日は晴れてほしい。
Aは
「ボケーとしてました。」「勉強する気がなくて」「ダラダラと」「凄く嬉しかった」などといった「感情を表わす語句」が入っています。
こういう書き方は誰でもできますから、読み手は読み慣れていることが多く、印象が弱くなります。
Bは
「感情を表わす語句」を省き、離れた位置から様子を書いています。
少し工夫は必要ですが、こうすることでちょっと小説風になります。
彼女と(話した内容や想いや感想)が入ることで、2種類の文体が混在することになり、深みを感じるはずです。
この方法で、ざっくばらんで砕けた感じ、ちょっと気取ったスタイル、というような全体の雰囲気を調節することができます。
ぜひ一度やってみてください。