Tokyo Walk
しながわ翁(しながわおきな)
2005年の暮れ近くにオープンしたという。
一時ほとんど消えかかっていた手打ちの技を再興した片倉康雄氏の元で修行した高橋邦弘さんは、蕎麦職人としての腕を磨かれ、目白で「翁」を開店。
その後、高橋邦弘氏は山梨に店を移転したところ、わざわざ彼の蕎麦を食べるためだけに東京からたくさんの客が押し寄せて来て行列をなしたという伝説の蕎麦職人 。
3年前には広島の山奥に移住し、店名を「達磨」に変えて土日を中心に営業するようになった理由は「水がいいから」だという。
豊平から広島市へ流れる太田川水系の水はミネラル分がほとんどない超軟水でこれが、広島の酒を甘くしている原因でもあるといわれているらしいが、高橋 氏によると、蕎麦を打つには最適の水なのだという。
この水を使い、伝統の二八で打った蕎麦は喉ごしが良く、香りも高い優れものだという。
と前フリが長くなってしまったが、その高橋邦弘さんのもとで修行された高野幸久さんが開いた店が「しながわ翁」。
店内は町の普通の蕎麦屋さん風で、20席前後あり、どちらかといえば庶民的な雰囲気だ。
焼きみそは 300円と安いがうまい。
11時30分に、店が開くと同時という一番乗りだったが、ものの15分ほどで満席となったが、いったい皆さんどこから来るのだろうか?というほど周りには何もない風なのだけどね。
蕎麦つゆは、醤油と鰹だしがうまくブレンドしたどちらかといえば辛口で、それほど強い主張をする味ではない。
薄く切って水にさらし、しっかりと水を切ったネギと水分が少なめにおろされた大根。
もりの2枚目は辛味大根の味を加えて楽しむ。大根の辛味は十分だ。
つゆも薬味も、2枚目はおかわりをくれるので、量的にもたっぷりなのがうれしい。
コシも強く、エッジ感も十分で浅いざるに盛られて供される。極細切りなので、早く食べないと、のびるのも早い。
蕎麦湯は蕎麦粉を別に溶いたものと、茹で汁のミックスで薄めのポタージュ風程度の濃さがあるため蕎麦の甘味を感じて、なかなかおいしい。
これはホワイトバランスを調節して、実物に近い色で撮ったショット。
温かい蕎麦も酒もつまみも揃っているうえ、もりそば ざる 700円、おろしそば(辛味大根) 950円とお値段もリーズナブル。
さらに土日にも営業しているのが嬉しい。
道は空いているから、ウチからは15分ほどで行けるはず。
ローテーションに組み込むことができる水準の店だ。
しながわ翁(しながわおきな)
品川区北品川1-8-14 03-3471-0967
営業時間:月曜から土曜日(2007年6月に営業時間を改訂)
午前9時−午後3時(午前10時半までは「もりそば」のみの営業)
定休日:毎週日曜日と第二月曜日(定休日が祝日の日も休み)
20060909
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