2007 1001-


1014 Sun.

300(スリーハンドレッド)

シン・シティなどのグラフィック・ノベルをもとにしたザック・スナイダー監督による「300」(スリーハンドレッド)は、スパルタの兵士300人でペルシアの巨大軍団に立ち向かうというアクション超大作。

ヒーローであるスパルタの王レオニダスを演じるのは「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラー。

他に特に有名な大スターが出演しているわけでもないのに、アメリカでは興行収入2億ドル(240億円)を突破したという大ヒット作となったが、どこが魅力なのか?

肉体を使った戦闘というテーマを、ブレることのない徹底した方向性で統一して制作されているため、その魅力がストレートに観客へ訴えかける作品として仕上がっている。

リアリティの追求よりも、今までに類を見ない様式で構築された世界を見せるという点では、いわゆるアニメとも共通した方向性を持っていると言えるだろう。



俳優達はこの映画のために鍛えられ、独特の質感にマッチするような画像処理を施された斬新な映像でもって、スパルタの戦士としての肉体美を余すことなく伝えている。

光と影を効果的に使った、独特の映像は文句なく素晴らしい。

映画全体は少し荒いテキスチュアでもってセピア調のカラーで表現されているため、まるで動く絵画のようだ。

ここまでの徹底した様式で見せられると、首が手が飛ぶような残酷なシーンでも、ある種の美しさを感じるほど。

太陽さえ隠れるほどに空を埋めてしまう、ペルシャ軍の放った大量の矢が降ってくると、空が真っ黒になるシーンなどは現実にはあり得なくても、全く違和感なく楽しめるのは、映像の中の一定の様式美として確立されているからだろう。

 

1人の王の生涯を見せるというストーリーのため、幼少の頃のスパルタ式教育のいわれや、その背景などがオープニングからわかりやすく手短に解説されている。

この伏線があるからこそ、彼のその後の行動をよく理解することができるというわけだ。

開戦を許されない事情のため、正規軍を派遣することができず、やむなく王の護衛と称する300人の精鋭部隊で100万人のペルシア軍に挑むという、一見荒唐無稽に思える展開も、映画の進行と共に違和感なく受け入れることができるのは、こうしたストーリー展開のうまさによるものだろう。


 

どれだけの大群であろうと狭い峡谷へ誘い込み、そのボトルネック部分で戦えば、相手がいくら多数であっても応戦できるという理詰めのロジックに十分な説得力があるため、観るものは厭が応にでもその後の展開に期待が高まるというわけだ。

戦闘シーンがはじまる中盤以降になると、期待に違わないレベルでもって、CGと実写を交えた迫力のある戦闘シーンが展開される。

スローモーションを多用した、一対一を基本とした戦闘シーンは、肉体とその動きの美しさを余すことなく表現すると同時に、戦闘シーンの残酷さに繋がる部分をうまく緩和する効果を生んでいるようだ。

スパルタの精鋭たち300人は常に行動を共にし、あるときは楯で1枚の鉄扉のような陣形を組み、ある時は散開しながら、ペルシア軍が繰り出す怪力の大男や、巨大なサイや象といった少々現実離れした「武器」をも撃破してゆく様はまさに圧巻。



そして何よりも観客の胸を打つのは、スパルタ戦士たちが育てられる過程で得た秘めた内なる「魂」の部分だ。

子どもの頃から戦士としての教育を受け続けてきた彼らは「自由のためなら死ぬことは歓びだと」と考えているため、祖国を守るための死は決して恐いものではなく、むしろ甘美ななものとして捉えている。

大軍に立ち向かう勇気に繋がっているこうした部分は、神風特攻隊に通じる部分があるため、多くの日本人にとって共感できる部分ではないだろうか。

息詰まる戦闘シーンの合間には、政治的な駆け引きや、家族の描写がうまく配置されているため、時間を忘れて楽しむことができるだろう。

独特の映像でアクションを表現し、愛するものを守るという信念に裏打ちされた勇気と行動力で観るものを感動させるというシンプルさに加え、こうしたシーンをバランスよく配置するといった基本的な構成部分がしっかりと作られているのも、ヒットの大きな要因ではないだろうか。

説得力のあるわかりやすいストーリーを軸に、美しい独特の映像美でもって、その内なる愛するモノを守るという純粋な魂とのパワーを、存分に味わうことができる作品は、全体に少々濃い口で「こってり」したテイストだが、見終わった後の満足感の高いこうした味が好きな方には、特にお勧めの映画だといっていいだろう。

 

 

1013 Sat.

マイチェン後のミニは買いか?


 

2002年3月2日ミニの日に日本に上陸してから早や5年が経過し、単独車種だというのに、外車販売台数の第4位に入るほどバカ売れしたミニ。

理由は、実用性の高いBセグメントサイズのド真中という日本では使いやすい大きさを含めた高い実用性と、高い趣味性を兼ね備えたバランスなのではないだろうか。

そして2004年9月にコンバーチブルが追加され、今年2007年3月2日にはマイナーチェンジを受けたが、普通マイチェン前末期には売れ行きがシュリンクするのが普通なのに、ミニの場合は一部かけこみ需要あってむしろ尻上がりだったという。

さてこのマナーチェンジ後のミニは買いか?と今日は、ちょっと難しいテーマに挑戦。

ちなみにマイチェン後のミニだが私自身は試乗したことがないため、数ある自動車雑誌などの評価をもとにしている。

 

マイチェン前のダッシュはしっかりとコストをかけていることがわかる質感を備えている。


今回のマイナーチェンジだが、外観上はミニのオーナーでなければほとんど分からないという、いわゆるドイツ流。

本当の狙いは、製造コストを削減してもっと儲けたいというのが本音のマイナーチェンジらしいが、なるほど実車を見るとダッシュボードのスイッチ類とかは、マイチェン前のミニユーザーならハッキリと分かるコストダウンの痕跡を見ることができる。

わかりやすく言えばちょっとプラスティッキーで安っぽくなったのだけれど、まあマイチェン後のミニが始めてという人はわからないだろう。

誰もが分かるハッキリとよくなった点は燃費だろうか。

エンジンはプジョー207に搭載されているものとベースが同じになり、クーパーSの最高出力は170psから175psへ、そして最大トルクは220Nmから240Nmとアップしたが、燃費はリッター12.0kmから14.4kmへと向上している。

マイナーチェンジ前のミニは、クーパーSだけが6段オートマで、クーパーとワンはCVT。

一方でマイチェン後はすべて有段オートマ。

だけどワンなどはマイチェン前のCVTとあまりかわらないようで、依然少しギクシャクする傾向が残っているようだ。

私のクーパーSのエンジンは、過給デバイスが機械式スーパーチャージャーで1600ccにしては常に太いトルクが出ているのだが、マイチェン後の夕ーボもかなりいいセンまでそれっぽい味だという。

ただ新型には一点ハッキリとネガな問題があって、それはオーディオ関係がDINサイズのヘッドユニットからマイチェン後は専用サイズになったため、汎用品が装着できなくなってしまっているのだ。

これはほとんどの自動車雑誌では触れていないけどね。

つまりマイチェン後のミニでは、ナビをつける場合「純正ライン装着モノ」だけになってしまうわけだ。

というわけで、ミニ買ったらゼッタイあれつけるぞ、という人は自動的にマイチェン前のミニがお勧めということになる。

 

マイチェン前のミニの中古は値段もこなれてきているが、私のミニクーパーSコンバーチブルはまだ新型が出ていないので、値段は強気のものばかりで、ほとんどが300万前後。

クーパーSコンバーチブルの新車ベース価格は339万円チョイ。
 


タマもあまりないのが原因なのだと思うけど、予算がある人はミニのコンバーチブルがお勧め。

カブリオレの魅力は、実際に乗ってみないとわかりにくいかも知れないが、値段の高さはリセールバリューの高さで十分にカバーできるだろう。

幌の開閉時間は約15秒となかなかスピーディ。

何よりも、ソフトトップの前端部のみ開閉できるサンルーフ機能は、空を見るチャンスが大幅に増えるわけで、いわばコンバーチブルをしゃぶり尽くすにはなかなかのアイテムだといっていいだろう。

いわゆるオープンになる幌でサンルーフとして使うことができるのは、ミニだけ。

青空を見るチャンスは、ボクスターよりもミニの方が遙かに多かったのは、このサンルーフ機能のあるなしの違いによるものだ。

特に開けると強い直射日光が顔に当たるときは、この開閉装置の恩恵を享受するするができる。

特に女性は直射日光が大敵のケースが多く、ウチも娘やカミサンは嫌がるのだけれど、そうした理由だけでオープンカーの選択を躊躇する人も多いはず。

顔に直射日光が当たると、結構眩しいもので、そういうときは、このサンフール機能で最大40センチまで無段階に調節できる機能を使って、ちょうどよい案配に開けておけば、万事オッケーというわけだ。
 


実はクーパーSというのは、ノーマルよりさらにゴーカート感が強いハンドリングを持っているのだけれど、その理由は標準モデルよりも硬めのスプリング、ダンパー、アンチロールバーが装備されているからだ。

「クーパーSはハード過ぎる」と感じる人は、コンバーチブルだと、そのボディーの「緩さ」がこの「ハードさ」をよい案配に「いなす」ため、絶妙な乗り心地をも味わうことができるハズ。

これはポルシェの場合も同じで、私が乗っていた993の頃の911はドアを閉める際のタッチが、まさにアルミの削り出した金属同士が、カチッと噛み合うような感触と音で、運転席に座りドアを閉めた瞬間に、あたかも金庫に入ったような安心感に包まれるというのが、購入動機の大きな要因でもあったのた。

だが996あたりからは、重量増加を避けるため剛性を構造的に上げているため、このドアを閉める際の剛性感だけに限って言えば、普通の車になってしまっている。

アメリカで911ではなくボクスターSを買ったのはこれが理由の一つだといってもいいだろう。

それなら、緩い方向へシフトした方が、乗り味に不満を持つことはないだろうというわけだ。

クーペじゃないと剛性がないので・・というほど腕を持つポルシェ乗りは1%もいないのに、日本じゃあクーペに人気があるのは、カブリオレとの値段差、数多く生息している都会部での空気の汚れという要素に加え、雑誌の影響も大きいのではないかと睨んでいる。

 


 

クーパーSは、その気で踏み込むめば結構早い。

1.6リッターながら170Ps/6000rpmというエンジンには日本のアイシンAW製6速ATが採用されているが、セレクターの表示はPRNDという普通のモノ。

アクセルを踏み続けると3500回転あたりからルーツ式コンプレッサーのギュイーンという独特のノイズが加わりさらにグイグイと速度をあげてゆく。

代車でワンを借りたときの感触と比べると、この力強さはS独特のものだ。

速い走りを堪能したいときはシフトレバーを右の運転席側へ倒した、SDモードを選択するといいだろう。

これはシフトを行わずともATの側でより積極的な変速を行ってくれるモードなのだが、峠などを走る分にはこれで十分といえるほど絶妙なタイミングでのシフトアップとダウンを行ってくれる。

個人的にはこれが一番お勧めだ。

SDというスポーツモードは当然ノーマルモードより高回転でアップシフトし、できるだけ高い回転数を維持しようとする。

さらにそのセレクターはマニュアルモードにもなり、ステアリング上にあるパドルでもシフトは自由自在。

人差し指を裏側に回し、押してダウン、引いてアップの操作が可能になる。

面白いことに、同じBMWが作っているのにパドルのシフト方向はBMWとミニは逆で、一部のモータージャーナリストにはBMW方式は不評のようだ。

パドルは左右のどちらのパドルを使ってもOKで、もちろん左側へ倒したDモードでもマニュアルセレクトは可能だ。

ステアリングにあるパドルは、最近のヨーロッパ車では多いドライバーの意思を優先するプログラム方式で、パドルを操作したとたん、マニュアルモードに変身するというわけだ。

もちろん不都合が発生する回転と速度ではシフトしないようになっているので、オーバーレブの心配は無用。

 

このATには学習制御が入っている。

そのため、走り出してからしばらくは、ドライバーの走らせたい意思とは違ったシフトパターンになることがあるかもしれない。

だがもしあなたがアクセルの踏み込む量と速度を速くする走り方をすれば、数分後にはシフトタイミングは一変する。

つまり、ドライバーの意思を受け入れ、それに合わせたシフトタイミングを選んでくれるためシフトスケジュールが気にならなくなるというわけだ。

これはボクスターも同じで、学習制御が行われた結果なのだが、ミニも負けず劣らずよくできている。

もちろんスタビリティコントロールやトラクションコントロール、ダイナミックスタビリティコントロールつきなので、オーバーステアやアンダーステアなど危険な状況となるとフロント、リヤの各ブレーキに対し、個別にブレーキを掛けて危険を回避する仕掛けになっている。

まあその前に普通のドライバーは、自身に制御が入って、アクセルを緩めてしまうはずだけどね。(笑)

ブレーキはタッチ効き共に文句のないレベルだが、ポルシェと比べたりすると、ちと分が悪い。

っていっても、ボクスターと二台乗り比べればのハナシで、ミニだけ乗っている分には、不満を持つことは全くないとても自然なタッチのブレーキだ。

 

とにかく、屋根を開けて青空の下を走ると、のんびりと走りたくなるし、屋根を閉じれば独特のゴーカートフィーリングとあいまって、かっ飛ばしたくなるという「ジキルとハイド的なわがまま」な要求をも満たしてくれる車だといっていいだろう。

もちろん実用性の高さは屈指で、ボクスターでは少々面倒に感じることがあった左ハンドルの弊害は皆無で、狭い後部座席もちょっとした手回りの荷物置き場としては十分なスペースだ。

Bセグメントのサイズのおかげで「軽」の駐車スペースにも潜り込むことができるから、毎日の足としての実用車としての性能も抜群。

というわけで、買い換える対象というかライバルは未だ存在せず。

で、最後にクーパーSとクーパーの外観上の識別ポイントだが、クーパーSではエンジンルーム内にインタークーラーを納めるためのボンネットがやや盛り上がり、しかもグリルの上にエアの取り入れ口がもうひとつ開いている。

ウチでは、ハナの穴が開いていた、とか開いてなかったという言い方で表現しているけどね。(笑)

ドイツではクラブマンというワゴンが11月に登場の予定。

全長は240mm長く、後席レッグスペースは80mm広がっている。

また、荷室容量は260リットルで、100リットル多い。

さらに、リアシートを折りたためば最大930リットルが確保できるという。




バリエーションは3タイプで、クーパー、クーパーS、そしてドイツではディーゼルのクーパーDから選べるという。



右側にリアシートの出入りがしやすいように、観音開きのドアがついているが、右ハンドルの場合は左側にあった方が便利。

だがBMW側からのコメントでは、今のところコストの関係で右ハンドルでもこれと同じ側が開くものしか作る予定がないのだという。

現地価格はクーパーが1万4235ポンド(1ポンド=239円で換算して約340万円)、クーパーSが1万7210ポンド(同411万円)、クーパーDが1万5400ポンド(同368万円)。





日本での発売時期は未定だが、多分来年の春頃か?

 

 

1012 Fri.

ブレイクスキャンプロのベータ版をリリース!

ブレイクスキャンからログインしてブレイクスキャン・プロを選択すると 「ブレイクスキャン・プロ ベータ版ご試用ページへ」というリンクがあります。

現在サービスを契約されている方しかログインできません。
また現在サービスを受けられている方のみを対象にした試用サービスです。


ナスダックまたは日本株どちらかのマーケットを選択してください。

ギャッパーズアイの10月1日からの「ギャッパーズアイ」および「ハイローバンド・ギャッププレイを徹底解説!!」で、ネットエイドでのガイドではこの新しい機能を使っています。

このブレイクスキャン・プロのボタンの使い方など実際のマーケットでの使用例が数多く掲載されていますので、参考にしてください。

日本株の場合、Price ボタンをオンにしておくと、5ティック抜きのトレードに適した株価レンジである2000円以下の銘柄と、1万円台の銘柄だけを表示します。

これはいわゆる5円抜きのトレードをするときには、とても便利なボタンです。

HL5の左側のマークは日足のMAの並び順がよい銘柄であることを示しています。

そしてMCボタンをオンにしてあるため、マジッククロス銘柄であることがわかります。

C に赤い横棒のように見える表示でオープニングの位置から少し下がった位置にあることがわかります。ロングサイドへ動くと青い表示になり、株価の上昇と共に上下に長くなってゆきます。

薄い緑のバックグラウンドの表示は、Test の下の領域に株価が位置していることを示しています。下のチャートが上のブレイクスキャンプロの表示に該当するタイミングです。

 

株価が下のチャートの位置まで上昇すると、上のように Test の表示に変わります。

 

 

そして株価が抵抗線をブレイクすると上のように Break ! 表示に変化します。


 

 

B・T・Nのボタンを押すと、Break Test Near のゾーンに株価が来ると表示をするというモードです。これはデフォルトですべてオンの設定になっています。

C の表示はオープニングの位置から株価がかなり上昇した位置にあることがわかります。

株価の上昇と共に上下に長くなっています。

 

この後も随時このブレイクスキャン・プロの使い方関しての情報を更新します。

 

 

1011 Thurs.

ワイパーブレード交換の巻

いくら走行距離が短いといえども、購入以来一度も替えていなかったワイパーブレードはそろそろ限界のようで「最近どうもスッキリとワイプしてくれないな」とは思っていたのだが、昨日の朝、雨の中を走っているときに交換を決意。

これだけのために、ディーラへ持ってゆくのも面倒だしね。

電話で在庫を確認してから、いざオートバックス東雲へ。

一番よく売れているというPIAAのスーパーシリコンコートで撥水性能の高いものをチョイス。

ビビリが少ないので、人気があるのだという。

といっても選択肢は国産車と比べて少なく、ブレードのゴムだけ交換というのはできないというので、ゴムの拭き取り部と金属のフレームをそっくり交換することになった。

右側のカーブと書いてある方が、助手席側。

余りにも種類が多いので、店員におまかせでチョイスしてもらう。

運転席側と助手席側とでは長さが違うことがあるからね。

時間があったので2階を見て回っていると、前はシートを展示してあったゾーンが、折りたたみ自転車の展示に変わっているではないか。

車に積んで運ぶことを前提にしているものばかりのようだが、これは17キロもある。

これでは最軽量の部類で10キロを切るくらい。

車のブランドロゴが着いているものが多かった。

早速雨上がりのオートバックスの駐車場で交換を始めたが、現在のクルマのほとんどは、Uフックタイプという取り付け方を採用している。

クルマから出ているアームの先がU型で、ブレードの中央にあるフックに引っかけるようになっているのだが、どうやればいいのかがよくわからない。

取説にも助けになるようなことは何も書いていないので、ちょっと途方に暮れかかるが、まずはオリジナルの部品をはずすことにした。

アームを立ててブレードのゴム部を上向きに回してから、裏側をのぞくと小さなストッパーらしき突起があるので、これをいろいろ押したり引いたりしていると、あっけなく外れる。

だが次にも、ちょっと途方に暮れかかる展開が待っていたのだ。

それは新しいワイパー用の部品がこれだけあるため、自分の車のワイパーアームと合うものを一つ自分で探さなければならないのだ。

ええっ?そんなことやるの?っていうわけで、テンションは急降下。

結局いろいろやってみて、一番左にある最も小さいモノが適合することを発見したのだけれど、まさにパズルを解くかのような作業のため、不器用な人はできないかもしれないぞこういうのは。


これが運転席側のオリジナルブレード。スポイラーがついている。知らなかった。

ワイパーアームをしげしげと見ることってないからねえ。

下はPIAAに交換した写真だが、上と比べるとスッキリと細身で軽量な雰囲気だ。


あいにく雨が降っていなかったので、効果は分からなかったが、Washer 液を出しながらのテストでは、なかなかキレイにワイプしているようだ。


これは助手席側。

こういうのが不得意な人は、整備の際に交換してもらった方が、いいかも知れない。

ちょっと苦戦した分、交換後はそれなりの達成感があり「一雨来てくれないかな?」と思わず天を見上げたのであります。

 

1010 Wed.

日常のカメラの使い分け

いつも、はっちさんの日記楽しみに読ませて頂いております。

はっちさんの日記は、スナップ写真が良く掲載されていますが、一眼レフ、コンパクトデジカメなど使い分けているのでしょうか?

いつも、一眼レフカメラを持ち歩くと大変かな。とちょっと気にかけていたのもので。

もし、良かったら、日常のカメラの使い分けなどネタにして欲しいな。と思っています。

今後も楽しみにしております。


写真はすべて、キヤノン5Dというデジタル一眼レフのカメラで撮ったものです。

じゃあいつ頃からこれで撮っていたのかと過去の日記を調べてみると・・

2005年08月24日「EOS 5D

2005年08月29日「いいなあ・・・5D

2005年10月15日の日記のあとで5Dを購入したようで、ここから後の写真はすべて5Dで撮ったものということになります。

それまでは先代のEOS KISSで撮っていました。

私の鞄の中には常に5Dが入っています。

散髪屋で鞄を預けると、「重いですね、何が入っているのですか?」って聞かれることがあるのですが、レンズ込みだとそれくらい重いんですね。

でも今は習慣になっているので、メゲずに持ち歩いています。

 

そういえばコンパクトデジカメは、持っていませんね。

買うとしたら、Caplio GX100 がいいかなと思ってるのですが、何故か買っていません。

その理由は、性能としてはダントツに5Dがいいからということになるからでしょうか。

それに買ったら、Caplio GX100 と二台持ち歩くことになりそうで・・(笑)

 

撮りたいと思ったその瞬間を切り取ることができるというのは、未だにコンパクトデジカメが太刀打ちできない性能だと思います。

それにレンズを交換できるというのは、写真を趣味としての楽しむための大きな要素でもあるのです。

最近の日記に掲載している写真はほとんどが「広角レンズ」で書いた、EF16-35mm F2.8L USM を使っています。

このレンズはコンパクトデジカメが数台買える値段ですが、19ミリという画角から得られる圧倒的な情報量の多さが魅力です。

16ミリの世界」では、この明るいレンズの威力に惚れ込んで書いたものです。

さすがに16ミリとなると、カバーできるコンパクトデジカメはありませんしね。

28ミリ標準ズームレンズ」で書いた、キヤノンEF 28〜135ミリF3.5・5.61S USMは、普通に使うレンズとしてはとても使いやすく便利なレンズです。

というわけで私の場合、コンパクトデジカメとの使い分けはしていません。

すべて5Dです。

期待されていた返事と違っていたかもしれませんし、こういう使い方は一般的ではないかも知れませんね。

 

1009 Tues.

ネットエイドの連続開催を開始してから、早いもので3ヶ月が経過しました。

こちらに毎日の記録をまとめてアップしていますが、コンスタントに毎日参加されている方は、素晴らしい結果を残されています。

この方は女性トレーダーで来週から始まる日本株基礎セミナーへの参加を申し込まれていますが、9月のジャンプアップセミナーを受講されてから、何とまだ一ヶ月!

女性トレーダーの成功率が高いというDTNの神話?!(笑)がまた証明されるような状況となっています。

馬渕 様

9月1日の1dayジャンプアップ講座受講させて頂ました**です。
このたび、日本株基礎講座の受講をお願いいたしましたところ、本日、正式に受付完了のお知らせを頂き、ガイドを拝見いたしました。

今回もセミナー終了後、懇親会が開催されるとのこと、是非出席させていただきたいと思っております。また、最終日に実際のマーケットでハッチ3号銘柄の購入を試してみたいと思うので、楽天のマーケットスピードがインストールされている自分のノートパソコンを持参しようと思っております。

9月1日以降、本日まで、ハッチ3号とネットエイドで練習を重ねています。
エントリーが遅いことが悩みでしたが、お蔭様で、最近は少しは早くなってきました。
9月3日から本日までで、約70万の利益をだすことができました。
損きりの決断がどうしても遅れてしまうことが悩みですが、ガイドして頂けるので、何とか結果が出ています。手探りではありますが進んで行こうと思っております。

基礎講座受講でさらに理解が深まることを期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。

こういうメールをいただくと、ネットエイドを毎日開催している甲斐があるというものです。

参加される場合はできるだけ、スイングスキャン・プロを契約したうえで、サポートのガイドを受けられるのが、最も効果的です。

またネットエイドでは、質疑応答をリアルタイムで受け付けていますので、チャットウィンドウで疑問点をすぐに解消することができます。

多くの参加者の方が、着実に利益を出せるようになっています。

利益が伸びない方は、ぜひこのサービスをご利用ください。

ガイドとご自分の視点の相違をチェックすることで、問題点を見つけることができるというのは、スキルを上げるうえで大きなポイントとなるはずです。

また、「脱出に失敗したときの対処方法」をネットエイドのガイドをもとに、こちらへ掲載しています。

ぜひご覧ください。
 

 

1008 Mon.

引っ越しその後

引っ越し後の新居は遅々として片付けが進まず、まるで「蟻の行進」のような進捗状況。

というのはどの部屋も広いため、片付けなくても邪魔にならない、という予期しなかった理由によるもの。(笑)
 

左は50インチのプラズマディスプレイ。

上はリビングの一辺の写真だが、写っている範囲と同じ幅分が右側にあるといえば、だいたいの大きさがおわかりいただけるだろう。

さらにせっかく気に入ったところなので中途半端なモノは買いたくないという心理も働くわけですね。

だから何かを買うときは、いろいろ比較検討し、納得してから買うことになる。

つまり構造的に、進行状況が遅くなるという問題を抱えているわけだが、一方でこうした比較検討をしながら、自分たちの好みにしてゆくというのは、とても楽しい。

満足できるブツを手に入れることができれば、その達成感たるものや、それまでにかかった時間と労力を補って余りあるものになるわけだしね。

 

今のTVを見ている二人がけのリクライニングするソファーも、まだ買ってから5年くらいなので機能的には全く問題はないため、カミサンの計画では3人掛けのを追加して置きたいという。

というわけで、あちこちへ一人で見に行ってたようなのだが、適当なのが見つからないという。

まあアメリカで何回も家具を揃えた経験から、いわゆるひとつの基準が出来あがっているため、日本ではなかなか気に入ったものが見つからないということなのだろうね。

とはいえいつまでもこの状態では・・・ということで、まずはソファーを買って、一気に片付けようという作戦へ突入。

どうせなら品揃えが多いところへ行ってみようということで、週末は混むだろうからと平日に大塚家具へ。

 

TFTビル東館の地下駐車場

こういうとき、EF16-35mm F2.8L USM の広角レンズは役に立つね。

 

WEBサイトを見ると有明本社ショールームの品揃えが最も多く、展示場は東京ドームのグラウンドの2.3倍の広さがあるという。
 

一階部分を見ると、確かにかなり大きな建物だ。

 


エスカレーターで3階に上がると受付があって、専属の案内係が付きっきりで、展示場を案内してくれる。

ソファだけで700セットが展示してあるというだけあって、お値段もピンからキリまで。



 

案内の人は、高い値段のゾーンへ案内してくれるが、だがこういうのって高ければいいというものでもない。

部屋との質感やトータルデザインに合わないと、高いモノで揃えたとしても、チグハグで間抜けな雰囲気になってしまうからね。

でも見ていると、いろいろなアイデアが浮かんでくるので楽しい。

ここはオトナの遊園地だにゃ?!(笑)
 

 

写真は許可を得て撮影。
 

数時間見ていると新しいのが欲しくなってくるからここでの長居は、ある意味で危険ともいえるかもしれない。

というわけで、結局3人がけのソファだけではなく、映画観賞用のソファも買い替えたくなってしまった。

でも、あまりにも選択肢が多いため、決めるまでに何度か足を運ぶことになりそうだ。

 

 

1007 Sun.

車雑誌はどれがお勧めか?





一冊だけ車の本を買うとしたら何がいいか?と友人に聞かれたとき、あなたなら何を薦めるだろうか?

私なら迷わず「AUTOCAR  JAPAN」とキッパリ。(笑)

NAVIとかENGINEは最近、車の雑誌か腕時計やファッションの雑誌かわからなくなってきていますからね。

車の記事が読みたくて買ったのに、「もっと車のこと書けよ!」ってツッコミたくなるほど。

CGなんかも最近は、目線が広告のスポンサーの方を向いているためでしょうか、当たらず障らずの記事が増えてきていますしね。

一方で「AUTOCAR  JAPAN」は、アメリカやドイツなどいろいろな国のライターの記事を翻訳したモノがミックスして掲載されているので、他の雑誌のようにスポンサーの方ばかりを向いている目線とは全く違う切り口が紙面全体から漂っているのが魅力です。

ではハナシが終わってしまうので、今日は車の分類についての考察であります。

さきほど書いた、「AUTOCAR  JAPAN」では車の区分けに、イタリア発祥のA/B/C/D/E/Fなどというセグメント分類を使っています。

ちょっと「通」っぽいこの分け方はなかなか便利。

車好きの会話の中でたとえば「やっぱ日本車だとBセグのベストは、スイフトスポーツじゃないの?」なんて言い方をするわけです。

じゃあ、なんでこの区分けがわかりやすいのかのハナシを「AUTOCAR  JAPAN」誌の受け売りですが、わかりやすくまとめてみました。(笑)

 

 

どのセグメントでもそうなんですが、第二次大戦後に自動車マーケットが安定してからは、モデルが世代交代するたびに車体のサイズが大きくなって ゆくのはみなさんご存じのとおり。

最近は車はサイズの拡大だけでなく、そのセグメントの性格づけや存在理由までが変わろうとしているんですね。

つまり、どういう人のどういう使い方を想定しているのかという、クルマとして成立するいわば根幹部分に変化の兆しが見られるのですが、当然これは時代と共に変わるわけです。

で、まずわかりやすい基準としてまず「Cセグメント」。

1980年代には業界のベンチマークとなっていたVWゴルフの2代目は小型実用車のスタンダードとして君臨していたのですが、これが代表的な「Cセグメント」になります。

つまりCセグメントというのは、全長4m内で4人または5人がきちんと座れたうえに、若干の荷物まで積んで、毎日の生活に役立つような機能を持つ実用車を指していたわけです。

このセグメントに変化が起き始めたのは1990年代なかば。

ドイツ車を筆頭に、Cセグメントに、それまでの実直な実用車の枠組みを超える動きが出てきたのです。

そのきっかけはゴルフIV。

内外装の質感を含めた高級感を看板に掲げて送り出されたのですが、今で言うところのいわゆる「プレミアム路線」ですね。

実用上のひとつの重要な要件だった車体サイズも、全長は4.2m弱にまで拡大。

以後Cセグメントのプレミアム化と大型化は、既定の路線となったというわけです。

アルファの例でいえば、本来ひとつ上のDセグメントだった156のプラットフォームに147を仕立て、スポーティという付加価値を掲げ参入したのです。

 

当然下のBセグメントも影響を受けます。

もともと「Bセグメント」は、前2人乗車を想定して仕立てた、全長3,5mから3.7mほどのサイズの八ッチバック車だったわけです。

ところがCセグメントの大型化で、実用よりも付加価値性を軸性格が変化し始めるに伴い、BセグメントはかってのCセグメントに代わって、フル乗車を想定した実用車のスタンダードとしての役割を担うようになってきたというわけです。

サイズも全長3.8m内外から4mに迫るまでに大型化。

現行モデルのちょうどひとつ前の世代にあたる2000年前後に出てきたBセグメント車群がこれに相当します。

その模範例がフィアットの先代プント2で、現行のVWポロも、欧州フォードのフィエスタとプラットフォームを共用したマツダの先代デミオ2も、この世代に入るモデルに相当します。

こうしたモデルも全幅は1.7mに達し、日本や南欧のように道路も駐車場などのインフラも小さめの国では、毎日の生活の中での取り回しを考えると、このあたりが上限サイズだったわけです。

つまり「Bセグメントは実用車としての中核レンジ」という常識が定着することになったというわけです。

 

Cセグメントは次の世代になると、さらなる肥大化し、現行フォーカス2などは、全長4.4mとなり全幅はなんと1.8mを超えるまでに大型化したのです。

もともと欧州フォードやオペルなど普及価格帯のモデルを主軸とするメーカーは、Eセグメント以上の大型高級車を持っていませんでした。

そこでDセグメント・セダンをEセグメント並に大型化させ、それに応じてCセグメントもサイズ拡大を図ったというわけです。

また、VWのようにDセグメントとCセグメントの共用という手に出るメーカーも現れてきたのです。

現行ゴルフVと現行パサートVIは基本となるエンジニアリング要素を共有しているのですが、そうなるとCセグメントにDセグメントのシャシー技術が応用されるようになり、ゴルフVやフォーカス2などは、リアサスにマルチリンクを奢るようになってきたのです。

当然そうしたサスを持つ車の「売り」は走行性能となるわけです。

 

一方でルノーや現行メガーヌ2などは、依然簡便なトーションビームをリアに使いながら、デザインで勝負するという方向性を持っています。

つまり現在のCセグメントは、マルチリンクの走り追及組と、トーションビームの守旧派がちょうど半々という状況となっているわけで、リアサスの形式を見れば方向性がわかる状況になっているわけですね。

そういうCセグメントの状況は、当然Bセグメントに影響を及ぼします。

実は今がちょうどその変わり目で、最近リリースされた新しい世代のBセグメントを見ればそれがわかります。

まずはサイズが拡大し、4mを超すようなってしまいました。

かつてのフランスは、そういうグローバルな流れに対抗し、ドイツを中心とする国際的サイズ規範よりも、少し小さめのサイズで推移してきた歴史を持っています。

ですが、グローバル商品化の波には逆らえなくなり、プジョー207やルノールーテシア3もとうとう全長4mほどになってしまいました。

こうして見ると今の一般的な実用車としてのBセグメントは全長4mを超えているのですが、これはかっての80年代のCセグメント以上のサイズなのですね。


 

ですが日本のメーカーは、意外にもこの流れに完全に乗り遅れてしまったのです。

その理由は日本のBセグメントの特殊性にあります。

日本には軽自動車というカテゴリーがあり、日本のBセグメントは外寸に制限がある軽をすぐ下のモデルレンジに抱えているため、そう簡単にはサイズを拡大できなかったのです。

また、狭い道路や駐車場などのインフラという事情も加わり、日本のメーカーのBセグメントはいまだに全長3.7m台を堅持しています。

現行のヴィッツやマーチもスイフトも、国際的サイズのBセグメントよりもひと回り以上小さいのですね。

車の売れない国内マーケットでは以前から多品種・少量生産で生産技術をモノにしているため、日本のメーカーは、Bセグメントにもその得意技を応用させ、複数のラインナップを揃えているケースが多くなってきています。

ミニバン風の背の高いものから若者向けのデザイン勝負のものまで、数種類のヴィッツを並べるトヨタがその極端な例ですね。

また、そうした多品種生産のワザを生かし、国内市場向けBセグメントと、欧州戦略Bセグメントを、並行してラインナップするケースもあります。

スズキのSX4もそうで、スズキは、スイフトとこのSX4というふたつのBセグメントを持っています。

どちらも欧州で販売はしていますが、寸法的にスイフト(全長3655mm)は国内サイズ、SX4は欧州サイズなのですね。

スイフトはコンベンショナルな2BOXですが、SX4は小型クロカン風にして付加価値をアピールしているというわけです。

というわけでBセグメントは、全長4mオーバーに拡大しながら、全長3.8m前後の本来のBセグメントが派生するという二極化に分かれてきています。
 


となると、軸足を実用車の範疇から踏み出すクルマも出てくるわけで、グランデ・プントなどはデザインで付加価値を狙っているわけです。

つまりBセグメントにもプレミアム化の潮流が出てきたのですが、実はそういうプレミアム化の潮流のきっかけを作ったのがBMWミニのヒットでした。



ちなみに私のクーパーSコンバーチブルのボディサイズは全長3655mm。

サイズ的にいえば、Bセグメントのド真中なのですが、オプションを加えると400万円を超える値段でありながら、業界の懸念などどこ吹く風で、ミニのシリーズは大ヒットしたというわけです。

つまりミニは、このサイズでも実用以外の狙いでのクルマ造りが成立することを証明した、はじめての車だったのです。

ところでミニは「クラブマン」というワゴンがドイツで11月に登場の予定で、メーカーのWEBにも写真が掲載されていますが、全長は240mm長くなり、3895mmで4メートルに限りなく近いサイズ。

というわけで、国産車でも今後ミニを追いかける「プレミアムBセグメント」カテゴリーの車種が出てくるかも知れませんね。

 

 

1005 Fri.

シンフォニックボサノバ

Symphonic BOSSA NOVA 

The Royal Philharmonic Orchestra conducted by Ettore Stratta

エットーレ・ストラッタ指揮ザ・ローヤル・フィルハーモニックスオーケストラ

こちらで試聴可

このアルバムは洗練されたアレンジによるボサノバの名曲を素材にして、トップクラスのジャズプレーヤー達による気迫溢れるプレイが収録されている。

ストリングスを中心としたバッキングは、あのローヤル・フィルハーモニックスオーケストラ。

リズム・メロディー・ハーモニーを高いレベルで融合させた、これぞまさしく究極のフュージョンと呼びたい、14年間聴き続けてきたアルバムをご紹介。


 

一曲目は One Note Samba / the Girl from Ipanema。

それぞれの曲でアドリブパートが用意され「タラタラ流れるお茶の水」で終始することなく「聴かせよう」とする明確な意図によってアレンジされている。

素晴らしい音色のソプラノサックスの、あまりのシンコペーションの食い付きのよさに、只者ではないなとクレジットを見ると、何と Tom Scott。

the Girl from Ipanema では、トム・スコットによるテナーのアドリブソロを存分に堪能することができる。

 

二曲目Atras da Porta のイントロでは、このアルバムの根底に流れているエモーションを感じる素晴らしいオーケストレーションを味わうことができる。

そしてトロンボーンのテーマに典型的なエレピのサウンドが絡み、そのあとには甘美な弦が美しいメロディーが展開されるという寸法だ。

途中からアップテンポに変わり、そこではフリューゲルホーンがアドリブを取るが、バッキングのオーケストレーションの厚さに加え、フルートが加わるリフを聴くと、アレンジのグレードが只者ではないレベルで施されていることがわかる。

しかし二曲目でこれだけの演奏が楽しめるとは・・

 

三曲目のBerimbau は ヴァイブがメインとなるミディアムアップテンポのナンバー。

コードチェンジの妙に加え、Gary Burton のヴァイブによるアドリブソロが、ゴキゲンなボサのリズムに乗って展開される。

バッキングでは16分のシンコぺーションがリズムにキレを加え、ビビッドな味わいの演奏となっている。

しかし、後半の弦のテーマとのスリリングなコードアレンジは鳥肌もの。

しかもエンディングはゲイリー・バートンのアドリブでもってフェードアウト。
 

 

Like a Lover はあのアル・ジャロウの歌が堪能できるナンバーだ。

アルジャロウはクセがあるだけに、彼のアルバムだとどうしても少し「くどくなりがち」なのは、歌のテクがうま過ぎるための副作用なのかもしれない。

だがこのトラックでは彼のボーカルの持ち味が、オーケストラとほどよくブレンドし、前後のトラックとの配置もよいこともあいまって、アルの「おいしさ」をしっかりと味わうことができる。

歌の後で繰り広げられるピアノによるアドリブソロが、リリカルで美しい。

 

五曲目のCurumin はまさにリズムの競演。

絢爛豪華という表現にぴったりのリズムだ。

オーケストラ、ゲイリー・バートンのヴァイブ、ベースなどが入れ替わり立ち替わり、緻密なスコアリングで構成された音楽を織りなす様はまさに圧巻。

Gary Burton のヴァイブと Jorge Calandelli のピアノソロによる疾走感溢れる展開に加え、しっかりとアレンジされたスコアによるメロディーラインが交差しながら、めまぐるしく変化するリズムの色合いと共に、ゾクゾクするようなスピード感を十二分に味わうことができる。

 

六曲目の If you went away あたりになると、ムーディーブルースのあの名アルバムを彷彿させる「テイスト」を持ち合わせていることに気づくかも知れない。

やがてスローな4ビートに乗ったサックスのテーマが展開され、やがてトム・スコットのテナーによるアドリブへとなだれ込む。

緩急自在な間の取り方と、バッキングのオーケストラの音の厚さのコンビネーションに加え、エンディングのオーボエのあたりのコードチェンジは、聴くものを幻惑させるかのような効果を生み出している。

ファンタスティック!

 

Wave のイントロのアイデアの何と美しいことか。

そして例のメロディーをピアノが丁寧に「しっとり」と紡ぎあげてゆく。

サビまわりを繋ぐブリッジになっているフレーズが、とてもお洒落。

夏の強い日差しを受けて揺れる木漏れ日のように、調和と不安のはざまを揺れ動くコードとメロディーが織りなすコンビネーションは、5分20秒という長さを全く感じさせることなく、聴くものを翻弄し続けてくれる。

 

八曲目のMagic Moment は、まさにタイトルどおりのイメージの曲だ。

ゆったりとした、うねるような抑揚の中で、美しいオーケストラのアレンジと、Dori Caymmiのカラダの芯を蕩けさせてくれるかのようなスキャットに身をゆだねていると、日ごろの様々なことが記憶から遠のいてゆくかのようだ。

このマジックは音楽だけが持つ魔法のチカラなのだということを、感じさせてくれる。

だがそれだけでは終わらない。

途中からいきなりアップテンポに変わり、声と弦とのユニゾンに、切れのいいドラムのリズムがアクセントを加え、5分48秒という時間を全く感じさせないナンバーに仕上がっている。

 

 

九曲目は、The Island / Daquilo que eu sei のメドレー。

イントロはフルートによるテーマから始まるが、エッジの効いたアルトフルートの音色は、一流のプレーヤーだけが出せるサウンドだ。

それもそのはず、クレジットを見るとあの名手 Hubert Laws によるもので、6分54秒という長さは、嬉しいことに後半の目くるめくような、ヒューバート・ロウズのスピード感溢れるアドリブソロが含まれているためだ。

鳥肌モノのアドリブソロがフェードアウトする頃には、この曲が7分近くあったことなど、きっと忘れているはず。

 

Brazil / Bahia では、冒頭から素晴らしいオーストレーションが終始堪能できるアレンジが施されている。

タブラの低音を効果的に生かした、ミステリアスな響きのサウンドは、これから始まる出来事を予感させるかのようで、ゾクゾクするほどスリリング。

リズムを変幻自在に操り、低音域と高音域の楽器のコンビネーネーションの妙までも取り込んだアレンジは、まるで時の流れが止まったかのような世界に、聴くものを誘ってくれるはず。

中程からは地を這うような低音のリズムと共に、エキゾチックなエモーションを存分に感じることができるだろう。

 

11曲目のHow Insenstive はリズムセクション抜きのイントロ。

原曲の美しさを生かす、淡々としたオーケストレーションのアレンジとあいまって、オーボエによるテーマとのブレンドが心地よい。

リズムセクションが加わると、シンプルで「間」を十分に生かした生ピアノの演奏が始まるが、Mike Renzi によるプレイはリリカルな輝きを放っている。

よいオーディオをお持ちなら、高音のピアノの弦とハンマーがヒットする情景までも、目に浮かぶはず。

 

ラストはあの名曲 Manha de Carnival (黒いオルフェ)。

この曲にふさわしい、もの悲しい響きのオーボエの音色が際立つアレンジが秀逸。

そして分厚い弦がメロディーを引き継ぐが、このあたりの音の密度の緩急の具合は、深いダイナミックレンジを感じさせてくれる。

リズムセクションは全く入らないが、最後を飾るにふさわしい「ゆったりと流れる大河」のようなダイナミズムに身を任せ、至福の一時を味わえるナンバーだ。

 

ほんの二曲ほどのナンバーを紹介するため、聴きながら書き始めたのだが、気がつけば最後の曲が終わってしまったとは・・・嗚呼!

 

 

1004 thurs.

新蕎麦の季節


 

どの蕎麦屋でも、「新そば」を供する季節になってきた。

日本では近年、山間地を中心にソバの栽培が急増しているという。

手間がかからず農家に負担が少ないためだが、生産される蕎麦の多くは米からの転作。

生産農家は転作補助金の交付を受けているため、国の農業政策次第ではソバ栽培を止める農家が続出する可能性もあるという。

米と比べて手間はかからないかわりに、米よりも収益率が低く、収穫量が天候に左右されやすいため、補助金がなくなれば、生産を継続することのが難しいのだという。
 

築地 さらしなの里では9月上旬は旭川、中旬以降は石狩沼田産の挽きたてのそば粉を使っている。
 

ここは家から至近距離と言うこともあって、そば粉十割の「生粉打ちそば」を週3度はランチとして楽しんでいる。
 

午前11時という、通常の店より30分早い開店時間も嬉しい。


午前11時頃行くと入り口に近いところで、毎日蕎麦を打っているところを見ることができる。

 

同じ店でも打ち手によって、味も麺の太さも変わるのが面白い。

 

珍しい女性の打ち手。

こちらにあるように、その気になれば、自分で打つこともできる。
 

季節感溢れる「まつたけ蕎麦」は今が旬!

 

しながわ翁」は午前9時から午後3時というかなり変則的な営業時間。

 

独特の蕎麦は、ネギの風味と相まって、素晴らしいものだ。


これは大盛り。

写真から、その素晴らしさが伝わればいいのだが・・

 

 

 

1003 Wed.

引っ越しと家族

はっちさんが引越しの日記を書かれてからずいぶん経ちましたが、お子さんは住居に慣れているのでしょうか。

自分の記憶を思い起こすと、ぼくが初めて引越しを体験したのは2歳のころで、最初に住んでいたアパートの景色は外観くらいしか憶えていないのですが、(外観は4・5歳のときに再び外から見ています)引っ越した先では”トイレ”を発見できずに困った覚えがあります。
 
トイレを我慢して、どうしようもなくてしょうがなく”床が灰色で少し涼しい部屋”の隅にいって用をたした事が何度かありました。

ぼくは診断を受けているわけではないので、はっちさんのお子さんも同じとは限らないのですが、引越しは結構いろいろなショックでいっぱいでした。

(診断を受けていないのは、知能障害はなく、日常生活はこなせるのでそれほど困ってないためです) それから、高いところが大好きなのではっちさんの住居はかなり羨ましいですね。(笑)

こういうところも形質だとしたら同じようにおもっているのでしょうか。脈絡のないメールですが、今回はこれにて。差し支えなければ、またお子さんについても日記に書いてください。



新居は障害を持っている息子も、とても気に入っているようです。

自閉症なので、何か集中することがあると単純にそのこと以外に注意は向かないのですが、様子を見ていると、本人はとても気に入っていることが伺えます。

子供は母親の影響が大きいため、まず母親の精神状態によって大きく左右されるので、カミサンの精神状態がすこぶるよいということは、息子自身も感じていると思います。

普通の感覚とは違うため、周りの家族は大変なのですが、人に悪さをする知恵もないので、「まともなのに悪さをする子供」と比べると、まだこっちの方がいいかなと考えたりもします。

もう20年以上もの彼との生活で、お互いパターンは分かっていますし、障害を持つ人達が通うセンターの自閉症の人たちと比べると軽症の部類なので、もっと大変な人たちのことを考えると、恵まれている気がします。

最初に自閉症と分かった頃は、普通の子だったら・・などという風に考えたことははありますが「考えても変わらないこと」について堂々巡りするのは疲れますし、子供はどちらにしても、親が希望するようにはならないわけですし。

 

アメリカから日本へ戻ってきたときは、日本の家がとても狭く感じられたため、みんなのストレスとなっていました。

そのため今回は、無理してでも少し広いところに住もうと考えていました。

今度引っ越したところは、アイランドのカウンターがあるキッチンと続きのリビングダイニングが25畳の広さがあり、しかも最上階なのでかなり天井が高く、ビューと相まってとても開放感があります。

このマンションは分譲物件として建設されたものを丸ごと購入したところが賃貸物件として扱っているので「よい設備」がついているのも大きな魅力です。

こうした点を含めアメリカで買った一軒家よりトータルの住み心地がよいため、3ヶ月以上かけて探した甲斐があったと、カミサンは大喜び。

さらに息子が通うセンターは歩いて10分ほどの至近距離で、土日に宿泊する施設も10分ほどのところにあるため、毎日繰り替えすことになる送迎のストレスがほとんどないのも、他の物件にはない利点です。

 

難点といえば高い家賃でしょうかね。

仕事場も含めてなので2戸借りているため、2年も住めば郊外の家が買える家賃なのですが、都心部でこうした住居を買ったときに抱えるリスクを考えると、仕事柄ほとんどの時間を過ごすという事情もあって、とてもよい選択だったと思います。

日本では家を自分のものにした瞬間に、実質的な価値(現実に売ることができる価格)は半額以下になるうえ、もともと日本は家のリセールマーケットのない国ですからね。

都会が好きなウチの家族としては、銀座を中心としてどこへ行くにも近いという魅力が満喫できる今のロケーションは、住み心地を含め高い家賃を十分に納得させてくれるもので、ようやく自分の家族にとっても理想の場所を見つけることができた、といったところでしょうか。

といっても時間をかけて少しずつ、自分たちの生活のレベルを上げていった結果として今の住まいがあるのですが、毎日の時間の大半を過ごす場所が快適だというのは、私や家族にとっては、優先順位がかなり高い部分です。

こうした毎日の生活の中での優先順位というのは、人によって、また年代や、家族構成によっても変わるものでしょうから、人と比べても仕方ない部分でもあるわけです。

ですから家族の長がこうした点について、しかりとしたビジョンを持つことは、家族を幸せにするための大事なポイントではないかと思います。

 

 

 

1001 Mon.

Lisa Lovbrand

月末恒例のCDチェックで数枚仕入れた中から、今日はまず Lisa Lovbrand の Embraceable というアルバムをご紹介。

先ずこのアルバムの魅力は何と言っても彼女の声質。

フレッシュでキュート。

まずはこの曲を聴いてみて欲しい。こちらで丸1曲が聴けます

あのドアーズの名曲 Light My fire 「ハートに火をつけて」を新しい解釈でカバー。

後半の節回しを聴けば、只者ではないことがわかるはず。

それもそのはず。

アルバムのプロデューサーは、あのデビッド・フォスター。

 日記「Charming Renee !」でご紹介したレネ・オルステッドのプロデューサーだから当然?

二曲目はタイトルにもなっているガーシュイン作のスタンダード Embraceable。

クリス・ボッティーのトランペットによるイントロから始まり、スローな4ビートで切々と歌い上げている。

 


三曲目は、チャップリン作のあの名曲、スマイル。

Smile though your heart is aching
Smile even though it's breaking
When there are clouds in the sky
You'll get by

微笑んで 心が痛んでも
微笑んで たとえ心がボロボロになっても
空に雲がたれ込めていても
あなたはなんとかやっていけるはず


If you smile through your fear and sorrow
Smile and maybe tomorrow
You'll see the sun come shining through
For you

恐怖や悲しみを乗り越えて微笑んだら
きっと明日は太陽があなたのために
顔を出して輝くはず
 





Light up your face with gladness
Hide every trace of sadness
Although a tear may be ever so near

歓びに顔を輝かせて
悲しみの痕跡はことごとく隠してしまうの
たとえ涙がすぐそばにいたとしても


That's the time you must keep on trying
Smile, what's the use of crying
You'll find that life is still worthwhile
If you just smile

そんなときこそ努力し続けなくちゃ
微笑んで
泣いてなんになるっていうの?
微笑むだけで
人生にはまだまだ意義があるって気づくはず
 



Tracklisting:

01. Light My Fire
02. Embraceable You (with Chris Botti)
03. Smile
04. The Man I Love
05. When I Fall In Love (with David Foster)
06. The Nearness Of You
07. These Foolish Things
08. Seagulls
09. Come Rain Or Come Shine (with Paul Buchanan)
10. Good Morning Heartache

Musicians:

Lisa Lovbrand (vocals)
David Foster (vocals & keyboards)
Johan Setterlind (trumpet & flugelhorn)
Bengt Lindkvist (piano, keyboards, glockenspiel, whistling)
Per V Johansson (bass)
Jesper Kviberg (drums & percussion)
Jan Ottesen (guitar)
Chris Botti (trumpet)
Kjell Öhman (piano & keyboards)
Jörgen Smeby (bass)
Joakim Ekberg (drums)
Paul Buchanan (vocals)
Klas Lindqvist (alto sax)
 

 


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2007 1001-

 

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